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しおりを挟む「亜蓮~湊斗~どこ~?」
その日はいつものように放課後3人で遊んでいた。
しかし、2人の姿が見当たらない。
探しているうちに校舎の裏にある山小屋を見つけた。
そこには亜蓮の両親と知らない大人がいた
「亜蓮はどうでもいいけど、零くんは?」
亜蓮の母親がその男に聞く
「どういう事だ?銀髪の子供はここにいるだろ?」
「はぁ?この子じゃないわよ。もう1人いたはずよ」
その言葉を聞いて俺は亜蓮が間違われて拐われたのだと思った。
しかし、何故亜蓮の両親が?俺を拐う理由は?
「あら、この子も捕まえたの」
「 こいつか?このガキを連れてくとこ見られてな。じゃあこのガキは?」
「それ?うちの子。だけど、私たちは零くんがいいのよ。姉さんも貴重な子を産んでくれたものだわ。」
どういう事?何故俺?亜蓮だって同じ銀髪で瞳も綺麗なのに
「アースアイって知ってる?あの瞳を持つものはーーーーーなのよ」
「おいお前、余計なことを言うな」
「あらあなただって知っていたからこの計画を立てたんでしょ」
アースアイ?なんだそれ声か小さくて聞こえない
でもなんで?自分の子供なのに亜蓮はどうなるの?湊斗は?
この人たちはおかしい。俺はその場から少し離れ電話をかけた
「もしもし?母さん?今日学園の裏にある山小屋を見つけたんだ。今から亜蓮と湊斗行ってくるから、また後で電話するから絶対出てね」
「分かったわ。零?」
母さんが何か言ってる気がしたけど、俺は2人が気になって電話を切った。
「あなたとりあえずこの場所にいるのはまずいわ。一旦離れましましょ。あなた達は見張ってなさい」
亜蓮の両親が離れた後。俺は2人を探す振りをして近づいた。
「亜蓮~湊斗~どこ~あれおじさん誰?」
「ん~?おじさんはここの管理を任されてるんだよ。今一休みしようとしてたんだ。坊や迷子かい?良かったらここでお茶でも飲んでいくかい?」
そう言っていかにも親切そうな仲間の1人が答えた。
「僕お友達を探してるんだけど知らない?僕と同じ髪色の子と真っ黒な髪の男の子」
「あ~その子達なら森で迷っていたから見つけてここにいるよ。もう少ししたら送っていこうと思ってたんだ。」
「そうなんだね。でも声が聞こえないよ?亜蓮~湊斗~?」
小屋に入る前俺は携帯を母へ繋げたまま服の中に入れた。
そして入ったとたん俺は2人を見つけ駆け寄ったが意識はなく、眠っているようだった。
そして振り向きざまに布のようなもので口を塞がれ手足を縛られた。
この時俺は10歳大人相手にどうすることも出来なかった。
「ごめんよ~おじさんたちも仕事なんだ(笑)もしもし~ガキが自分から来やがったぜ。」
電話の相手は亜蓮の両親だろう。俺はこちらをニヤついた顔で見てる男をずっと見ていた。
やがて亜蓮の両親が小屋にやってきた。
「あら~零くん。伯母さん会えて嬉しいわ。」
まるで吟味するかのように見てくる伯母に狂気を感じた。
「あ~ん怖がらなくてもいいのよ。零くんはこれから伯母さん家のこになるの。」
意味が分からずそんな伯母に恐怖を感じた
(いつもの伯母さんじゃない。あの優しい伯母さんはどこにいったの?)
そして口を塞いでた布を取り、抱き締めてきた伯母は俺の耳元で呟いた
「お前のその目は私のものだ。大丈夫怖くないよ。だってお前の瞳はすべてのものを守りし守護者の証し。護りたいものがあるだろう?そういえばお前の祖父もその瞳を持ってたわ。今はただの青目だけどね。そうそう実は亜蓮はーーーーそして湊斗くんはーーーーなの分かったかしら?」
その時何を言われたのか分からなかった。ただ近くにいる亜蓮と湊斗を見つめ俺は意識を手放した。
俺が目覚めた時にはすべてが終わっていた。
涙を浮かべ抱き締めてきた母の顔はひどく後悔していた。
そして離れた場所に居た亜蓮の瞳は暗い闇を宿しまっすぐ俺を見ていた。
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