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暗部
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「サイアス様、ご無事で何よりです。
しかし、暗部の連中は一体何をしてるのか、こいつを取り逃し公爵様たちについてる暗部が処理しないとは何たる怠慢!
鍛え直す必要がございますね。
私を出させた罪は重い」
ワイヤーソーをシュッとどこかへしまった。
「いやそれは私は命じて他の処理に向かわせたんだ。
ここには当然お前がいると信じていたし、父上も母上も自分の身は自分で守れるしな。
まさか、ここに逃げ込まれるとは思わず、私の手落ちだ。 許せ。
頭目としては面白くないかもしれんが」
「いえ! とんでもない! そう言う事でしたら、軽く地獄の特訓で済ませますから!」
特訓はするんだ。
って、頭目? こんなどこからどう見ても女性っぽいのに?
僕以上のコスプレイヤー?
「女性だよね?」
「残念ながら、男でございます」
確かに抱えられた時の安定感凄かったし、男性と言われれば納得する部分でもあるけど。
「イリエラ様、改めまして暗部を統率しております、フシクと申します。
恥ずかしながら、侍女としてイリエラ様の専属警護をさせて頂いております」
お風呂で溺れかけた時に、あんなに泣いていたのに、まるっきり女性なのに。
「ふふ、顔は元々女顔でして、男と思われた事が無いのです」
それは羨ましい。
「ですから護衛騎士としているより、身近でお守りする事が出来ます。
溺れられた時は本当に胆が冷えました。
イリエラ様だけですよ、私を泣かせることが出来るのは」
「そ、そんなぁ、もう、侍女じゃなくて侍従の服装でも良いんじゃないの?」
「侍女のお仕着せは色んな所に暗器を隠せますから、程よく便利ですし女と思われた方が相手の油断を誘えますから」
確かにそうか……。
なんか凄いと思っていたら、公爵様たちが目を剥いてこちらを見ていた。
「いるちゃん、今ちょっと怖い単語が聞こえて来たんだけど?
溺れたって何かしら?」
「一体何があったんだ、イル?」
三人三様、物凄い形相だった。
「宰相、殴る、アイツマジで殴る」
「ズタズタにしてやりますわ」
「無茶ぶりしたのにフォローもしてなかったとは。
あのおっさん、童貞だろ」
僕が拗ねてやらかした事がきっかけだって言っても、その元々の原因は宰相だとみんなが言い切った。
これ説得無理。 ごめん宰相様。
謝って貰っておいて申し訳ないけど、彼らを止める術はなかった。
まさか、そこにフシクまで加わるとは思ってなかったけど。
オロオロしていると、この人たちが暗部かぁって思える黒子みたいな恰好をした人たちが、フシクが始末した偽物のアスの死体を運ぼうとしていた。
アスの顔だからあまり気分の良い物じゃないからって言うと、黒子さんたちは転がってるアスの顔を剥いくれると、それは似ても似つかない気持ち悪いおじさんの首だった。
「アスは僕の事イリエラなんて呼ばないから、そもそも偽物ってみんな分かってたけど」
僕も胆が据わって来たのかゲームの中とおもってるからなのか、こんな死体が転がってるのに特に何も感じなかった。
瞬間だけ、ヒッて思ったけど首が落ちようが血が流れようが、なんとも思わなくなっていた。
段々、この世界と違う次元で生きていた僕の中身が統合されて行ってるのかもしれなかった。
向こうで四人が宰相様をどうする、と悪の組織みたいな相談をしていた。
システムエラーで二重になりましたら、こちらは削除します。
「サイアス様、ご無事で何よりです。
しかし、暗部の連中は一体何をしてるのか、こいつを取り逃し公爵様たちについてる暗部が処理しないとは何たる怠慢!
鍛え直す必要がございますね。
私を出させた罪は重い」
ワイヤーソーをシュッとどこかへしまった。
「いやそれは私は命じて他の処理に向かわせたんだ。
ここには当然お前がいると信じていたし、父上も母上も自分の身は自分で守れるしな。
まさか、ここに逃げ込まれるとは思わず、私の手落ちだ。 許せ。
頭目としては面白くないかもしれんが」
「いえ! とんでもない! そう言う事でしたら、軽く地獄の特訓で済ませますから!」
特訓はするんだ。
って、頭目? こんなどこからどう見ても女性っぽいのに?
僕以上のコスプレイヤー?
「女性だよね?」
「残念ながら、男でございます」
確かに抱えられた時の安定感凄かったし、男性と言われれば納得する部分でもあるけど。
「イリエラ様、改めまして暗部を統率しております、フシクと申します。
恥ずかしながら、侍女としてイリエラ様の専属警護をさせて頂いております」
お風呂で溺れかけた時に、あんなに泣いていたのに、まるっきり女性なのに。
「ふふ、顔は元々女顔でして、男と思われた事が無いのです」
それは羨ましい。
「ですから護衛騎士としているより、身近でお守りする事が出来ます。
溺れられた時は本当に胆が冷えました。
イリエラ様だけですよ、私を泣かせることが出来るのは」
「そ、そんなぁ、もう、侍女じゃなくて侍従の服装でも良いんじゃないの?」
「侍女のお仕着せは色んな所に暗器を隠せますから、程よく便利ですし女と思われた方が相手の油断を誘えますから」
確かにそうか……。
なんか凄いと思っていたら、公爵様たちが目を剥いてこちらを見ていた。
「いるちゃん、今ちょっと怖い単語が聞こえて来たんだけど?
溺れたって何かしら?」
「一体何があったんだ、イル?」
三人三様、物凄い形相だった。
「宰相、殴る、アイツマジで殴る」
「ズタズタにしてやりますわ」
「無茶ぶりしたのにフォローもしてなかったとは。
あのおっさん、童貞だろ」
僕が拗ねてやらかした事がきっかけだって言っても、その元々の原因は宰相だとみんなが言い切った。
これ説得無理。 ごめん宰相様。
謝って貰っておいて申し訳ないけど、彼らを止める術はなかった。
まさか、そこにフシクまで加わるとは思ってなかったけど。
オロオロしていると、この人たちが暗部かぁって思える黒子みたいな恰好をした人たちが、フシクが始末した偽物のアスの死体を運ぼうとしていた。
アスの顔だからあまり気分の良い物じゃないからって言うと、黒子さんたちは転がってるアスの顔を剥いくれると、それは似ても似つかない気持ち悪いおじさんの首だった。
「アスは僕の事イリエラなんて呼ばないから、そもそも偽物ってみんな分かってたけど」
僕も胆が据わって来たのかゲームの中とおもってるからなのか、こんな死体が転がってるのに特に何も感じなかった。
瞬間だけ、ヒッて思ったけど首が落ちようが血が流れようが、なんとも思わなくなっていた。
段々、この世界と違う次元で生きていた僕の中身が統合されて行ってるのかもしれなかった。
向こうで四人が宰相様をどうする、と悪の組織みたいな相談をしていた。
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