子豚のワルツ

ビーバー父さん

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番外編2

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番外編2 閑話休題その後



結局、予算を組まされた。
トルクの奴め~!!
あんな大失態で咲季ちゃんを傷つけて、目覚めてからもこのシャズお兄様のお陰で!!うまく行ったのに!!

くそー!!
備蓄庫に籠る!籠ってやる!!

「え~っと、まず乾燥肉と乾燥野菜、これで一つにしておけば良いんじゃないか?
 このままスープにも入れられるし。
 こういう備蓄の仕方だと時短にもなるし、配る時も楽だろう、良し、こんな風に料理できるセットにすれば良いんだな」

俺は、備蓄庫ではやることが沢山あるんだ。
もし災害級の魔獣が現れても、国民が冷静に避難できるように日々考えているんだ。
予算は組みたい奴が組めばいいのだ。
乾燥系の備蓄は薬草もそうだった。
回復系から、病気系、傷なんかだと回復系を少し流用すれば出来る。
病気系は結構複雑だから、最初から処方しておくべきだよな。

備蓄とは言っても、こうやってセットにすると全然足りなかった。
大体、単品で乾燥させて備蓄しても意味が無い。
組み合わせて使う物だからな。
ブツブツ言いながら、手作業で一つずつ、セットを作って在庫として数える、これを繰り返していたら、小さな足音が聞こえた。

「ぷきゅ?」

ひょこっと子豚の咲季ちゃんが備蓄庫に現れた!!!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
災害級の可愛い魔獣!!!
キタ――(゚∀゚)――!!

▶たたかう
   だっこする
   つれさる
   にげる

これはもちろん!!

   たたかう
▶だっこする
   つれさる
   にげる

これ一択でしょ!!!

子豚の咲季ちゃんを抱っこして、すーはすーはしてみた。

「しゃきちゅわん!!
 可愛いね~
 どちたのかなぁ?」

「どちたのかなじゃねーわ!
 仕事しろよ、仕事!!
 おら、法案通すんだろ?
 やれよ、すぐ備蓄庫に籠りやがって!」

「くっ!ころ」

「その演技いらねーから」

子豚の咲季ちゃんが、俺の顎に前の蹄をあてて、ぷきゅっと鳴いた。

「うん、法案化しないとね」

これでこの災害級に可愛い魔獣は守られるんだ。
俺の手で!!


新法:子豚と呼び捨てにした者、禁固刑と処す。

新法:子豚に暴言を吐いた者、禁固刑ののち処刑する。


この刑法は、3日で撤廃されることになった。
その撤廃をしたのは、もちろん子豚の咲季自身であった。







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