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慰め
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ああ、嫌だ。
体が思うようにならない。
喘ぎにも似た熱い息を吐くと、下腹部は爛れた様にぬるぬるとした、透明な液体を溢す。
「い、や、」
嫌、触らないで。
でも吐き出したい。
「ごめん、咲季ちゃん
薬のせいだから」
「ぁぁ、ゃだ
触らないで」
乳首も、おちんちんも、全部気持ちいい。
でも足りない、足りない、足りない。
お願い、お願い。
「何を?」
「っ、ひぁ、あ、ん」
中を擦って欲しい、でも、だめ、トルクがいない。
空を切る手を、掴んでくれた温かい手が、ロゲルだと分かっていた。
「いや、あ、ごめんなさい、ごめんなさい」
「咲季ちゃん、謝る事ないよ」
頭が溶けそうだ。
だめ、だめ、だめ。
おちんちんが心とは裏腹に反応する。
コレしたら、皆んなを傷つける。
「やめ、て。
助けて、たす、けて、いや、だよ」
触らないで、何で薬に負けてるんだ。
朦朧とした意識の中で、神様に助けを求めた。
トルクがマロの転移魔法で船の中に行き、そこから咲季達が連れて行かれた売春宿へ辿り着いた時には、大分時間が経っていた。
「ロゲル兄上!!
咲季は?!」
「トルク、すまなかった。
俺は、咲季ちゃんを助ける為に」
言い終わらないうちに、トルクはロゲルを殴り付けた。
「ぐっ、すまない。
お前が怒るのも当たり前だ。」
「トルク兄上!
ロゲル兄上は仕方なく、咲季ちゃんの体から常用性のある薬を抜く為に、緊急措置だったんです!!」
「すまなかった。」
「…分かっている、
分かっているから…!
一番自分に腹が立つ!!」
「トルク…」
「咲季はどこだ?」
青褪めた顔から、苦渋の表情を浮かべて咲季の行方を聞いた。
「それが、」
「神様が、連れて行ったの。
母様が飲まされた薬、毒だからって。」
エリュが割り込んできた。
「幻覚が酷くなっていた。」
ロゲルが俯きながら、自分の爪で血が出るほど握りしめていた。
「お前を探して、ずっと、嫌だと言っていた。
薬を押し流す為に、魔力を流したら余計に悪くなる薬で、悪化していた。」
「母様が神様を呼んだんだよ!」
トルクに神を呼び出す術はなくて、ただ、咲季を戻して貰えるのを待つしか無かった。
「父様!
母様は無事!
神様に任せて良いの!
だけど、シュリ兄様が連れて行かれたから、助けないと!
早く!」
エリュが咲季は神様のとこにいるから、大丈夫だと言い、シュリを助け出さないと大変だと騒いだ。
神殿で奴隷を売買していた、と言う事実が掴めてシュリは、ここに用は無いとばかりに出て行こうとした。
脳筋故に、真正面から出て行こうとしたので、当然見つかるし格闘になった。
「メンドクサイ」
「待って。待ってください!!
貴方様を奴隷として買ったわけではないんです!
ここで神の子として、伴侶を持っていただきたのです!!」
見た目的には可愛い部類の神官服を着た青年が、シュリの足を止めさせた。
「それは何故だ?」
「貴方様が限りなく、白だからです!」
懇願するように、シュリに告げた。
「神は黒だろうが」
それを蔑むわけでも無く、ただ、見下ろしていた。
「他の国では黒でも、この国では城を信仰しているのです」
「そうか、だが俺は黒が好きだ。
因って、白に特別な感情は無い。
失礼する」
「行かせません!!
では、無理にでも貴方様を支配させて頂きます」
その神官の青年は、魔法陣を展開した。
「神官が人身売買するくらいだもんな。
無理やり支配をするのもアリか。」
『シュリ、遊んでないで、母様が大変なんだ』
フロウの声が、咲季の緊急事態を知らせた。
「母様が!?」
気持ちが揺れたそこを、青年神官の支配魔法がシュリを絡め捕ってしまった。
体が思うようにならない。
喘ぎにも似た熱い息を吐くと、下腹部は爛れた様にぬるぬるとした、透明な液体を溢す。
「い、や、」
嫌、触らないで。
でも吐き出したい。
「ごめん、咲季ちゃん
薬のせいだから」
「ぁぁ、ゃだ
触らないで」
乳首も、おちんちんも、全部気持ちいい。
でも足りない、足りない、足りない。
お願い、お願い。
「何を?」
「っ、ひぁ、あ、ん」
中を擦って欲しい、でも、だめ、トルクがいない。
空を切る手を、掴んでくれた温かい手が、ロゲルだと分かっていた。
「いや、あ、ごめんなさい、ごめんなさい」
「咲季ちゃん、謝る事ないよ」
頭が溶けそうだ。
だめ、だめ、だめ。
おちんちんが心とは裏腹に反応する。
コレしたら、皆んなを傷つける。
「やめ、て。
助けて、たす、けて、いや、だよ」
触らないで、何で薬に負けてるんだ。
朦朧とした意識の中で、神様に助けを求めた。
トルクがマロの転移魔法で船の中に行き、そこから咲季達が連れて行かれた売春宿へ辿り着いた時には、大分時間が経っていた。
「ロゲル兄上!!
咲季は?!」
「トルク、すまなかった。
俺は、咲季ちゃんを助ける為に」
言い終わらないうちに、トルクはロゲルを殴り付けた。
「ぐっ、すまない。
お前が怒るのも当たり前だ。」
「トルク兄上!
ロゲル兄上は仕方なく、咲季ちゃんの体から常用性のある薬を抜く為に、緊急措置だったんです!!」
「すまなかった。」
「…分かっている、
分かっているから…!
一番自分に腹が立つ!!」
「トルク…」
「咲季はどこだ?」
青褪めた顔から、苦渋の表情を浮かべて咲季の行方を聞いた。
「それが、」
「神様が、連れて行ったの。
母様が飲まされた薬、毒だからって。」
エリュが割り込んできた。
「幻覚が酷くなっていた。」
ロゲルが俯きながら、自分の爪で血が出るほど握りしめていた。
「お前を探して、ずっと、嫌だと言っていた。
薬を押し流す為に、魔力を流したら余計に悪くなる薬で、悪化していた。」
「母様が神様を呼んだんだよ!」
トルクに神を呼び出す術はなくて、ただ、咲季を戻して貰えるのを待つしか無かった。
「父様!
母様は無事!
神様に任せて良いの!
だけど、シュリ兄様が連れて行かれたから、助けないと!
早く!」
エリュが咲季は神様のとこにいるから、大丈夫だと言い、シュリを助け出さないと大変だと騒いだ。
神殿で奴隷を売買していた、と言う事実が掴めてシュリは、ここに用は無いとばかりに出て行こうとした。
脳筋故に、真正面から出て行こうとしたので、当然見つかるし格闘になった。
「メンドクサイ」
「待って。待ってください!!
貴方様を奴隷として買ったわけではないんです!
ここで神の子として、伴侶を持っていただきたのです!!」
見た目的には可愛い部類の神官服を着た青年が、シュリの足を止めさせた。
「それは何故だ?」
「貴方様が限りなく、白だからです!」
懇願するように、シュリに告げた。
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それを蔑むわけでも無く、ただ、見下ろしていた。
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失礼する」
「行かせません!!
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フロウの声が、咲季の緊急事態を知らせた。
「母様が!?」
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