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天界革命
三界と堕天と
しおりを挟む思いもよらなかった。
「あの、ガレオスがルシファーなんですか?
市来も飴屋も?」
「そうだ、知ったのはイズくんが今回の家出中にだけど」
どういうこと?
「ルシファーたちの方が、人間界で一枚上手だったって事だ。
天界は天使を人間界へやることで堕天しやすいという理由が、足を引っ張ってたのさ。
勢力的には人間界の6割以上悪魔の力が勝ってる
それだけ、人間の心は弱いのさ。
そして欲も強い。
その熱に天使は惹かれる。
だから、人間界に行く天使は堕天しやすいのさ。
下級天使であれば、あるほど堕天しやすい。
今日、メタトロン様がルシファーと会談したのはそのためさ。
そして、それを妨害しようとしていた悪魔を俺たちが制圧した。
そこのジョフィエルは、ルシファーであるガレオスの足止め兼イズの情報共有だった。
ただ、そこはルシファー自身も納得の上だ」
ウリエルの話しは最終的にどうなるというんだろうか?
「大体、俺の情報共有ってなんですか、それは」
「不本意ながら、ルシファーはイズの行方を捜していた。
反対派の悪魔を制圧する間、関与しない事とイズの情報を共有することで話し合いがついていた。
そのことも含め、いいタイミングでメタトロン様の会談が出来たんだ。」
苦虫を噛み潰した顔をそのままに、嫌々話してくれてるウリエルにミカエルがニヤニヤしていた。
「イズくん盗られそうで、ものすごい速さで制圧したんだよ
メタトロン様のお仕置きをくらったんだからなぁ、ウリエル!」
背中をバンバンと叩きながら、ミカエルがぶっちゃけた。
「えーっと、マトリエルだっけ?
ガブの信者だったみたいだけど、あいつ堕天してるだけなら良かったんだけど、さすがにイズくんを悪魔扱いしたらアウトだよね。
ガブってその辺自分しか好きじゃないから今までも、変な告知ばっかしてさすがに目に余ってたんだよね
だからね、そろそろ罰を与える予定だったんだけど、それが滅殺になっちゃっただけなんだ。
イズくんの判断は正しかった。
心の準備?が出来ていなかったウリエルがアホなのさ」
ミカエルが結構さらっと物騒な事を言った。
「ミカエル、今は私もアレが妥当であり、慈悲だったと思っている。
イズの性格で滅することを下すということが、どれほど葛藤したか想像に容易いことも承知している
イズを一人で人間界へやったことを心から後悔している。
あのガレオスがルシファーだとは!」
マトリエルはほとんど置いていかれてる状態で、堕天するのはNGだと言われていた。
悪魔の籍にも入れず、天使の籍にも戻れず、人の世界でも生きることを赦されない堕天使は人への転生か滅するしかないんだ。
「マトリエル、どちらか選べ
転生をするか、滅されて生を終えるか
どちらかだ」
俺はマトリエルに堕天の罰を与えるために、選ばせた。
どうか抵抗しないでくれと願いつつ。
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