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異世界は続くよどこまでも
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しおりを挟む大広間という名のドームでは、所謂、披露宴的なパーティーが開かれていた。
祭壇の様な場所はそのまま雛壇になり、真ん中に俺、右隣にタロー様、左隣に、神様。
なぜ、神様!?
三人並ぶっておかしくね?
ちょっと俺、ガタついてるんですけど!
タロー様は大丈夫、大丈夫って物凄く、綺麗な笑顔で言うけど、不義理をした方としては大丈夫なんて思えるわけが無い!
「あ、の、神様、
怒ってます?」
前を向いたままの神様が、微動だにせず笑顔を貼り付けているのが、恐ろしい。
「アキが出ていってから、みんなで話し合ったよ。
まあ、後でちゃんと話すけど、真名を解除してくれて良かったよ」
え?良かったの?
「セルゲートは今でも納得はしてないけどね。
あと、私も、アキの伴侶になりたいから、そこは外せないからね。」
いま、サラっと爆弾放り込まなかった?
とりあえず、貴族や領主、人間の国王たちや、その貴族が列をなして挨拶へと来るのを、適当に笑顔で誤魔化しながら流していた。
何十人も挨拶をしていた。
顔なんて覚えていない。
でも、次に来た人には見覚えがあった。
グラウス=カトラスだった。
処分されたはずでは?
俺をキメラとして、殺すといった男。
「ブランカ様にはご健勝のようで何よりで御座います。
また、ブランカのお名前を名乗っていただけて、恐悦至極で御座います。
カトラス領はブランカ様のお恵みで息を吹き返しました。」
違和感しかない。
何だろうこの気持ち悪さ。
「ですが、民草には神獣様が足りません
お戻り願えないでしょうか?」
「おれ、私は闇の神に捧げた者ですので、戻る事はあり得ません。
あとは精霊王とご相談なさいませ。」
漸く引き下がったけど、気持ち悪すぎる。
「アキ、大丈夫か?」
タロー様が俺の手を掴んでくれた。
「アキ、あれはもしかして、お前をキメラと言ったバカ領主か?」
神様も違和感があったのかも知れない。
下がっていった先に、タロー様の弟とトリスタンがいた。
何故この人達と繋がりがあるんだろう?
昨日の今日でトリスタンの赤ちゃん返りが治るとは思えないし。
嫌な気持ちしかしない。
「何だあのガキ、一丁前にアキを敵視してるな。
面白い。」
「面白くないですよ。
恋敵のようですから。」
「ふーん、恋敵ねぇ」
なんだろ?
「アキ、チカちゃん出してよ」
神様が何か企んでるけど。
「チカちゃん」
俺の後ろに出した。
「おい、オプスクリタス!
ちゃんと見とけよ
惑わされてんじゃないよ!」
え?どう言う意味?
「アキ、チカちゃんに浄化をアイツらに使え!
早くしろ!」
何だかわからないけど、神様が随分キツイ口調で焦る。
「チカちゃん、浄化!」
『御意』
チカちゃんの紅い焔がグラウスを包んだ。
その光景は、目を疑うものでグラウスの体が燃え上がりその中から似ても似つかない容貌の男が現れた。
チカちゃんの焔が燃やしたのは、グラウスの皮だった。
死人の皮を被って来たこの男はトリスタン達と繋がりがあり、トリスタン達が手引きをしたんだ。
何のために?
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