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482.君を繋いでおく小話(盗難防止の日)

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「なんだこれ、飴玉……?」
「ハートの形だ。晴海のじゃないの?」
「知らねー」
「ふうん」
「どーした? 湊」
「うーんとね」
「手ぇ繋いでくれんの」
「うん。……とられないように」
 盗難防止のチェーンのように、繋ぎ止めておけたらどんなにいいだろう。晴海は握った手に力を込めて、絶対絶対だいじょーぶ、と請け負ってくれる。



(了)221007
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