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436.真夏の雪の小話(ドビュッシーの誕生日)
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「晴海、クラシックも弾けるよね」
「ピアノ? まあそれなり」
「あんまり好みじゃない?」
「クラシックがどうこうっつーか、オレが弾くのって湊に聞かせるのが主目的だから。湊が好きな曲になりがち」
「なーるほどね」
「モチベは湊。てわけでなんか聞きてえの?」
「当たり。あのねえ、ドビュッシー」
「あ。読めた、『子供の領分』だろ」
「分かってるねえ。組曲『子供の領分』から『雪は踊っている』。月島晴海くんの演奏でどうぞ」
「暑いかんなー」
きらきらと瞬くようなピアノの音が涼しげで、真夏だからこそ聞きたくなるのだ。
(了)220822
「ピアノ? まあそれなり」
「あんまり好みじゃない?」
「クラシックがどうこうっつーか、オレが弾くのって湊に聞かせるのが主目的だから。湊が好きな曲になりがち」
「なーるほどね」
「モチベは湊。てわけでなんか聞きてえの?」
「当たり。あのねえ、ドビュッシー」
「あ。読めた、『子供の領分』だろ」
「分かってるねえ。組曲『子供の領分』から『雪は踊っている』。月島晴海くんの演奏でどうぞ」
「暑いかんなー」
きらきらと瞬くようなピアノの音が涼しげで、真夏だからこそ聞きたくなるのだ。
(了)220822
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