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424.飛んでくる小話(ばねの日)

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 ――階段の下の、柱のところ。
 待ち合わせの場所をメッセージアプリで送信する。すぐに既読がついた。了解、とスタンプが送られてくる。間もなくそれを追うように、頭の上から足音がした。階段のてっぺんに長身の幼なじみの姿が見えた。付近に視線をやりながら、「階段の下」と「柱」という条件に合致する場所を探しつつ、三段飛ばしで降りてくる。晴海の視界に入るよう、湊は一歩前に出た。
「ここだよ」
「湊!」
 体にバネでも入っているかのように、晴海は湊のところへ飛んでくる。



(了)220811
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