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397.払い落とす小話(お題:幽霊)#文披31題

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「晴海、お待たせ。いまの人誰?」
「おー。知らねえけど、道聞かれたから答えた」
「ふうん」
「どした?」
「なんでもないよ」
 湊はてらいなく笑い、晴海の肩をぱんと軽く叩いた。なにものの残滓も汚濁も、晴海には相応しくない。



(了)220714
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