【共依存DK】幼なじみのハルミナト

361.ひとりとたくさんの小話（ポール・ゴーギャンの誕生日）

「美術の授業でゴーギャンの生涯ってやつやってさあ」
「晴海は美術、絵画選択だもんねえ」
「そう。湊は書道な」
「ふふふ、好きだからね」
「ゴーギャンて三回結婚してんだってさ。あと現地に愛人がいたって話もあって」
「うん」
「感想書いて提出って課題出たけどとにかく共感できねえの」
「でも課題なんだよね？　どうしたの？」
「オレには全くわかんねーって書いて出した。それも感想だろ。偉くねえ？」
「とっても偉い」
　たくさんの相手、たくさんの関係を求めることが絶対的に悪いとは思わない。ただ湊には晴海が、晴海には湊がいればいいというだけの話だ。



（了）220607