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284.寒の戻りの小話

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「冬! めちゃくちゃ冬!」
「桜が咲いてるところもあるのにねえ」
「危うくコートもしまいかけてた」
「もしかして手袋はしまっちゃった?」
「う……湊がくれたやつだから、クリーニング出したとこだった……」
「ふふふ、大事にしてくれてありがとう。そんな手が寒そうな晴海に、完全装備の僕からホッカイロをレンタルします」
「マジか……湊のあったかさがとどまるところを知らねえ……ッ」
「好き?」
「ちょーー好き。最高」
 湊の貸したホッカイロを、晴海は恭しく掲げている。



(了)220322
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