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277.お似合いの靴の小話(靴の記念日)

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「本も半紙も通販で買えるけど、靴はお店で買いたいもののひとつだねえ」
「サイズの表記だけじゃわかんねえもんな。素材の感じとか」
「ローファーかスニーカーがほとんどではあるけど」
「んー、でもやっぱ履き心地はあるし、似合うかどうかもあるだろ」
「これはどう?」
「形は可愛い。色はーこっち試してみてほしい」
「はい」
「アー、うん。断然こっち」
「じゃあこれにしようかな」
「いいと思う。けど、その前にあっちにあった紐靴も履くだけ履いて」
「ふふふ、着せかえだ」
「そう。オレ的ベスト湊に似合う靴探してんの」
「お気持ちは?」
「最高に楽しい」
 晴海は満足げに頷くと、捧げ持つように新しい靴を運んでくる。



(了)220315
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