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グラディウス王国 ムッカの街
ムッカの街 1
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走り出してから数時間後、途中お昼ご飯を食べる時に1度止まったけど、それ以外は魔物にも遭遇する事もなくセラスはずっと走り続けていた。
「おい。ついたぞ」
お昼ご飯を食べてお腹がいっぱいでウトウトしていた私をセラスが抱き上げ、また走り出してから1時間程経った頃そうセラスに声をかけかれ、ハッと目が覚めた。
ついたと言われ顔を上げ見えたのは、大きな壁と門?の所に並んでいる数人の冒険者らしき人達。
「ここは?」
「ここはあの森から一番近い『ムッカ』という街だ。あの門で身分証を出すか身分証が無い者は犯罪等犯してなければ小銀貨1枚出せば仮の身分証がもらえ、街の中に入れる。
仮の身分証は、2週間が期限だからその間に冒険者ギルド等に登録して身分証を作る者が多い。
あと、仮の身分証はギルド等で登録した後に門にいる兵士に返し、登録した身分証を見せれば入る時に払った金は返えしてもらえる」
うんうんと相槌をしながら聞いていたけど、森を出るまで一緒に行動する約束じゃなかったっけ?と思いセラスに聞いてみる。
「ねえ、森を出るまでの約束じゃなかったっけ?」
「お前は寝てたし、森を出ても危険なのは変わらないから街まで行くことにしたんだ」
「そうなんだ」
「ああ。それに、俺が今受けている依頼にお前も関係しているかもしれないから、一緒にギルマスに会ってほしくてな」
ギルマスってギルドマスターのことだよね?
「わかった」
「じゃあ行くか」
セラスの説明に納得した私は、セラスに抱えられたまま門へ向かった。
門に着いたら下ろしてほしいって言おう・・・・・・
門の前につくと、数人並んでいる人がいたので一番後ろに並んだ。
ちょうどいいので、待ってる間にセラスに下ろしてほしいと言ってみる。
「あの、門の前まできたからそろそろ下ろしてほしいな」
「いや、冒険者ギルドにつくまではこのままで行く」
「どうして?」
「街の中は、人が沢山いるからはぐれない為だ」
「わかった」
下ろしてもらえなかったのは残念だが、セラスの言った理由には納得したので素直に諦める。
はぐれたら困るもんね!
そうして話していると、私達の番になった。
「身分証の提示をお願いします」
そう兵士さんから言われ、セラスはアイテムボックスからギルドカードを取り出し、兵士さんに渡す。
渡されたギルドカードを見た兵士さんは驚いた顔になったが、すぐに表情を戻しギルドカードをセラスに返した。
「確認しました。
それで・・・・・・その子供は・・・・・・?」
ギルドカードをセラスに返した時に兵士さんが私に気づいたのか、困惑しながらセラスに聞いている。
「魔の森の中で保護した。依頼に関係しているかもしれないのでギルドに連れて行きギルマスに判断を仰ごうと思う」
「わかりました。ですが決まりですので、身分証が無い場合、街に入るには犯罪が無いかの確認と小銀貨1枚がかかります」
「大丈夫だ」
「では、こちらへどうぞ」
セラスと兵士さんが話しているのを静かに待っていると、兵士さんに案内され、門の中に入ってすぐの所にあった部屋に通された。
部屋の中には、剣や鎧が沢山入った箱と1つの机があり、その机の上には丸い水晶が乗っていた。
「こちらにある水晶に手を置いて下さい」
後から入って来た兵士さんが机の前まで行き、机の上の水晶を手で示しながら言うと、セラスが机の前まで行き私の手が届くようにしてくれる。
「これで手が届くか?」
「うん」
手を伸ばし水晶に手を置くが何も起こらない。
何も起こらないので首を傾げていると、兵士さんが話し始めた。
「犯罪等は無いですね。小銀貨1枚は先程もらっているので、こちらが仮の身分証になります。
冒険者ギルドで登録をされたらまたこちらに来てください。登録された身分証の確認と仮の身分証の返却がされしだい、支払ってもらった小銀貨1枚はお返しします」
セラスがいつの間にかお金を渡していたようで兵士さんから仮の身分証をもらい、セラスに聞いていたのと同じ説明を兵士さんからも説明された。
「ありがとうございます」
兵士さんにお礼を言うと、こちらを見て微笑んでくれた。
「きちんとお礼が言えるのはいい事ですよ。ようこそムッカの街へ」
そう歓迎してくてた兵士さんは、部屋を出ると元の場所に戻って行った。
「冒険者ギルドに行くぞ」
戻る兵士さんを見ているとセラスにそう言われ、兵士さんとは反対の方向に歩き出した。
「おい。ついたぞ」
お昼ご飯を食べてお腹がいっぱいでウトウトしていた私をセラスが抱き上げ、また走り出してから1時間程経った頃そうセラスに声をかけかれ、ハッと目が覚めた。
ついたと言われ顔を上げ見えたのは、大きな壁と門?の所に並んでいる数人の冒険者らしき人達。
「ここは?」
「ここはあの森から一番近い『ムッカ』という街だ。あの門で身分証を出すか身分証が無い者は犯罪等犯してなければ小銀貨1枚出せば仮の身分証がもらえ、街の中に入れる。
仮の身分証は、2週間が期限だからその間に冒険者ギルド等に登録して身分証を作る者が多い。
あと、仮の身分証はギルド等で登録した後に門にいる兵士に返し、登録した身分証を見せれば入る時に払った金は返えしてもらえる」
うんうんと相槌をしながら聞いていたけど、森を出るまで一緒に行動する約束じゃなかったっけ?と思いセラスに聞いてみる。
「ねえ、森を出るまでの約束じゃなかったっけ?」
「お前は寝てたし、森を出ても危険なのは変わらないから街まで行くことにしたんだ」
「そうなんだ」
「ああ。それに、俺が今受けている依頼にお前も関係しているかもしれないから、一緒にギルマスに会ってほしくてな」
ギルマスってギルドマスターのことだよね?
「わかった」
「じゃあ行くか」
セラスの説明に納得した私は、セラスに抱えられたまま門へ向かった。
門に着いたら下ろしてほしいって言おう・・・・・・
門の前につくと、数人並んでいる人がいたので一番後ろに並んだ。
ちょうどいいので、待ってる間にセラスに下ろしてほしいと言ってみる。
「あの、門の前まできたからそろそろ下ろしてほしいな」
「いや、冒険者ギルドにつくまではこのままで行く」
「どうして?」
「街の中は、人が沢山いるからはぐれない為だ」
「わかった」
下ろしてもらえなかったのは残念だが、セラスの言った理由には納得したので素直に諦める。
はぐれたら困るもんね!
そうして話していると、私達の番になった。
「身分証の提示をお願いします」
そう兵士さんから言われ、セラスはアイテムボックスからギルドカードを取り出し、兵士さんに渡す。
渡されたギルドカードを見た兵士さんは驚いた顔になったが、すぐに表情を戻しギルドカードをセラスに返した。
「確認しました。
それで・・・・・・その子供は・・・・・・?」
ギルドカードをセラスに返した時に兵士さんが私に気づいたのか、困惑しながらセラスに聞いている。
「魔の森の中で保護した。依頼に関係しているかもしれないのでギルドに連れて行きギルマスに判断を仰ごうと思う」
「わかりました。ですが決まりですので、身分証が無い場合、街に入るには犯罪が無いかの確認と小銀貨1枚がかかります」
「大丈夫だ」
「では、こちらへどうぞ」
セラスと兵士さんが話しているのを静かに待っていると、兵士さんに案内され、門の中に入ってすぐの所にあった部屋に通された。
部屋の中には、剣や鎧が沢山入った箱と1つの机があり、その机の上には丸い水晶が乗っていた。
「こちらにある水晶に手を置いて下さい」
後から入って来た兵士さんが机の前まで行き、机の上の水晶を手で示しながら言うと、セラスが机の前まで行き私の手が届くようにしてくれる。
「これで手が届くか?」
「うん」
手を伸ばし水晶に手を置くが何も起こらない。
何も起こらないので首を傾げていると、兵士さんが話し始めた。
「犯罪等は無いですね。小銀貨1枚は先程もらっているので、こちらが仮の身分証になります。
冒険者ギルドで登録をされたらまたこちらに来てください。登録された身分証の確認と仮の身分証の返却がされしだい、支払ってもらった小銀貨1枚はお返しします」
セラスがいつの間にかお金を渡していたようで兵士さんから仮の身分証をもらい、セラスに聞いていたのと同じ説明を兵士さんからも説明された。
「ありがとうございます」
兵士さんにお礼を言うと、こちらを見て微笑んでくれた。
「きちんとお礼が言えるのはいい事ですよ。ようこそムッカの街へ」
そう歓迎してくてた兵士さんは、部屋を出ると元の場所に戻って行った。
「冒険者ギルドに行くぞ」
戻る兵士さんを見ているとセラスにそう言われ、兵士さんとは反対の方向に歩き出した。
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