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ライドからのお説教
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あれ?朝だ。いつも以上に目覚めがすっきりしている。とりあえず、食堂へ行って朝食を食べに行こうかと思っていたら
「ヴォウ!」
ライドの鳴き声で呼び止められた。しかもライドがなんか怒っている、ライドは自分の前脚で目の前を指し示す。そこに座れって事?言われた通りに座ると
「ヴォウ!ヴォウヴォウ!ウゥ~ウオン!!」
え、ええと~これはお説教?
そうみたいだ。ライドが何を言っているのかは分からないけど、私に対して怒っているのは分かる。
わ、私何かしたんだろうか?
・・・・・
・・・
俺の名はライド。ヘル・ウルフだ。
以前は俺達一族を眷属とする妖精様の元で楽しく暮らしていたが、その内この森の外の世界へ旅に行きたいと思っていた。そんな矢先に今のご主人と出会った。
俺はご主人と使い魔の契約をし、念願だった外の世界へと旅に出ることが出来た。ご主人は女神様からの命令で人捜しの旅をしているらしく、いろいろなところへと連れて行ってくれる。
ご主人との旅は楽しい。美味しい肉ももらえるし、毎日新たな刺激がある。飽きることは無い。この前なんか神獣の子供も仲間に加わった。まあ、たまに捕まったり、強い奴に出会ってしまってピンチに陥ることはあるけどな・・・それでもご主人には女神様のご加護があるのかいつも解決してしまう。
そんなご主人を俺は尊敬しているし、ずっとついて行きたいと思っている。
だが昨日の行為はいただけない。
何をしたかって?それはな・・・
~~~~
「あはは~このお酒美味しいですね~」
竹筒に入った酒を美味そうに飲むご主人。初めて見る酔いどれの表情だ。いつも何かしら気を張っているからな。たまにはこういうことがあっても良いのかも知れない。そう思っていた矢先
「いい飲みっぷりだな嬢ちゃん!どうだ、この俺と飲み比べしないか?負けた方が全額奢りだ。」
明らかに柄の悪そうな奴がご主人に飲み比べを挑んできた。普通なら臆病なご主人は受けないだろうが、今は酔って判断能力が鈍っているのか二つ返事で受けてしまった。
・・・これは少しマズいかも知れない。奴ら酔って動けなくなったご主人を誘拐するつもりなのでは無いだろうか?見ると、柄の悪そうな男の後ろには何人もの人相の悪い男が控えている。だが、ここで俺が奴らを襲ってしまえばご主人の身の安全は守れるかも知れないが、
だが、勝負は俺の思いもよらぬ方向へと進んでいった。
「ふぃ~美味しいお酒ですねぇ・・・もう一杯!」
「ヒゥッ・・・!お、俺ももう・・・一杯・・・」
ご主人が余裕そうに10杯目の杯を空けるのに対して男の顔色はかなり悪い。もう限界なのだろう。周りを見ている奴らは
「すげえ・・・あの酒10杯も飲める奴なんて初めて見た・・・」
「というかあの嬢ちゃん余裕なのか?さっきから顔色変わってねえぞ!」
そして12杯目にさしかかった辺りで
「も、もう無理・・・」
柄の悪そうな奴は限界だったのか、倒れてしまった。それを見たご主人は
「さて~私と勝負してくれる子は・・・?」
そう言って周りを挑発した。すると、先程倒れた柄の悪い男の仲間らしき奴らが次々と名乗りを上げた。それを見てご主人はぺろりと口の端をなめると、次々と飲み比べ勝負を受け、気がついたときには屋台の周りで10人の男達が倒れていた。
終わった後もご主人はまだ勝負したがっていたが、流石に夜も遅いしタマミの奴も寝てしまったのでご主人とタマミ俺の背中に乗せて連れ帰った。
帰り際に見えた屋台の親父がすごい笑顔だったのはたぶん気のせいじゃ無いだろう
さて、とりあえず明日はご主人に説教しなくては。うら若き乙女が大衆の面前であぐらをかいて飲み比べ勝負など・・・
~~~~
「うう~何言っているかわかんないけどごめんなさい~」
で、今に至るわけだ。
まったく・・・言葉が通じないのがもどかしい。まあ、ご主人も反省したみたいだし、説教もこの辺りで良いだろう。
さてご主人は今日何をするのかな?
「ヴォウ!」
ライドの鳴き声で呼び止められた。しかもライドがなんか怒っている、ライドは自分の前脚で目の前を指し示す。そこに座れって事?言われた通りに座ると
「ヴォウ!ヴォウヴォウ!ウゥ~ウオン!!」
え、ええと~これはお説教?
そうみたいだ。ライドが何を言っているのかは分からないけど、私に対して怒っているのは分かる。
わ、私何かしたんだろうか?
・・・・・
・・・
俺の名はライド。ヘル・ウルフだ。
以前は俺達一族を眷属とする妖精様の元で楽しく暮らしていたが、その内この森の外の世界へ旅に行きたいと思っていた。そんな矢先に今のご主人と出会った。
俺はご主人と使い魔の契約をし、念願だった外の世界へと旅に出ることが出来た。ご主人は女神様からの命令で人捜しの旅をしているらしく、いろいろなところへと連れて行ってくれる。
ご主人との旅は楽しい。美味しい肉ももらえるし、毎日新たな刺激がある。飽きることは無い。この前なんか神獣の子供も仲間に加わった。まあ、たまに捕まったり、強い奴に出会ってしまってピンチに陥ることはあるけどな・・・それでもご主人には女神様のご加護があるのかいつも解決してしまう。
そんなご主人を俺は尊敬しているし、ずっとついて行きたいと思っている。
だが昨日の行為はいただけない。
何をしたかって?それはな・・・
~~~~
「あはは~このお酒美味しいですね~」
竹筒に入った酒を美味そうに飲むご主人。初めて見る酔いどれの表情だ。いつも何かしら気を張っているからな。たまにはこういうことがあっても良いのかも知れない。そう思っていた矢先
「いい飲みっぷりだな嬢ちゃん!どうだ、この俺と飲み比べしないか?負けた方が全額奢りだ。」
明らかに柄の悪そうな奴がご主人に飲み比べを挑んできた。普通なら臆病なご主人は受けないだろうが、今は酔って判断能力が鈍っているのか二つ返事で受けてしまった。
・・・これは少しマズいかも知れない。奴ら酔って動けなくなったご主人を誘拐するつもりなのでは無いだろうか?見ると、柄の悪そうな男の後ろには何人もの人相の悪い男が控えている。だが、ここで俺が奴らを襲ってしまえばご主人の身の安全は守れるかも知れないが、
だが、勝負は俺の思いもよらぬ方向へと進んでいった。
「ふぃ~美味しいお酒ですねぇ・・・もう一杯!」
「ヒゥッ・・・!お、俺ももう・・・一杯・・・」
ご主人が余裕そうに10杯目の杯を空けるのに対して男の顔色はかなり悪い。もう限界なのだろう。周りを見ている奴らは
「すげえ・・・あの酒10杯も飲める奴なんて初めて見た・・・」
「というかあの嬢ちゃん余裕なのか?さっきから顔色変わってねえぞ!」
そして12杯目にさしかかった辺りで
「も、もう無理・・・」
柄の悪そうな奴は限界だったのか、倒れてしまった。それを見たご主人は
「さて~私と勝負してくれる子は・・・?」
そう言って周りを挑発した。すると、先程倒れた柄の悪い男の仲間らしき奴らが次々と名乗りを上げた。それを見てご主人はぺろりと口の端をなめると、次々と飲み比べ勝負を受け、気がついたときには屋台の周りで10人の男達が倒れていた。
終わった後もご主人はまだ勝負したがっていたが、流石に夜も遅いしタマミの奴も寝てしまったのでご主人とタマミ俺の背中に乗せて連れ帰った。
帰り際に見えた屋台の親父がすごい笑顔だったのはたぶん気のせいじゃ無いだろう
さて、とりあえず明日はご主人に説教しなくては。うら若き乙女が大衆の面前であぐらをかいて飲み比べ勝負など・・・
~~~~
「うう~何言っているかわかんないけどごめんなさい~」
で、今に至るわけだ。
まったく・・・言葉が通じないのがもどかしい。まあ、ご主人も反省したみたいだし、説教もこの辺りで良いだろう。
さてご主人は今日何をするのかな?
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