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相棒ライドの強さの秘密
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王様と話をしていくうちに、自然と話題は私の隣で退屈そうにあくびをしているライドの話題に。王様はしばらくライドを見つめると、首をかしげながら私に問いかけてきた。
「其方の使いまであるヘル・ウルフ。そのヘル・ウルフの契約は何が立会人となったのだ?」
「え?た、立会人?・・・私、おっさ・・・いえ、妖精に『使い魔になった』としか言われていないんですが。」
「なんだと!それは本当か?!」
『妖精』という言葉に大きく反応した王様。なんでそんなに驚くんだろう?
「妖精のような上位の存在が使い魔契約の立会人となると使い魔との契約はより強固となり、使い魔の能力は大きく向上するのだ。」
「え?!そ、そうなんですか?!」
それは初耳だ!最初の街で会ったエルミスさんも強固な契約ではあるけど、よく分からないとか言ってたけどそれはどうしてだろう?
「まあ、このことを知るものは少ないから知らなくても無理はない。なにせ妖精が契約の立会人となることは殆ど無いからな。」
そ、そうなんだ・・・っていうかあのおっさん(妖精)それ教えてくれても良いじゃん!!
「そういえば、能力が向上って言いましたけど、どんな能力が向上するんですか?」
「まず、ヘル・ウルフは元々魔法に対する耐性が高いのだが、それが向上し、ほぼ全ての魔法に高い耐性を得る。特に火の魔法に対しては直撃した際に、そのエネルギーを利用して全身にヘルフレアを身に纏う。こうなればもう何者も手出しは出来ない。」
・・・もしかしてライドがあのときチートスキルを持った転生者相手に戦えていたのはそれが理由?だとしたらライドどんなチート魔法使いが来ても有利では?
・・・・・
・・・
王様と話す時間はあっという間に過ぎてしまい、エルビオン前国王の髪の毛も受け取ったので、そろそろ帰ろうかと思ったところで王様が私を引き留めた。
「褒美をくれてやらんと私の沽券に関わるからな。」
王様がパンパンと手を打ち鳴らすと、執事服を着た交渉役のエブリミスさんが私に複雑な紋様をした判子の押されたカードとずっしりと重い袋をくれた。
「それは私が直々に発行した東大陸の通行証だ。これさえあれば東大陸のあらゆる国を通ることが出来る。これで女神様の命を果たすのにも幾分かは楽になるだろう。あと、それだけでは心許ないからな、僅かだが役に立ててくれ。」
袋の中を見るとそこには何十枚もの金貨が
「こここここんなにいただけません!!」
いきなりポンと大金を渡され戸惑う私を見て大笑いする王様。
「よい、其方には国を救って貰った恩があるのだ。」
これ以上断っても失礼だと思ったので土下座する勢いでお礼を言いながら受け取り、私は王城を後にした。
「其方の使いまであるヘル・ウルフ。そのヘル・ウルフの契約は何が立会人となったのだ?」
「え?た、立会人?・・・私、おっさ・・・いえ、妖精に『使い魔になった』としか言われていないんですが。」
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『妖精』という言葉に大きく反応した王様。なんでそんなに驚くんだろう?
「妖精のような上位の存在が使い魔契約の立会人となると使い魔との契約はより強固となり、使い魔の能力は大きく向上するのだ。」
「え?!そ、そうなんですか?!」
それは初耳だ!最初の街で会ったエルミスさんも強固な契約ではあるけど、よく分からないとか言ってたけどそれはどうしてだろう?
「まあ、このことを知るものは少ないから知らなくても無理はない。なにせ妖精が契約の立会人となることは殆ど無いからな。」
そ、そうなんだ・・・っていうかあのおっさん(妖精)それ教えてくれても良いじゃん!!
「そういえば、能力が向上って言いましたけど、どんな能力が向上するんですか?」
「まず、ヘル・ウルフは元々魔法に対する耐性が高いのだが、それが向上し、ほぼ全ての魔法に高い耐性を得る。特に火の魔法に対しては直撃した際に、そのエネルギーを利用して全身にヘルフレアを身に纏う。こうなればもう何者も手出しは出来ない。」
・・・もしかしてライドがあのときチートスキルを持った転生者相手に戦えていたのはそれが理由?だとしたらライドどんなチート魔法使いが来ても有利では?
・・・・・
・・・
王様と話す時間はあっという間に過ぎてしまい、エルビオン前国王の髪の毛も受け取ったので、そろそろ帰ろうかと思ったところで王様が私を引き留めた。
「褒美をくれてやらんと私の沽券に関わるからな。」
王様がパンパンと手を打ち鳴らすと、執事服を着た交渉役のエブリミスさんが私に複雑な紋様をした判子の押されたカードとずっしりと重い袋をくれた。
「それは私が直々に発行した東大陸の通行証だ。これさえあれば東大陸のあらゆる国を通ることが出来る。これで女神様の命を果たすのにも幾分かは楽になるだろう。あと、それだけでは心許ないからな、僅かだが役に立ててくれ。」
袋の中を見るとそこには何十枚もの金貨が
「こここここんなにいただけません!!」
いきなりポンと大金を渡され戸惑う私を見て大笑いする王様。
「よい、其方には国を救って貰った恩があるのだ。」
これ以上断っても失礼だと思ったので土下座する勢いでお礼を言いながら受け取り、私は王城を後にした。
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