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最終章
37.予知か、はたまた天文学的な確率の偶然か
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「それで、ノートを書いたのが俺達より先ってどういうことなんだ?」
放課後、件のノートの持ち主である男子生徒、日森に話を聞いた。
「えっと、説明が難しいんだけど、僕は趣味で小説を書いてて、このノートは僕が中学生の時から書いてるものなんだよ。それで、この学校に入った時に、話と全く同じ名前の人が居て、しかも話と同じ行動をしてたから、もうびっくり」
ふむ、つまり要約すると、俺達が日森の話の真似をしていた?
いやいやいや、まさかそんな。
「俺達だってノートの存在を知らなかったんだぞ? そんな偶然なんてあるのか?」
「そんなこと言われても困るよ。僕だって驚いてるんだから」
でもなぁ、先に書いてたなんてのも知らないし、そもそもそこは何とでも言えるしなぁ。
「もしそれが本当なら、この先の展開があるはずだよな?」
「うん、一応書いてあるけど、僕が書いた話にはこのノートが見つかるなんて無かったし、そもそも僕の存在はそこには無かったんだよ?もしかしたら、ノートが見つかった時点でズレ始めてるのかもしれないから、もう読んでも意味は無いと思うな」
イレギュラーだったのはノートを見つけた俺達ってことか? 何か俺達が悪いみたいな感じになってないか?
「謎が深まるばかりだな······」
打つ手無しといったところか。
「ノートも返したいし、話も聞きたいから部室に来てもらっても良いか?」
「うん、分かった······部室ってどこだっけ?」
放課後、件のノートの持ち主である男子生徒、日森に話を聞いた。
「えっと、説明が難しいんだけど、僕は趣味で小説を書いてて、このノートは僕が中学生の時から書いてるものなんだよ。それで、この学校に入った時に、話と全く同じ名前の人が居て、しかも話と同じ行動をしてたから、もうびっくり」
ふむ、つまり要約すると、俺達が日森の話の真似をしていた?
いやいやいや、まさかそんな。
「俺達だってノートの存在を知らなかったんだぞ? そんな偶然なんてあるのか?」
「そんなこと言われても困るよ。僕だって驚いてるんだから」
でもなぁ、先に書いてたなんてのも知らないし、そもそもそこは何とでも言えるしなぁ。
「もしそれが本当なら、この先の展開があるはずだよな?」
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