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二章
13.また能力者かよ?
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「よう」
教室でボーッとしていた為に、少し遅れてしまった。もちろん全員揃って······いや、歩香が居ない。
「おう、どうだったよ」
「どうだった? 何がだ?」
何かあっただろうか。
「おいおい、忘れたのか? 天音さんだよ」
「ん? 姫島がどうかしたのか?」
ダメだ。何も思い出せない。
「おい、ホントに大丈夫か? 昨日話しただろ。天音さんが能力者なんじゃないかって話だよ」
「今日の祐希何かおかしい!」
「おわっ!?」
急に歩香が現れた。
「お前、また俺の影に潜ってたな!?」
「いつもの事だもん! 今はそうじゃないの!」
まぁ、いつもの事ではあるが、急に出てくるのはやめてほしい。寿命が縮んでしまう。
「俺がおかしかったって? いつも通りのはずだぞ?」
何かおかしな行動をした記憶はないぞ?
「放課後、祐希の影に潜ってたら、祐希はちゃんと姫島さんと話してたよ!」
なに? 俺が姫島と話していた?
「おい、歩香。俺にそんな記憶は無いぞ? もちろん放課後に人と話した記憶も無い」
誰かと見間違えることもないと思うんだが。
「祐希が姫島さんと話してたら、急にフラフラして、気が付いたと思ったら、部室に向かい始めたんだよ?」
そんなバカな。話が食い違い過ぎてる。だが、歩香が人を見間違える事があるはずがない。
「もしかしたら、様子がおかしかったのは姫島さんの能力に関係するかもしれないわね」
なるほど、精神操作系の能力かもしれないってことか。
「お姉ちゃんの能力だとしたら、何で逃げるようなことをしたんですかね? 入部すれば良いのにです」
「どうするんだ、健? 勧誘するにしても、また逃げられるぞ?」
「そうだよなぁ······。だけど、できるだけ能力者は集めたいんだよなぁ······」
何の為に集めてるのかは知らないが、ここまでくると執念を感じるな。
「とりあえず、時間無くなったし、対策は明日また考えるか」
「いや、その前に琴音ちゃんに聞いてもらえよ」
「ん? あ、そうだったな。──琴音ちゃん、一度天音さんに能力について聞いてもらっても良いかな?」
「はい! わかりました!」
「よし、じゃあ、今日の活動終了ー」
『おー』
そういえば、姫島は何か部活に入っているのではなかろうか。引き抜きでもするつもりだろうか。
教室でボーッとしていた為に、少し遅れてしまった。もちろん全員揃って······いや、歩香が居ない。
「おう、どうだったよ」
「どうだった? 何がだ?」
何かあっただろうか。
「おいおい、忘れたのか? 天音さんだよ」
「ん? 姫島がどうかしたのか?」
ダメだ。何も思い出せない。
「おい、ホントに大丈夫か? 昨日話しただろ。天音さんが能力者なんじゃないかって話だよ」
「今日の祐希何かおかしい!」
「おわっ!?」
急に歩香が現れた。
「お前、また俺の影に潜ってたな!?」
「いつもの事だもん! 今はそうじゃないの!」
まぁ、いつもの事ではあるが、急に出てくるのはやめてほしい。寿命が縮んでしまう。
「俺がおかしかったって? いつも通りのはずだぞ?」
何かおかしな行動をした記憶はないぞ?
「放課後、祐希の影に潜ってたら、祐希はちゃんと姫島さんと話してたよ!」
なに? 俺が姫島と話していた?
「おい、歩香。俺にそんな記憶は無いぞ? もちろん放課後に人と話した記憶も無い」
誰かと見間違えることもないと思うんだが。
「祐希が姫島さんと話してたら、急にフラフラして、気が付いたと思ったら、部室に向かい始めたんだよ?」
そんなバカな。話が食い違い過ぎてる。だが、歩香が人を見間違える事があるはずがない。
「もしかしたら、様子がおかしかったのは姫島さんの能力に関係するかもしれないわね」
なるほど、精神操作系の能力かもしれないってことか。
「お姉ちゃんの能力だとしたら、何で逃げるようなことをしたんですかね? 入部すれば良いのにです」
「どうするんだ、健? 勧誘するにしても、また逃げられるぞ?」
「そうだよなぁ······。だけど、できるだけ能力者は集めたいんだよなぁ······」
何の為に集めてるのかは知らないが、ここまでくると執念を感じるな。
「とりあえず、時間無くなったし、対策は明日また考えるか」
「いや、その前に琴音ちゃんに聞いてもらえよ」
「ん? あ、そうだったな。──琴音ちゃん、一度天音さんに能力について聞いてもらっても良いかな?」
「はい! わかりました!」
「よし、じゃあ、今日の活動終了ー」
『おー』
そういえば、姫島は何か部活に入っているのではなかろうか。引き抜きでもするつもりだろうか。
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