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第一章
価値観の差
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ヴァゼルさんの爆弾発言に驚いている俺を落ち着かせながらヴァゼルさんは説明を続けた
この世界にもΩ、α、βの区別がある。ケイヴェルシ王国はこの世界の中でも一番大きな国らしい。人種も多岐にわたる。しかしこの世界には女がいない。なぜいないのかは分からないらしい。そのため子を宿し繁栄が出来るΩが重視されている。だがΩの出生率は低く大体のものがαかβなのだ。人為的にΩを作り出すことも出来るが難産になりやすくなり場合によっては母子ともに死んでしまう。そのため生まれながらにしてΩの者は貴族平民関係なく王家に嫁ぐことが出来るそうだ
「だから王家に嫁ぎたいがゆえにαの者がΩだと偽り監獄送りにされたことが度々あったのだ」
「......そう...ですか」
「もし、コマイがΩなら...王宮に報告しなければならないのだが」
今の話が事実ならそうなるだろう
でも、俺はそんなのごめんだ。今の話じゃΩは子供を作るためだけの存在だと言っているようなものだ。俺のいた世界とかわりない。Ωは子供を産むだけの役立たずで子作りしか脳のないと...
αと偽って生きてきた頃と変わらない。結局上下関係が違うだけで根本は変わらないじゃないか
「止めてください...俺は、王族とか、貴族になりたいわけじゃない......」
「...そうか...しかし、コマイが生きていた世界より生きやすいと思うが...」
「認識はそうでしょう...でも、Ωは子作りしか出来ないって思われているのは変わらない......失礼かもしれませんが貴方達が重要視してるのは、子供が無事に生まれてくることだけですよね?」
俺の言葉にヴァゼルさんは黙りこんでしまった。つまり、そういった認識なんだ。子供さえ無事に生まれてくれればΩなんてどうでもいいんだろ
ここの世界の技術がどれほどかは知らないが人為的と生まれつきは性能が違うのだろう。より確実に、より安全にという意味での優遇なら...
「そんなの、例えどんなに優しくされても、大切にされても、嬉しくないし...願い下げです」
「...勘違いをしていないか?」
「...何をですか」
「確かにΩは子供を作るという上ではコマイがいった通りだろう...しかし、我々は子供よりも番を第一に考える。ケイヴェルシ王国は獣人種が国民の九割を占めている。だからこの国の王族は番を第一に、子供を第二に大切にする」
「...だから、なんですか?」
「Ωだからとかではなく、生涯のパートナーとして大切にされる。子供は二の次だ」
ヴァゼルさんの言った意味を少しずつ理解した俺は青ざめた。ケイヴェルシ王国の種族比は分からないがヴァゼルさんの言うとおりなら獣人種は動物と同じだ。多くの動物は番...つまり、パートナーを大切にしライオンなんかは他のオスから奪ったメスは殺さないが元いた子供は殺してしまうと聞いたことがある
彼らにとって、一番大切なのは自分のそばにいる番。子供は二の次...
俺は訳がわからなった。ただ、どんなに大切にされると言われてもいきなり対応が変われば誰しもが嫌がる。せめて、この世界に慣れるまでは報告しないことにしてもらった
この世界にもΩ、α、βの区別がある。ケイヴェルシ王国はこの世界の中でも一番大きな国らしい。人種も多岐にわたる。しかしこの世界には女がいない。なぜいないのかは分からないらしい。そのため子を宿し繁栄が出来るΩが重視されている。だがΩの出生率は低く大体のものがαかβなのだ。人為的にΩを作り出すことも出来るが難産になりやすくなり場合によっては母子ともに死んでしまう。そのため生まれながらにしてΩの者は貴族平民関係なく王家に嫁ぐことが出来るそうだ
「だから王家に嫁ぎたいがゆえにαの者がΩだと偽り監獄送りにされたことが度々あったのだ」
「......そう...ですか」
「もし、コマイがΩなら...王宮に報告しなければならないのだが」
今の話が事実ならそうなるだろう
でも、俺はそんなのごめんだ。今の話じゃΩは子供を作るためだけの存在だと言っているようなものだ。俺のいた世界とかわりない。Ωは子供を産むだけの役立たずで子作りしか脳のないと...
αと偽って生きてきた頃と変わらない。結局上下関係が違うだけで根本は変わらないじゃないか
「止めてください...俺は、王族とか、貴族になりたいわけじゃない......」
「...そうか...しかし、コマイが生きていた世界より生きやすいと思うが...」
「認識はそうでしょう...でも、Ωは子作りしか出来ないって思われているのは変わらない......失礼かもしれませんが貴方達が重要視してるのは、子供が無事に生まれてくることだけですよね?」
俺の言葉にヴァゼルさんは黙りこんでしまった。つまり、そういった認識なんだ。子供さえ無事に生まれてくれればΩなんてどうでもいいんだろ
ここの世界の技術がどれほどかは知らないが人為的と生まれつきは性能が違うのだろう。より確実に、より安全にという意味での優遇なら...
「そんなの、例えどんなに優しくされても、大切にされても、嬉しくないし...願い下げです」
「...勘違いをしていないか?」
「...何をですか」
「確かにΩは子供を作るという上ではコマイがいった通りだろう...しかし、我々は子供よりも番を第一に考える。ケイヴェルシ王国は獣人種が国民の九割を占めている。だからこの国の王族は番を第一に、子供を第二に大切にする」
「...だから、なんですか?」
「Ωだからとかではなく、生涯のパートナーとして大切にされる。子供は二の次だ」
ヴァゼルさんの言った意味を少しずつ理解した俺は青ざめた。ケイヴェルシ王国の種族比は分からないがヴァゼルさんの言うとおりなら獣人種は動物と同じだ。多くの動物は番...つまり、パートナーを大切にしライオンなんかは他のオスから奪ったメスは殺さないが元いた子供は殺してしまうと聞いたことがある
彼らにとって、一番大切なのは自分のそばにいる番。子供は二の次...
俺は訳がわからなった。ただ、どんなに大切にされると言われてもいきなり対応が変われば誰しもが嫌がる。せめて、この世界に慣れるまでは報告しないことにしてもらった
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