最強不良は名門学園の生徒会長様

宇槍町の秘密

買い物中にかかってきた電話についていっちゃんは異常とも言えるほどの反応をした。説明しなければ後々厄介になると思い、とりあえず部屋に戻ることにした
部屋に入って買った食材を冷蔵庫に入れ終わった直後いっちゃんは早く説明とばかりにこっちを睨んでいた

「で？さっきの電話、誰？」

「鐵太郎さんと宇槍町の人から...鐵太郎さんは食堂でのことで注意してきて...宇槍町の方は...日常報告？」

「んなわけあるか...保護者の方は納得するが宇槍の方は違うだろう...何より、誠って誰だ」

やっぱりそこか...
この際宇槍町について話しちまった方が楽そうだな...

「...壱谷、これから言うことは他言無用で頼む」

「お.....おう」

いきなり名前呼びしたことでことの重大さを分かってくれたようだ。さっきまでの睨みがなくなった。本来なら宇槍町のことは外部に口外すること自体が違法になってるからな...
もしバレたら日本中がパニックになって政府は責任を問われる。政府は不祥事を認めることを一番嫌っているからな

「宇槍町は国に認められてるが世間には公表されていない。簡単に言えば存在がない場所なんだ。その土地の地名は前からあるモノを使っているから現実的に言えば宇槍町は地図上に存在しない」

「........ぇ」

「そうなっているのは宇槍町の住民にある。宇槍町の住民の殆どが前科者...それも表面上は死刑執行された者や無期懲役者などがほとんどだ」

俺のことを慕っている奴ら全員が前科者だ。俺の前では無能感極まりない七音は連続殺人鬼として十年前に逮捕された。ガタイの良い男をいたぶりたいと言う理由だけで十八人の男を殺している。裁判で死刑を言い渡されたが七音はそれ自体を楽しみにしていたと言う。それに七音を慕う者をが七音のためにとテロを起こした。自体を収めるために政府は世間には死刑を執行したとして七音を宇槍町へと移住させた。その際に七音を慕う者達も共に移住した
誠も同じような理由で死刑を言い渡されたが難題理工学大学を主席で卒業した誠はテロリストとの関係が深くあり過激派テロリストがテロ用の細菌と誠の交換を政府に持ちかけた。政府は七音と同じように誠を宇槍町へ移住させテロを未然にふせいだと息巻いたのだ
そのほかにも無期懲役だったが問題ばかりを起こしていた受刑者を宇槍町へ追いやったり、危険な思想を持つ者達を押さえつけるために首謀者を死刑執行をしたように見せかけて宇槍町へ入れたりしている
そんなことをしていたら元が性悪な犯罪者達は自分達のことを公表しない変わりに政府にいろいろわがままを言っている。四つの闘技場もその一つだ

「んで、政府もテロリストとの交渉や世間に公表できないこととかを宇槍町でするようになったし、裏のルートからなら大手企業の社長や血縁者ぐらいなら出入り出来るし...だから宇槍町の住人はデカい爆弾を抱えて生きてるんだ」

「........そんなこと......」

「裏のルートとは言え秘密を知られてしまったんだ。政府が何もしないわけないだろ」

「...でもなんでうさちゃんが...そんなとこに...」

至極まっとうな質問。ただの引っ越しで政府に守られている絶対的に秘密な土地に行くことになったんだ。こんな話を聞いて俺のことを聞くのは当然だ
.......しかしなぁ

「わかんね」

「.........は？」

「わかんねぇだよ...何でだろうなぁ」

「なんで！？」

「...実はさ、引っ越しをする三日前ぐらいから記憶が無いんだよ...親は引っ越してから薬物に飲まれたし、鐵太郎さんは知らないし」

「.......そう...か」

「とりあえずさっきまでの会話は誰にも言うなよ？ただでさえ政府は秘密の暴露にナーバスだからな」

まだ若干モヤモヤしているけど、これ以上の追求を諦めたいっちゃんは風呂へ向かった



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あけましておめでとうございますm(__)m

今年もよろしくお願いします