異世界転移したので、のんびり楽しみます。

合同依頼①

　レイと一緒にダンジョン攻略をしてから一週間。

　その間は休暇ということで、家でのんびりしていた。

　今日は一週間ぶりに冒険者ギルドへ向かうことにした。

　冒険者ギルドの中へ入ると、一週間ぶりなだけなのにとても懐かしく感じた。

「久しぶりだなー」

　いつも通り受付へ向かい、ギルドカードを見せた。

「おはようございます。久々に冒険者ギルドに来たんですけど、指名依頼とか入ってないですか？」

「Bランク冒険者のタイチ様ですね、指名依頼は来ておりませんが、合同依頼の指名なら来ておりますがどうなさいますか？」

「合同依頼ですか？それってどういうやつですか？」

「合同依頼というのは、他の人が受けた依頼を他の人を指名し二つのパーティーで依頼を受ける制度ですね。人数制限がある依頼を受けた時に人数の補充をする時などに使われます」

「わかりました。依頼してきたのはどのパーティーですか？」

「Cランクパーティーの竜の涙です」

　合同依頼の指名をしたのは竜の涙だった。

　竜の涙は初めて護衛依頼を受けた時に一緒に依頼を受けていたパーティーだ。

　それ以降、会えば挨拶をしたりお店に来てくれていたりでとてもお世話になっているので断るという選択肢はなかった。

「受けます。依頼内容はどう言うものですか？」

「こちらの依頼書をご覧ください」

　渡された依頼書を見ると、オークの群れの討伐だった。

　依頼人数を見ると五名以上と書いてある。この依頼は五名以上じゃないと受けられないと言うことだ。

　竜の涙は四名でパーティーを組んでいるので一人足りない。そのため、ソロで依頼を受けている俺に依頼したのか。

「三日後になります。三日後の朝冒険者ギルドに来てください」

「わかりました」

　俺はそう言うと冒険者ギルドから出ると、入り口を出たところで竜の涙のリーダーであるオースと出会った。

「タイチか、おはよう。合同依頼の件は聞いたか？」

「はい、さっき受けてきました。三日後よろしくお願いします」

「おう、よろしくな」

　オースは急いでいたらしく、少し会話すると急いでその場から立ち去った。