上 下
53 / 88

王都

しおりを挟む


 盗賊との戦闘から、馬車を走らせること二時間。ようやく森を抜けたところに出た。

「ラオトさん、あとどれくらいで着きそうですか?」

「あと二時間ほどで着きます」

 それから二時間ほど馬車で走り続けると、大きな門が見えてきた。

 その門の前には長い行列が出来ていた。

 俺たちもその行列の最後尾に並び、順番が来るのを待った。

 列が進み、しばらくすると俺たちの番になった。

「身分証をお願いします」

 門の兵士が俺たち全員に向かって言った。俺たちは順番に兵士に身分証を見せ、兵士が出した水晶に手をかざした。

「大丈夫ですね。ようこそ王都へ」

 ラオトが出した商人の身分証を見て、俺たちが連れて来た盗賊を商品の奴隷と勘違いしたのか、兵士はそのまま俺たちを通そうとした。

「後ろの五人は盗賊です。ここから四時間ほど離れたところで襲われたので、連れて来ました」

「わかりました。こちらで預かります。ありがとうございます。」

 盗賊を兵士に預けたところで、ようやく王都の中へ入れた。

「みなさんありがとうございました。帰りは5日後になりますので、また門の前に集合でお願いします」

 門の前で解散した俺たちは、それぞれ別々の場所に向かって歩き出した。

 俺はラオトが取ってくれた宿に向かって歩き出した。

 少し歩くと、三階建ての大きなレンガ造りの建物で高級感溢れる宿があった。

「ここかな?」

 扉を開けて中に入る。

「いらっしゃいませ。天使の羽へようこそ。」

「予約しているタイチです」

「はい、伺っております。私は天使の羽、本店支配人のロータスと申します。よろしくお願い致します」

「よろしくお願いします。ナガルの街にある天使の羽という宿は支店ですか?」

「はい、そうなります」

「そうなんですね。前にナガルの街に行った時、泊まらせて頂きました」

「ありがとうございます。今回の代金は既にいただいております。では、お部屋に案内させていただきます」

 ロータスに案内されたのはナガルの街で泊まった時と同じ最上階にある部屋だった。

「こちらのお部屋になります。食事は朝と夜の二回になります。部屋の通信機から一階のカウンターにつながるようになっていますので御用のある際はそちらからお申し付け下さい。失礼いたします」

「ありがとうございます」

 ロータスにお礼を言い、部屋の中に入った
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

転生したら、全てがチートだった

ゆーふー
ファンタジー
転生した俺はもらったチートを駆使し、楽しく自由に生きる。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~

暇人太一
ファンタジー
 大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。  白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。  勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。  転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。  それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。  魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。  小説家になろう様でも投稿始めました。

絶対防御とイメージ転送で異世界を乗り切ります

真理亜
ファンタジー
有栖佑樹はアラフォーの会社員、結城亜理須は女子高生、ある日豪雨に見舞われた二人は偶然にも大きな木の下で雨宿りする。 その木に落雷があり、ショックで気を失う。気がついた時、二人は見知らぬ山の中にいた。ここはどこだろう? と考えていたら、突如猪が襲ってきた。危ない! 咄嗟に亜理須を庇う佑樹。だがいつまで待っても衝撃は襲ってこない。 なんと猪は佑樹達の手前で壁に当たったように気絶していた。実は佑樹の絶対防御が発動していたのだ。 そんな事とは気付かず、当て所もなく山の中を歩く二人は、やがて空腹で動けなくなる。そんな時、亜理須がバイトしていたマッグのハンバーガーを食べたいとイメージする。 すると、なんと亜理須のイメージしたものが現れた。これは亜理須のイメージ転送が発動したのだ。それに気付いた佑樹は、亜理須の住んでいた家をイメージしてもらい、まずは衣食住の確保に成功する。 ホッとしたのもつかの間、今度は佑樹の体に変化が起きて... 異世界に飛ばされたオッサンと女子高生のお話。 ☆誤って消してしまった作品を再掲しています。ブックマークをして下さっていた皆さん、大変申し訳ございません。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~

雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。

俺のチートが凄すぎて、異世界の経済が破綻するかもしれません。

埼玉ポテチ
ファンタジー
不運な事故によって、次元の狭間に落ちた主人公は元の世界に戻る事が出来なくなります。次元の管理人と言う人物(?)から、異世界行きを勧められ、幾つかの能力を貰う事になった。 その能力が思った以上のチート能力で、もしかしたら異世界の経済を破綻させてしまうのでは無いかと戦々恐々としながらも毎日を過ごす主人公であった。 

神に同情された転生者物語

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。 すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。 悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。

処理中です...