3 / 5
富士山
しおりを挟む
あの後、旅館に帰った私たちは旅館を経営している夫妻と話した。
" 夜明け前に河口湖に行ってごらん。
日にもよるけれど、波が立っていなければ綺麗な逆さ富士が見られるよ。"
と聞いて、必ず明日行こうと連れと約束して眠りについた。
翌日、起きたはいいが外は真っ暗。しかも季節は冬から春に移行している最中で、かなり寒かった。
「本当に行く?」「行かなきゃ来た意味無いだろ、せっかくだから行こう。」のやり取りを何回かして、
やっと身体を動かし始める。
朝4時前。
辺りは街灯も無く真っ暗で、フクロウなのか獣の鳴き声が頻繁に暗闇から聞こえてくる。
何とか教えてくれた橋に辿り着き、夜が明けていくのを待つ。
観光客らしき人々が歩いたり、走ったりして集まってくる。
日本人と同人数くらいで外国人がいた。
一眼レフ用三脚を持参している人、スマホで必死に撮ろうと試む人、色んな人がいた。
夜明けが始まり、綺麗に富士山が照らされていく。
徐々に富士山に積もった雪が太陽の光で赤く染められ、水面に富士山が反射していく。
まさに旅館の夫妻が教えてくれた逆さ富士、そのものだった。
この世で見たものの中で一番綺麗であった。
連れと合流し、複数枚写真を撮る。綺麗な景色と尋常でない寒さに言葉が出てこなかった。
橋の上からも撮ろうと言ったが、余り綺麗ではなかった為やめた。
目に焼き付けていると、何人かが後ろを三脚を持って走っていく。
寝坊したのだろうか、朝早いから分かるぞと心の中で共感しながらそれぞれを見守る。
目に焼き付けた後は、近くの広場でココアを一杯。
私の好きな曲をかけて、人がいない広場で連れと一緒に富士山を眺める。
寒かったが、幸せな時間だった。
もし将来何処かに移住することになったら、迷わず山梨県を選びたい。
それほど人も景色も良い所であった。
" 夜明け前に河口湖に行ってごらん。
日にもよるけれど、波が立っていなければ綺麗な逆さ富士が見られるよ。"
と聞いて、必ず明日行こうと連れと約束して眠りについた。
翌日、起きたはいいが外は真っ暗。しかも季節は冬から春に移行している最中で、かなり寒かった。
「本当に行く?」「行かなきゃ来た意味無いだろ、せっかくだから行こう。」のやり取りを何回かして、
やっと身体を動かし始める。
朝4時前。
辺りは街灯も無く真っ暗で、フクロウなのか獣の鳴き声が頻繁に暗闇から聞こえてくる。
何とか教えてくれた橋に辿り着き、夜が明けていくのを待つ。
観光客らしき人々が歩いたり、走ったりして集まってくる。
日本人と同人数くらいで外国人がいた。
一眼レフ用三脚を持参している人、スマホで必死に撮ろうと試む人、色んな人がいた。
夜明けが始まり、綺麗に富士山が照らされていく。
徐々に富士山に積もった雪が太陽の光で赤く染められ、水面に富士山が反射していく。
まさに旅館の夫妻が教えてくれた逆さ富士、そのものだった。
この世で見たものの中で一番綺麗であった。
連れと合流し、複数枚写真を撮る。綺麗な景色と尋常でない寒さに言葉が出てこなかった。
橋の上からも撮ろうと言ったが、余り綺麗ではなかった為やめた。
目に焼き付けていると、何人かが後ろを三脚を持って走っていく。
寝坊したのだろうか、朝早いから分かるぞと心の中で共感しながらそれぞれを見守る。
目に焼き付けた後は、近くの広場でココアを一杯。
私の好きな曲をかけて、人がいない広場で連れと一緒に富士山を眺める。
寒かったが、幸せな時間だった。
もし将来何処かに移住することになったら、迷わず山梨県を選びたい。
それほど人も景色も良い所であった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
聖獣物語——お嬢様は聖獣がお気に入り——
みつはし
ファンタジー
誇り高き英国で最も有名な、お城のような大豪邸。そこで暮らすお嬢様が出逢ったのは、得体の知れない生物だった。
才色兼備のお嬢様、お嬢様至上主義の執事、間抜けな聖獣、そしてその主人による、束の間の珍道中とは。
——聖獣物語序章、開幕。
念のために身に付けておいて良かったです
仙桜可律
恋愛
有能すぎる平民、それがアイリスだった。
将来は一人で生きていけるようにさまざまなスキルを身につけた。
生まれは平民。村で暮らしていた。両親が借金を作って夜逃げ。
それでもアイリスなら出世払いしてくれるだろうと養子の誘いがあるくらい賢くて働き者で有名だった。
本人にとっては普通に生きているつもりが貴族や王子と出会い、最強平民という二つ名で呼ばれるようになる話。
【完結】女は美しくなければ生きている価値はない
カムナ リオ
現代文学
私には、今でも忘れられない言葉がある。
“女は美しくなければ、生きている価値はない”
妖艶に微笑みながら十四歳の彼女が、周りの醜く五月蝿い害虫共に発した言葉だ。
彼女は輝く様に美しかったーー
「女」とは、「美しさ」とは、「生きる価値」とは何なのか?
「私」は彼女の「死」を目の前に、改めて考えさせられるのだ。
全ての生きとし、生ける「人間」に改めて問いただす、「美しい彼女」だけが発することを許される、何の建前にも邪魔されない、恐ろしく純粋で残酷な『世界の真理』の話ーー
※この小説は他、小説サイトにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる