僕と鬱の日常

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  1話-始めまして、鬱です-

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朝、目が覚めると僕はベッドから起き上がれなくなっていた。

気がつけば出勤時間も過ぎてしまい、初めて無断欠勤をしてしまった。

ああ、僕って屑だ、社会人として失格だ。

いつもなら寝坊したら焦るのに、今日は不思議と焦ることもなくぼんやりと天井を眺めていた。

 
白い天井についている黒いシミをぼんやりと眺めて
どれくらい時間が経ったのか覚えていないが、突然
かけられた声に我に返った。

 「やあ、おはよう」

そう言って彼は僕に不健康そうに微笑む。
僕と同じ位の年だろうか?おそらく20代半ばだろう。

目が隠れるほど前髪が伸びた彼を、僕はただ呆然と眺めていた。

すると彼は言った。

 「初めまして、僕は鬱です」
 
 「は?」
 
突如として現れた"鬱"と名乗る不健康そうな男と僕の長い長い付き合いが始まる。

 



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