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嘔吐
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私は痩せたい。
彼氏に太っていることを原因に振られた。
彼は私が世界で一番愛した人間だ。
彼と別れてからというもの、私の人生は死んでしまった。
太っているから振られたんだ、太りさえしなければ、私はまだ彼の元にいたのだ。
もしかしたら今は違う女といるかもしれない、彼の横にいるのはいつだって私のはずだ。そこに別の女がいることを想像するだけで、気が狂いそうになる。
「痩せなきゃ、痩せたらまたやり直せる」
私は急いでダイエットを始めた、モタモタしているとほかの女共に彼を取られるかもしれない。
それだけは許せなかった。
ランニングを始めたが、それだけでは時間がかかる。
食事制限も同時に行う、一日一食で我慢し、その一食もできるだけカロリーを抑えたものにする。
毎日ヨーグルトだけ食べ、10キロ走った。
足の疲労は限界を超え、栄養失調により家に帰ると毎日気絶していた。
気絶から覚めるとヨーグルトを食べまた走りに行く。
いつ死んでもおかしくなかったが、彼がいない人生は死んだも同然だ。
こんなの彼の元に帰れるのならいくらでもできる。
しばらくして、わたしは32キロまで痩せた。
「やった、モデル体重より10キロ以上も下だ...」
アバラは浮きでで、頬は痩せこけ、彼女の見た目は人間というよりミイラそのものであった。
「これで彼に認めてもらえる。やっと彼との生活がもどってくる...」
彼女は彼のマンションに向かう、その目は死人のような目で、生気を感じられない。
道行く人は全員彼女を見て唖然としているが、彼女には彼しか見えていない。
ピンポーン
「はーい」
懐かしい彼の声、聞くだけで落ち着く。
色を失った世界が色付いていくのを感じる。
ガチャ
「ひさしぶり...」
「うおっ、だ、だれだよ、お前...?」
「何言ってるの?私よ...摩耶よ...貴方の彼女の」
「うそだろ、ホントに摩耶なのか?どうしちまったんだよ!!」
ふふふ、彼、驚いてるな。
「どう?痩せて可愛くなったでしょ...あなたが太ってるから別れるって言ったから...、私頑張って痩せたのよ...どう?綺麗でしょ?」
彼を見つめる瞳は窪み、眼球は窪みの奥底に沈んでいる。
「何言ってんだよ!お前みたいな化け物、俺は知らねぇぞ!!早く帰れ気持ち悪いっ」
そう言って彼はいきよいよく扉を閉めた。
「うそ、うそだよね」
彼のためにここまで痩せたのだ、彼が太ってるって言うから。
「そっか、まだ太ってるのか、私、甘かったなぁ、これくらいで満足したらダメじゃない、ははは、ほんと、ばかだなぁ、ははははははははははははははは」
帰ってから吐いた。
「全部、全部出さなきゃ、もっと痩せなきゃ」
ベチャベチャ、グェ、ごぽっ
口に指を突っ込み無理矢理や吐く。
出る物がなくても吐き出す。
胃液さえ出なくなり、血が出てきた。
それでも彼女は辞めない。
ベチャベチャ、ウグッ、グゥ、ごぽっ
口からドロっとした赤黒い塊が出てきた。
それでも彼女は吐き続ける、血と赤黒い塊とげろを吐き続け、いつしかそれは一つになり、ドロドロの赤グロいゲロたちは人の形を形成していく。
彼女はまだ吐き続ける。
ドロドロの赤黒いゲロはついに彼女が愛する彼氏へと姿を変えた。
「あぁ、会いに来てくれたのね」
そう言って彼女は死んだ。
彼女の死体は彼女が吐き出した血みどろのゲロによって、優しく抱き抱えられていた。
彼氏に太っていることを原因に振られた。
彼は私が世界で一番愛した人間だ。
彼と別れてからというもの、私の人生は死んでしまった。
太っているから振られたんだ、太りさえしなければ、私はまだ彼の元にいたのだ。
もしかしたら今は違う女といるかもしれない、彼の横にいるのはいつだって私のはずだ。そこに別の女がいることを想像するだけで、気が狂いそうになる。
「痩せなきゃ、痩せたらまたやり直せる」
私は急いでダイエットを始めた、モタモタしているとほかの女共に彼を取られるかもしれない。
それだけは許せなかった。
ランニングを始めたが、それだけでは時間がかかる。
食事制限も同時に行う、一日一食で我慢し、その一食もできるだけカロリーを抑えたものにする。
毎日ヨーグルトだけ食べ、10キロ走った。
足の疲労は限界を超え、栄養失調により家に帰ると毎日気絶していた。
気絶から覚めるとヨーグルトを食べまた走りに行く。
いつ死んでもおかしくなかったが、彼がいない人生は死んだも同然だ。
こんなの彼の元に帰れるのならいくらでもできる。
しばらくして、わたしは32キロまで痩せた。
「やった、モデル体重より10キロ以上も下だ...」
アバラは浮きでで、頬は痩せこけ、彼女の見た目は人間というよりミイラそのものであった。
「これで彼に認めてもらえる。やっと彼との生活がもどってくる...」
彼女は彼のマンションに向かう、その目は死人のような目で、生気を感じられない。
道行く人は全員彼女を見て唖然としているが、彼女には彼しか見えていない。
ピンポーン
「はーい」
懐かしい彼の声、聞くだけで落ち着く。
色を失った世界が色付いていくのを感じる。
ガチャ
「ひさしぶり...」
「うおっ、だ、だれだよ、お前...?」
「何言ってるの?私よ...摩耶よ...貴方の彼女の」
「うそだろ、ホントに摩耶なのか?どうしちまったんだよ!!」
ふふふ、彼、驚いてるな。
「どう?痩せて可愛くなったでしょ...あなたが太ってるから別れるって言ったから...、私頑張って痩せたのよ...どう?綺麗でしょ?」
彼を見つめる瞳は窪み、眼球は窪みの奥底に沈んでいる。
「何言ってんだよ!お前みたいな化け物、俺は知らねぇぞ!!早く帰れ気持ち悪いっ」
そう言って彼はいきよいよく扉を閉めた。
「うそ、うそだよね」
彼のためにここまで痩せたのだ、彼が太ってるって言うから。
「そっか、まだ太ってるのか、私、甘かったなぁ、これくらいで満足したらダメじゃない、ははは、ほんと、ばかだなぁ、ははははははははははははははは」
帰ってから吐いた。
「全部、全部出さなきゃ、もっと痩せなきゃ」
ベチャベチャ、グェ、ごぽっ
口に指を突っ込み無理矢理や吐く。
出る物がなくても吐き出す。
胃液さえ出なくなり、血が出てきた。
それでも彼女は辞めない。
ベチャベチャ、ウグッ、グゥ、ごぽっ
口からドロっとした赤黒い塊が出てきた。
それでも彼女は吐き続ける、血と赤黒い塊とげろを吐き続け、いつしかそれは一つになり、ドロドロの赤グロいゲロたちは人の形を形成していく。
彼女はまだ吐き続ける。
ドロドロの赤黒いゲロはついに彼女が愛する彼氏へと姿を変えた。
「あぁ、会いに来てくれたのね」
そう言って彼女は死んだ。
彼女の死体は彼女が吐き出した血みどろのゲロによって、優しく抱き抱えられていた。
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