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息苦しい
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迂闊だった、まさか5年前に来ていたカッターシャツが、今着てみるとこんなにピチピチだとは思いもしなかった。
「うう、息苦しすぎる...」
特に第一ボタンが息苦しい、首元が圧迫され普段の2分の1程しか呼吸ができない。
「やば、出勤の時間だ!!こんな服じゃ出勤できない、早く着替えないと!!」
が、あまりにピチピチすぎてボタンが外せない。
「クソが!!仕方ない、このまま出勤するか...ああ息苦しい」
会社に着き一言
「ああ息苦しい...」
すると、会社の部下が余計な一言。
「あれ?、先輩が愚痴るなんて珍しいですね、何かあったんですか?」
「あっいやいや、今の息苦しいってのはかくかくしかじかでね...」
「な~んだ、てっきり会社が息苦しいっていう愚痴かと思いましたよ、先輩がそんな愚痴吐くわけないですもんね!!」
「そうだな!!ははは!!...ああ息苦しい」
息苦しさの中どうにか仕事をこなしていると上司に呼び出された、ああ息苦しい。
「君!!朝遅刻してきただろう!!きちんと報告したまえ!!」
遅刻?ああ、そういえば、2分ほど遅刻していたかもしれない。
けど、たかが2分でこんなに怒るか?普通...。
「ああ息苦しい...」
「息苦しいだと!?会社の上司に向かってなんという態度なんだね!!」
「いえ、遅刻した理由でもあるのですが、実はかくかくしかじかで...」
「な、なるほど...、では今回は大目に見てやる、明日から気をつけるように」
「分かりました、気をつけます、ああ息苦しい息苦しい...」
うむ、このシャツの息苦しさは実に便利なものだな、当人を目の前にして愚痴ることが出来る、画期的だ。
明日からもこのシャツを着ることにしよう。
どうせピチピチすぎて脱げないしな。
「うう、息苦しすぎる...」
特に第一ボタンが息苦しい、首元が圧迫され普段の2分の1程しか呼吸ができない。
「やば、出勤の時間だ!!こんな服じゃ出勤できない、早く着替えないと!!」
が、あまりにピチピチすぎてボタンが外せない。
「クソが!!仕方ない、このまま出勤するか...ああ息苦しい」
会社に着き一言
「ああ息苦しい...」
すると、会社の部下が余計な一言。
「あれ?、先輩が愚痴るなんて珍しいですね、何かあったんですか?」
「あっいやいや、今の息苦しいってのはかくかくしかじかでね...」
「な~んだ、てっきり会社が息苦しいっていう愚痴かと思いましたよ、先輩がそんな愚痴吐くわけないですもんね!!」
「そうだな!!ははは!!...ああ息苦しい」
息苦しさの中どうにか仕事をこなしていると上司に呼び出された、ああ息苦しい。
「君!!朝遅刻してきただろう!!きちんと報告したまえ!!」
遅刻?ああ、そういえば、2分ほど遅刻していたかもしれない。
けど、たかが2分でこんなに怒るか?普通...。
「ああ息苦しい...」
「息苦しいだと!?会社の上司に向かってなんという態度なんだね!!」
「いえ、遅刻した理由でもあるのですが、実はかくかくしかじかで...」
「な、なるほど...、では今回は大目に見てやる、明日から気をつけるように」
「分かりました、気をつけます、ああ息苦しい息苦しい...」
うむ、このシャツの息苦しさは実に便利なものだな、当人を目の前にして愚痴ることが出来る、画期的だ。
明日からもこのシャツを着ることにしよう。
どうせピチピチすぎて脱げないしな。
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