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海の世界で呪い解き
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「国を……作る?」
俺は、たった一秒前アマテから聞かされた言葉に耳を疑っていた。
「ああ、そのとおりだよ。周りを見渡してみなよ」
俺は言われるがままに周りを見回す。
すると、さっき一瞬だけ確認した周囲の様子が、より鮮明に理解できた。
「ひろい。」
「そう、このいかだは大きな街を作れるほどの大きさがあった。空から見ている限りではね。」
「誰がこんなものを作ったんだろう。」
「そこだね。このいかだを作った人物は確実に国造りをしようとしている。まずその人物をさがすところからだね」
「そうだな。探し出すのはたいへ――」
俺が言い切る前に、海の方でなにか音がする。
「ぶはぁ!死ぬかと思ったぁ!」
そう叫びながら、海から上がっていたのは、一人の女性だった。
「うわぁ!侵入者だ!!」
そう言って次に上がってきたのは、一人の男性だ。
そしてその男性は、ナイフを構えて飛びかかってくる。
「ちょまてよ!俺は敵じゃな―――」
そう必死に講義するが、混乱した男はもはや聞く耳を持たない。
やばい、ここは一回戦うしか。
そう決断し、短剣を掲げ刀身を出す。
男性と俺の剣が交差す―――
「やめなさい!」
アマテだった。その声は実に神々しかった。
「はっ。」と、男が口に出し、狂ったようになっていた表情が少し和らぐ。
正気に戻ったのだろうか。
あちらがナイフをしまったので、俺も刀身をしまう。
「落ち着いたようだね。君たちの名前は?」
アマテは神々しい雰囲気のまま二人に聞く。
「イヴァン」と男が言う。ロシア風の名前だ。
「百合」女が言う。今度は日本風。
俺も二人に続けて自己紹介をする。
「天璃です。よろしく」
「アマテ」
アマテも自己紹介をする。
アマテは続ける。
「国を作るのに協力しよう。条件はこの国のおさを私にすることだ。」
「ええ!?」
いきなりの提案に二人は驚いた様子だった。
俺は思った。
俺も長やりたかったなぁ。
俺は、たった一秒前アマテから聞かされた言葉に耳を疑っていた。
「ああ、そのとおりだよ。周りを見渡してみなよ」
俺は言われるがままに周りを見回す。
すると、さっき一瞬だけ確認した周囲の様子が、より鮮明に理解できた。
「ひろい。」
「そう、このいかだは大きな街を作れるほどの大きさがあった。空から見ている限りではね。」
「誰がこんなものを作ったんだろう。」
「そこだね。このいかだを作った人物は確実に国造りをしようとしている。まずその人物をさがすところからだね」
「そうだな。探し出すのはたいへ――」
俺が言い切る前に、海の方でなにか音がする。
「ぶはぁ!死ぬかと思ったぁ!」
そう叫びながら、海から上がっていたのは、一人の女性だった。
「うわぁ!侵入者だ!!」
そう言って次に上がってきたのは、一人の男性だ。
そしてその男性は、ナイフを構えて飛びかかってくる。
「ちょまてよ!俺は敵じゃな―――」
そう必死に講義するが、混乱した男はもはや聞く耳を持たない。
やばい、ここは一回戦うしか。
そう決断し、短剣を掲げ刀身を出す。
男性と俺の剣が交差す―――
「やめなさい!」
アマテだった。その声は実に神々しかった。
「はっ。」と、男が口に出し、狂ったようになっていた表情が少し和らぐ。
正気に戻ったのだろうか。
あちらがナイフをしまったので、俺も刀身をしまう。
「落ち着いたようだね。君たちの名前は?」
アマテは神々しい雰囲気のまま二人に聞く。
「イヴァン」と男が言う。ロシア風の名前だ。
「百合」女が言う。今度は日本風。
俺も二人に続けて自己紹介をする。
「天璃です。よろしく」
「アマテ」
アマテも自己紹介をする。
アマテは続ける。
「国を作るのに協力しよう。条件はこの国のおさを私にすることだ。」
「ええ!?」
いきなりの提案に二人は驚いた様子だった。
俺は思った。
俺も長やりたかったなぁ。
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