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◆◇虹色の卵?◆◇
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◆◇虹色の卵?◆◇
部屋の中には虹色に輝く卵?があった。それはクッションみたいなのに乗っていた。
「卵なのか……?」
「卵じゃないでしょうか…」
「どう見ても卵の形ですよね…」
「卵だと思うぴょん……」
と和樹達はそれぞれに虹色の卵?を観察して感想を言い合う。
「チサ、何か知らないか?」
「ちょっと待ってくださいね………似たような物が出てくる絵本が見つかりました。えっと…それにはこう書いてあります…はるか昔…大地が枯れ果て、植物も育たなくなり、人々は苦しんでいました…そしてある日虹色に輝く一匹の竜が天から現れました…その竜は草木を生やし、雨を降らせ、枯れた川と大地を元通りに戻しました…人々はその竜を崇拝しました…そしてその竜を虹色に輝く竜…アルカンシェルドラゴンと名ずけました…しかしその竜の鱗を狙う者が出てきました…アルカンシェルドラゴンは命の危険を感じて洞窟に篭もりました…その洞窟には誰も入れないように結界が張られていました…それからアルカンシェルドラゴンの姿を見ることはありませんでした…っと言う物語です」
とチサが一息ついてそう言う。
「それ聞いたことあります!」
「聞いたことあるぴょん!」
とリリオネとラビも思い出したように言う。
「でもその後にアルカンシェルドラゴンは天から射す光に導かれて天に帰っていったと私の家では言われました。」
「私の所ではアルカンシェルドラゴンは卵に戻って眠りについたと聞かされましたぴょん」
「なるほどなるほど…家によって最後の伝え方がいろいろあるんだな」
「主にその二つが人々に知られていますね」
と和樹はリリオネ達の話を聞いてなるほど…と頷いている。
「さて、持って帰るか?」
「師匠の好きな様にしてください」
「マスターのお好きなようにしてください」
「どっちでもいいぴょん」
とリリオネ達に和樹は言われたので虹色の卵を持って帰る事にした。帰りは魔物にもほとんど会わずに洞窟を出ることが出来た。
アルデスの街の門の近くまでワープして中に入りギルドへと報告の為に向かった。
~~~~~~~~~
「カズキさん、もう終わったのですか?」
と受付嬢のソフィアさんが和樹達に気づいてそう聞く。
「終わったよ、ギルマスに報告したいんだが…」
「カズキさん達が帰ってきたら連れてくるように言われているので大丈夫ですよ、…後それはなんですか?」
とソフィアさんは布に包まれているの卵を不思議そうに見て聞く。
「洞窟で見つけたんだ…」
“そうですか…ではこちらへどうぞ”と納得したのかソフィアさんはギルマスの部屋へと案内した。
「ギルマス、入るぞ」
和樹がドアの前でそう言うと“いいよ~”と返事が帰ってきたので中に入った。
「どうだった?洞窟の調査は」
「魔物も居たがそれよりもこれを見てくれ」
と和樹は虹色の卵が入っている布を解き中身を見せた。ポケットからは壁に埋め込まれていた丸い物を出してそれも見せた。
「この丸い物は多分魔石だね…色が全部違うのは属性によって変わっているんじゃないかな…でもこの虹色の卵は分からないね」
とギルマスのカイは触ったりしながらそう言う。ギルマスでも虹色の卵については知らないようだった。
「この虹色の卵どうしよっかなぁ…分からないんじゃ売れないしね」
「じゃぁ…俺が貰ってもいいか?」
和樹がそう言うと“いいよ”とギルマスは言って持って眺めていた卵を和樹に渡した。それを受け取ってから狩った魔物の素材を売って宿に戻ろうとした。
バン!!!!とギルドの扉が勢いよく開いた。
「ここに勇者リリオネは居られますか!!」
と勢いよく開いた扉からそう大声で叫んで騎士らしき人が入ってきた。
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騎士らしき人はなにを言いに来たんでしょうか…
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