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◆◇決着までPart1◇◆
しおりを挟むほんとはもっと前に更新したかったんですけど間違えて書いたの消してしまって…大幅に更新遅れました!(>_<)すみません
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◆◇決着までPart1◇◆
「ラビちゃん!チサちゃん!」
とリリオネは子供達の進行を食い止めようと頑張っている二人の姿が目に映るとそう名前を呼んだ。
「リリオネさん!」
「リリオネ!」
と二人もリリオネの方を顔だけ向け少し安堵した顔でリリオネの名前を呼ぶ。
「リリオネさんマスターは!?マスターはどうしたのですか!?」
「師匠はまだ向こうで闘っています。師匠は私に先に行けと言いました。チサちゃん師匠は強いです!だから大丈夫です!」
「そうですね…マスターなら大丈夫ですね!」
「そうぴょん!カズキなら大丈夫ぴょん!」
とチサを励ますリリオネとラビ。
三人は何とか子供達を止めようと頑張り続けるが、一向に子供達が止まる気配も無くリリオネ達の間を抜けて先へ先へ行こうとする。
睡眠魔法を掛けても止まらない。
「リリオネさん!ラビさん!下を見てください!」
とチサが下を見ながらそう声を張り上げてリリオネとラビにそう言う。
「これは!?」
「これ何ぴょんっ!?」
とリリオネとラビも下に顔を向け驚愕する。
そこには見た事もない文字が円状に連なり、奇怪な模様が描かれている魔法陣だと思われるものがあった。
「リリオネさんこれは…この魔法陣が何なのか知っているのですか?」
「ローズと言う魔族が言っていました…レイバン様の復活の為に子供達を集めたのだと…これはその為の魔法陣ではないでしょうか…」
とリリオネはチサの問い掛けに曖昧に応えた。
「なるほど…」
とチサは魔法陣に触れてそう言う。
『それは解けんぞ…妾の為の妾だけに扱う事の出来る魔法陣じゃからな…』
と声が上空から聞こえ三人は素早く空を見上げる。
そこにはローズが赤い瞳を光らせ微笑し羽根を羽ばたかせ浮いていた。
「ローズ!」
「あの魔族がローズ…」
「ぴょん…」
と初めて見るチサとラビはそう言った。
『さて…始めるとするかの。お主達は不要じゃ魔法陣から出るのじゃ…。』
とローズが言い放った。
するとリリオネ、ラビ、チサが何かに弾かれる様に魔法陣の外に弾き出された。
「「きゃっ!?」」
「ぴょんっ!?」
とリリオネ達は弾き出される時小さく悲鳴を上げた。
その後、いち早く動いたのはチサだった。
チサは魔法陣の方に手をかざすとバチッっといって手が跳ね返された。
「ッ!?……これは…結界!」
「大丈夫ですかチサちゃん!? 」
「大丈夫です弾かれただけですから…」
「剣で斬ってみます!チサちゃん下がってください!はぁああ!“二連斬!”」
とリリオネは和樹に教えてもらった技を繰り出す。
剣は結界に当たりガキン…と言った。
しかし結界には傷一つ付かない。
「うそ…傷一つ付かないなんて…」
『無駄じゃ…お主には壊せんのじゃ』
とローズは目を見開き驚愕しているリリオネに勝ち誇った顔でそう言った。
『さて…始めるとするかの…。勇者の師匠とやらが来る前にな……“古来より我ら一族を束ねられた真祖レイバン様…今こそ復活の時でございます…そしてもう一度我ら一族をお導き下さい…血の呪縛解析…か(ブロード・スペル・アナリシス・レ…)”』
「おっと…そこまでだローズ“風の刃(ウィンドウ・カッター)”」
とローズ詠唱を遮った和樹は弧を描いた風の刃をローズに向けて放つ。
「師匠!」
「マスター!」
「カズキ!」
「悪いな遅くなって」
と和樹は三人の元にそう言い走りよる。
「マスター…やっと会えました!」
とチサは目に涙を浮かべ和樹に抱きつく。
「チサ、無事で良かった…」
と和樹は抱きつくチサの頭を優しく撫でる。
『また妾の邪魔をしおって…じゃがもう遅い…詠唱は終わったのじゃ…フフフ』
とローズが言い終わると魔法陣が紅く光出した。
「マスター!早く壊さなくては!?」
「分かっている!」
『お主達には無理じゃ…これは魔王様程の力あるものと妾にしか解けん』
「ほぅ…魔王程度ね…。チサ、ステータス制限全解除だ!」
と和樹はニヤリと笑う。
「わかりました!“全ステータス制限解除!”」
とチサは和樹のステータス制限を解除する。
「さて…“重力六倍加”“竜牙の六連撃!”」
と和樹は身を低く構え、素早く魔法陣に向けて走りより、鞘から剣を抜く。剣に六倍加の魔法付与をし竜が牙で噛みつくように鋭くそして重い一撃を六回繰り返す。
ピキッ…と結界にヒビが入りそれが蜘蛛の巣状に拡がり砕け散った。そして魔法陣を壊す。
『なぬっ!?』
とローズは目を見開き口を開けて固まっている。
「これでお前の目論見は失敗だ。」
「大人しく捕まって下さい!」
と固まっているローズに和樹とリリオネは言う。
『よかろう…とでも妾が言うと思ったか!貴様らは皆殺しじゃ!!“下僕共よ妾に全ての血を捧げるのじゃ!”』
とローズは怒りで顔が歪み、和樹達を睨みつけ
る。
そしてローズの周りに何かの液が集まりローズを包み込む様に球体状になる。
『フフフ…』
とローズの声がその球体状の中から聞こえる。
「師匠…」
「あぁ……これはやばそうだな…」
「はい…」
「ぴょん…」
とそれに危機感を覚えそれぞれが身構える和樹達だった。
ローズと和樹達の闘いの幕開けです。
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