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第13話
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「大丈夫ですか?」
声を掛けられて、柊一はハッとなる。
「あ…」
身体は全裸のままだったが、ベッドの上に横たえられていた。
「良かった。なかなか目を覚まさないから、心配しちゃいました」
「あ、俺……っ」
慌てて身体を起こし、柊一は咄嗟に自分の着衣を探す。
「柊一サン?」
「スマン、神巫。これは事故だ」
柊一はベッドから降りようとしたが。
神巫は柊一の身体を抱くと、そのまま自分もろともベッドに倒れ込む。
「事故? 無かった事にしてくれって?」
真正面から覗き込まれて、柊一は咄嗟に視線を逸らせられない。
「せっかく柊一サンのヴァージン貰っちゃったって言うのに、コレでオシマイ?」
少し子供っぽいファニーフェイスが、いつもの人懐こい笑みを浮かべてみせる。
「そりゃ、あんまりじゃないですか?」
「神巫、なに言って……」
「スミマセン、俺ってばてっきり柊一サンを『経験者』だとばっかり思いこんでいて。…初めのうちの抵抗は、単に俺を警戒してるだけだろうって……。初めてだって知ってたら、もっと気を遣ったんですけど…」
「そんなコトは、別にどうでもいいっ」
それを話題にされる事がどうにも堪えられなくて、柊一は咄嗟に声を荒げてしまった。
こうなってくるともう、恥ずかしいのか悔しいのかはたまた腹立たしいのかすら自分でも判らない。
「どうでもなんて、良くないですよ!」
途端にもっと強い語調で返されたと思ったら、神巫は先程までの笑みを引っ込めて真剣な顔で柊一を睨みつけてくる。
「ゴメンナサイ。…でもコレって強姦……ですよね? いえ、最初から確かに合意ってワケじゃなかったですけど。でも、柊一サンが単に俺を警戒してて、俺が興味本位で柊一サンの身体を捻くり回すって思われてるんだろうなって思って…。だから、そうじゃないんですって判って貰いたくて……。でも、柊一サンが初めてだったってコトは、俺が考えていたようなそんな生易しいレベルじゃなくて、身体を他人に触れられるのが怖かったんでしょう? 俺、ホントに柊一サンに酷いコトがしたかったワケじゃなくて……」
「だから、もういいからっ! 頼むからその話は、もう止めにしてくれっ!」
柊一は神巫の手を振りほどくと、ベッドから降りたって床に散らかっている下着を掴み、慌てて身につけた。
「しゅ……東雲サンッ!」
ガバッと飛び起きると、神巫は背中を向けている柊一の肩を掴んで、強引に自分の方に顔を向けさせる。
「俺と付き合ってくださいっ!」
「断るっ!」
咄嗟に強い語調で言葉を返してしまい、一瞬にして神巫の表情が傷ついた物に変わった事で柊一はハッとなった。
「スマン、神巫。オマエが悪いワケじゃない。……ただ俺は、誰かと付き合ったりなんて言うのは全然考えたコトもなくて…。今日のコレも、発作というか……俺の身体はえらく中途半端だから、ちょっとしたコトですぐにバランスが崩れて先刻みたいなコトになってしまうんだ」
「じゃあ、つまり。時々あんな風に、乱れてしまうんですか?」
「………………ああ、そうだ」
認めたくはなかったけれど、自分に対してなにか勘違いをしているらしい神巫を突き放す為に、柊一は敢えてそれをハッキリと認めてみせる。
「1人で?」
「そうだ」
「そんな、モッタイナイ!」
神巫の返事に、柊一は腹が立つより先に呆れてしまったが。
しかしそれを口に出す前に、神巫の両腕が柊一の身体をギュウッと抱きしめてきた。
声を掛けられて、柊一はハッとなる。
「あ…」
身体は全裸のままだったが、ベッドの上に横たえられていた。
「良かった。なかなか目を覚まさないから、心配しちゃいました」
「あ、俺……っ」
慌てて身体を起こし、柊一は咄嗟に自分の着衣を探す。
「柊一サン?」
「スマン、神巫。これは事故だ」
柊一はベッドから降りようとしたが。
神巫は柊一の身体を抱くと、そのまま自分もろともベッドに倒れ込む。
「事故? 無かった事にしてくれって?」
真正面から覗き込まれて、柊一は咄嗟に視線を逸らせられない。
「せっかく柊一サンのヴァージン貰っちゃったって言うのに、コレでオシマイ?」
少し子供っぽいファニーフェイスが、いつもの人懐こい笑みを浮かべてみせる。
「そりゃ、あんまりじゃないですか?」
「神巫、なに言って……」
「スミマセン、俺ってばてっきり柊一サンを『経験者』だとばっかり思いこんでいて。…初めのうちの抵抗は、単に俺を警戒してるだけだろうって……。初めてだって知ってたら、もっと気を遣ったんですけど…」
「そんなコトは、別にどうでもいいっ」
それを話題にされる事がどうにも堪えられなくて、柊一は咄嗟に声を荒げてしまった。
こうなってくるともう、恥ずかしいのか悔しいのかはたまた腹立たしいのかすら自分でも判らない。
「どうでもなんて、良くないですよ!」
途端にもっと強い語調で返されたと思ったら、神巫は先程までの笑みを引っ込めて真剣な顔で柊一を睨みつけてくる。
「ゴメンナサイ。…でもコレって強姦……ですよね? いえ、最初から確かに合意ってワケじゃなかったですけど。でも、柊一サンが単に俺を警戒してて、俺が興味本位で柊一サンの身体を捻くり回すって思われてるんだろうなって思って…。だから、そうじゃないんですって判って貰いたくて……。でも、柊一サンが初めてだったってコトは、俺が考えていたようなそんな生易しいレベルじゃなくて、身体を他人に触れられるのが怖かったんでしょう? 俺、ホントに柊一サンに酷いコトがしたかったワケじゃなくて……」
「だから、もういいからっ! 頼むからその話は、もう止めにしてくれっ!」
柊一は神巫の手を振りほどくと、ベッドから降りたって床に散らかっている下着を掴み、慌てて身につけた。
「しゅ……東雲サンッ!」
ガバッと飛び起きると、神巫は背中を向けている柊一の肩を掴んで、強引に自分の方に顔を向けさせる。
「俺と付き合ってくださいっ!」
「断るっ!」
咄嗟に強い語調で言葉を返してしまい、一瞬にして神巫の表情が傷ついた物に変わった事で柊一はハッとなった。
「スマン、神巫。オマエが悪いワケじゃない。……ただ俺は、誰かと付き合ったりなんて言うのは全然考えたコトもなくて…。今日のコレも、発作というか……俺の身体はえらく中途半端だから、ちょっとしたコトですぐにバランスが崩れて先刻みたいなコトになってしまうんだ」
「じゃあ、つまり。時々あんな風に、乱れてしまうんですか?」
「………………ああ、そうだ」
認めたくはなかったけれど、自分に対してなにか勘違いをしているらしい神巫を突き放す為に、柊一は敢えてそれをハッキリと認めてみせる。
「1人で?」
「そうだ」
「そんな、モッタイナイ!」
神巫の返事に、柊一は腹が立つより先に呆れてしまったが。
しかしそれを口に出す前に、神巫の両腕が柊一の身体をギュウッと抱きしめてきた。
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