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ダンプカー犬にプレゼント
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2、3日ごとにやって来る灰色猫を撫でながらダウンロードした映画を見ている。
最愛のご主人様を亡くし、その家族から捨てられた犬が、最終的にはご主人様の同僚に飼われる様になる内容だった。
泣いた。
こういう動物ものには弱い。
泣いている俺の膝に乗っていた灰色猫が心配そうにしている。
そうそう、灰色猫のことは猫さんと呼んでいる。
凄く綺麗な猫だし、きっとほかに飼い主が居るはすだ。勝手に名前は付けられない。
あれ?猫さん自体も名前になるのか?
まぁいいか。
それはそうと、あまり考えないようにしてきたここの生活。
小さいオッサンの活躍が凄過ぎる。
いや、マジで見たんだよ。小さいオッサン。
身長15cmぐらいで俺と同様に小豆色のジャージ来て廊下を歩いてた。
帽子被ったたり、髪が長いのが居たりするから何人か居るんだろう。
以前、濡れた手がいきなり乾いたことに俺がびっくりして一瞬固まってしまったのがいけなかったのか、あれから気を使ってか、バレないようになのか、こっそり台所や家中を掃除してるみたいだ。
折角買った洗剤も使い所が無いなぁて思ってたら、ちゃんと減ってた。残りをチェックして無くなる前に注文しなくちゃな。
信じるか信じないかはあなた次第の都市伝説の小さいオッサン。あまり無理をしないで欲しい。
衣類関係は相変わらず小豆ジャージとパジャマだ。朝、ベッドに綺麗になった小豆ジャージが畳まれて置いてあるし、パジャマは風呂から上がる時に洗面所の棚に置いてある。
何着ずつあるんだろうか?
不思議と他の服を着ようとは全然思わない。
ジャージ、楽だ。
箱庭は今は殆ど陸地の部分だ。所々に街が存在し、例の黒いまち針みたいなのがポツポツとある。
ブツブツとか小さなものが集まった状態が苦手な人だったら鳥肌が立つかもしれない。
そんなまち針が大きな街になると結構多い。しかも抜けにくい。
最近ではピンセットじゃなくてドライバーセットに入ってたペンチでグリグリと抜いている。
抜けにくい上に気分が悪くなってくるので、結構ツラい。
冷蔵庫に入ってるミネラルウォーターを飲むと、しんどさがマシになるので、箱庭の部屋にミネラルウォーターを持ち込んでいる。
だからなのか、一昨日から冷蔵庫に入っているミネラルウォーターが五本になってた。
ちょっと飲み過ぎただろうか?
「アイツ、水ばっか飲んでんな」とか言われてるかもしれない。
黒いまち針が多いと時間が掛かる上、身体もしんどいので、中々掃除が進まなかったりするが、現在白い球は五分の一は埋まっている。
海の部分と大陸の部分。
この白い球は地球儀なんだろうかと思うが、五分の一では何処の部分が見当がつかなかった。
それと偶にテレビに質問が表示される時がある。
『体調に変化はありますか?Yes/No』
とか
『ご飯は美味しいですか?Yes/No』
みたいな感じで選択するまで表示されている。
今日は
『異世界に召喚された勇者が味噌汁飲みたいと思っています、貴方は食べさせますか?Yes/No』
という質問だった。
自分がもし醤油や味噌が無い世界に召喚されたとしたら本気で嫌だ。
「味噌も醤油も必要だよな」
俺は迷わずYesを選択した。
しかし今日は変わった質問だったな。
映画を見終わった俺は猫さんを撫でてふと思った。
あのダンプカー犬に接触してみようかと。
映画の中の犬に影響を受けまくった俺は、ダンプカー犬にプレゼントをやってみようと考えた。
何処でご飯を食べているのか分からないが、二頭は元気に見えた。
スタッフが〆たばかりの新鮮な肉とか見えない場所で与えてるのか?
庭を駆け回りながらじゃれ合う姿を見て、俺はあるものを注文した。
バランスボールだ。色はブルーメタリック。
ダンプカーサイズの犬にバレーボールやバスケットボールは小さ過ぎるだろうし、バランスボールなら丁度良さそうだ。
それと、注文した物の受取口である扉がもう一つ増えた。いつの間にか。
運動不足解消にランニングマシンを頼んでみたら、大物の受取口が出来てた。
元々あって俺が気付かなかったのかもしれないが、バランスボールはその大きい受取口の扉から現れた。
そのバランスボールを持って、庭へ出る扉を開けてみた。
うわっ ダンプカー犬、反応早っ。
こっちに向かって来たのが怖かったので、慌ててバランスボールをダンプカー犬の居ない場所に投げる。
あ、ちゃんと追い駆けてる。
二頭は喧嘩すること無く、パスし合ったりドリブルしたり、リフティングしたり……え?めっちゃ器用だね。
まぁ楽しんでくれてるならいいか。
まだ怖くて窓からしかその姿を見れないけど俺は少し和んだ。
今は龍踊りは置かれてない。撤収されたのか?
幽霊は昨日居たな。前はボオォと光ってしか見えなかったけどそれぞれ色が付いてるのに気付いた。
昨日居たのは赤っぽかった。
やっぱりオーブがフワフワとその幽霊の周りを飛んでいた。
少し見慣れたかも。
今もオーブはフワフワしてるけど。
ひゃっ!こっち来た!
俺はオーブが窓の隙間から入らないように虫除けを増やした。
それを見て猫さんは「にゃーん」と可愛らしく鳴いた。
最愛のご主人様を亡くし、その家族から捨てられた犬が、最終的にはご主人様の同僚に飼われる様になる内容だった。
泣いた。
こういう動物ものには弱い。
泣いている俺の膝に乗っていた灰色猫が心配そうにしている。
そうそう、灰色猫のことは猫さんと呼んでいる。
凄く綺麗な猫だし、きっとほかに飼い主が居るはすだ。勝手に名前は付けられない。
あれ?猫さん自体も名前になるのか?
まぁいいか。
それはそうと、あまり考えないようにしてきたここの生活。
小さいオッサンの活躍が凄過ぎる。
いや、マジで見たんだよ。小さいオッサン。
身長15cmぐらいで俺と同様に小豆色のジャージ来て廊下を歩いてた。
帽子被ったたり、髪が長いのが居たりするから何人か居るんだろう。
以前、濡れた手がいきなり乾いたことに俺がびっくりして一瞬固まってしまったのがいけなかったのか、あれから気を使ってか、バレないようになのか、こっそり台所や家中を掃除してるみたいだ。
折角買った洗剤も使い所が無いなぁて思ってたら、ちゃんと減ってた。残りをチェックして無くなる前に注文しなくちゃな。
信じるか信じないかはあなた次第の都市伝説の小さいオッサン。あまり無理をしないで欲しい。
衣類関係は相変わらず小豆ジャージとパジャマだ。朝、ベッドに綺麗になった小豆ジャージが畳まれて置いてあるし、パジャマは風呂から上がる時に洗面所の棚に置いてある。
何着ずつあるんだろうか?
不思議と他の服を着ようとは全然思わない。
ジャージ、楽だ。
箱庭は今は殆ど陸地の部分だ。所々に街が存在し、例の黒いまち針みたいなのがポツポツとある。
ブツブツとか小さなものが集まった状態が苦手な人だったら鳥肌が立つかもしれない。
そんなまち針が大きな街になると結構多い。しかも抜けにくい。
最近ではピンセットじゃなくてドライバーセットに入ってたペンチでグリグリと抜いている。
抜けにくい上に気分が悪くなってくるので、結構ツラい。
冷蔵庫に入ってるミネラルウォーターを飲むと、しんどさがマシになるので、箱庭の部屋にミネラルウォーターを持ち込んでいる。
だからなのか、一昨日から冷蔵庫に入っているミネラルウォーターが五本になってた。
ちょっと飲み過ぎただろうか?
「アイツ、水ばっか飲んでんな」とか言われてるかもしれない。
黒いまち針が多いと時間が掛かる上、身体もしんどいので、中々掃除が進まなかったりするが、現在白い球は五分の一は埋まっている。
海の部分と大陸の部分。
この白い球は地球儀なんだろうかと思うが、五分の一では何処の部分が見当がつかなかった。
それと偶にテレビに質問が表示される時がある。
『体調に変化はありますか?Yes/No』
とか
『ご飯は美味しいですか?Yes/No』
みたいな感じで選択するまで表示されている。
今日は
『異世界に召喚された勇者が味噌汁飲みたいと思っています、貴方は食べさせますか?Yes/No』
という質問だった。
自分がもし醤油や味噌が無い世界に召喚されたとしたら本気で嫌だ。
「味噌も醤油も必要だよな」
俺は迷わずYesを選択した。
しかし今日は変わった質問だったな。
映画を見終わった俺は猫さんを撫でてふと思った。
あのダンプカー犬に接触してみようかと。
映画の中の犬に影響を受けまくった俺は、ダンプカー犬にプレゼントをやってみようと考えた。
何処でご飯を食べているのか分からないが、二頭は元気に見えた。
スタッフが〆たばかりの新鮮な肉とか見えない場所で与えてるのか?
庭を駆け回りながらじゃれ合う姿を見て、俺はあるものを注文した。
バランスボールだ。色はブルーメタリック。
ダンプカーサイズの犬にバレーボールやバスケットボールは小さ過ぎるだろうし、バランスボールなら丁度良さそうだ。
それと、注文した物の受取口である扉がもう一つ増えた。いつの間にか。
運動不足解消にランニングマシンを頼んでみたら、大物の受取口が出来てた。
元々あって俺が気付かなかったのかもしれないが、バランスボールはその大きい受取口の扉から現れた。
そのバランスボールを持って、庭へ出る扉を開けてみた。
うわっ ダンプカー犬、反応早っ。
こっちに向かって来たのが怖かったので、慌ててバランスボールをダンプカー犬の居ない場所に投げる。
あ、ちゃんと追い駆けてる。
二頭は喧嘩すること無く、パスし合ったりドリブルしたり、リフティングしたり……え?めっちゃ器用だね。
まぁ楽しんでくれてるならいいか。
まだ怖くて窓からしかその姿を見れないけど俺は少し和んだ。
今は龍踊りは置かれてない。撤収されたのか?
幽霊は昨日居たな。前はボオォと光ってしか見えなかったけどそれぞれ色が付いてるのに気付いた。
昨日居たのは赤っぽかった。
やっぱりオーブがフワフワとその幽霊の周りを飛んでいた。
少し見慣れたかも。
今もオーブはフワフワしてるけど。
ひゃっ!こっち来た!
俺はオーブが窓の隙間から入らないように虫除けを増やした。
それを見て猫さんは「にゃーん」と可愛らしく鳴いた。
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