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番外編 この世界で唯一前世の記憶を持つダークエルフ編
宿とこの街にて その8
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「大丈夫か? あんた!」
聞き覚えのない、しわがれたような声が耳に入ってきた。
そして頬を誰かに叩かれる。
けど……。
痛いんですけど。
ちょっと痛いんですけど?!
でも、止めてくださいって言おうとしても声が……なんか出にくい。
って……。
「ん……、ンん……」
気を失ってたのね。
でも、そこらじゅう、あたしが見たことのない人だらけ。
「お、気が付いたか? エルフの姉ちゃん、大丈夫か? おい、無理すんな? おーい、担架とかねぇかー?」
「うぅ……えっと……」
あたしはその人に抱きかかえられてた。
「おいおい、そいつ、ダークエルフだぞ? 見るだけでもどうなるか分からんのに、触ったらどんな悪いことが起きるか分からんぞ?」
「何でそんな奴がここにいるんだよ」
「他にもとんでもない魔物がでてくるんじゃねぇか? 早く追い出せよ」
あたしを気遣う声はほとんどなかった。
ワッキャムさんの言ってたことって、こう言うことだったのか。
けど、今の状況はどうなってるのか、全然分かんない。
「えっと……、あたしは……大丈夫……みたいです」
ゆっくり起き上がり、立ち上がってみる。
父さんから受け取った弓に破損はない。
装備も、突入前とほぼ同じ。
体に異変はない。
ならあとは、状況の確認だけだ。
「あの……あたし、星の頂点っていう冒険者のパーティに入ってて……」
知ってる限りのことを話してみる。
そうだ。
あの仲間達の姿が……どこにもない。
というより、似たような恰好をした、ここにいる沢山の人達って……何者?
「あ、なんかそんなこと言ってたな。俺らはここの鉱石を採掘してる作業員なんだよ。とんでもない魔物が現れて、退治の依頼を出してたんだよ」
あたしを解放してくれた作業員が説明してくれた。
けど……。
「おい、もう平気なんなら、とっととこっから追い出せや! エルフのねぇちゃんもさっさと出てってくんねぇか?! 縁起の悪ぃダークエルフが、作業の邪魔になるような穴作りやがってよぉ!」
穴?
そうだ。
あのでかいスライムを、光の弓矢で攻撃して……。
「お、おう……。もうここも落ち着いたみたいだから、俺らも生活かかってるし、作業再開しねぇとまずいんだ。悪いけどこっから出てってくれねえか?」
言ってることは周りの人と同じだけど、介抱してくれた人間だけが、あたしに申し訳なさそうに言ってきた。
「あ、あの……それはもちろん。ですが、出口までは……」
「ちっ。おい、お前! ついでに道案内してやれや!」
ぞんざいに扱われてるこの人、立場が下なのかな。
何か申し訳ない気持ちになるけど、頭ごなしにそんな風に思われるのも腹が立つ。
「は、はい、分かりました。じゃ地上まで案内しますよ……」
こうして、あたしはこの掘削現場を後にすることになった。
※※※※※ ※※※※※
魔物討伐ということで、この掘削現場に突入した時は、照明から遠い場所は暗かった。
それに比べて、今は暗いところがほとんどなく、照明が隅から隅まで行き渡っている。
おかげで歩きやすいし、気を遣う必要もなく慎重になる必要もない。
行く時と比べて、何と気の休まることか。
そんな安心感もあって、案内の途中でいろんな話が聞けた。
「え? 二日も経ってる?!」
「えぇ。安ら木荘の酒場のマスターから、依頼達成の報告を聞きまして。魔物を討伐できた、と。ですが、すぐ作業再開というわけにはいかない。毒が漂ってる、とか」
そうだった。
あたし達は耐性の魔法をかけてたから平気だった。
「魔物は討伐されても、その影響は残ってるらしく、その報告を受けて二日後の今日、現場を見に来たんですよ」
あれ?
じゃああたしは……みんなにほったらかしにされた?
どういうこと?
「あたし、仲間五人と一緒に現場に入っていったんですよ。その五人は……」
「そこまでは……。俺らは、酒場に仕事の依頼と報酬の金を納めただけですんで。あとは依頼達成を待ってるだけ。達成までの経過まではちょっと分からないんですよ」
「そんな……」
見捨てられた?
けど、あたしがさらに下の階層に落ちるなんて想定外。
自分達は死にかけて、何とか立ち直った後に、まだ危険がはらんでいるかもしれない現場の奥に進んで助けに行く、というのも……。
とにかく、安ら木荘に戻って確認しない限り、何を喋っても考えても、事実と直結させることはできない。
「あ、でも、地下七階に魔物……スライムがいるってのは知ってたんですよね?」
「え? あ、はい。ですが、まさかその下に依頼を受けた方が落ちていったってのは予想外でした……」
そりゃ……まぁ、そうだろう。
それにしても、地上に向かう途中ですれ違う人、距離が近くなっていく人のほとんどから、白い目で見られてるような気がする。
……ダークエルフの印象、か。
「さて……ここが地階です。真っ直ぐ進めば外に出ます」
「道案内有り難うございます。でもそこから先、どう行けばいいのか……」
馬車を貸し切りにしてここまできた。
道順を覚えるようなことはしなかったから、シーナ市に戻るにはどう進めばいいか分からない。
「シーナ市に戻りたいんだけど、歩けば丸二日くらいかかるって聞いたから……」
「あ、そっか。なら、定時馬車の停留所が近くにあるんですよ。料金は五千円くらいかな? ごく稀に、どこからかに行った馬車がシーナ市に戻る馬車が通りかかるけど、それだと一万円は超えるかも。二万円はしないと思いますよ」
ここでの状況は分かった。
あとは、あたしの周りにどんな変化があるか、よね。
「世話になったわね。ありがと」
とりあえず礼を言う。
けど、どうせここでお別れするなら、気になることも言ってみる。
「……あたしを見て、よく思わない人がたくさんいたのに、あなたはあたしに普通に接してくれたわね」
「え? あ、あぁ、俺、元冒険者なんですよ。確かに縁起が悪いって言われる種族は色々いるみたいですけど、冒険者ってのはそんな決め付けはほとんどありませんでしたからね。……仲間、とやらの皆さんと、何のわだかまりもなく合流できるといいですね」
なるほど。
そういうことか。
偏見のない元冒険者。
そして、あたしの安否を、今のところ気にするでもなさそうな冒険者の仲間。
……エルフにも、だけど、人間にも色々いるんだな。
「うん……改めて、ありがとう」
こうして、何とか魔物退治のその後の状況は把握できた。
現場には特に問題は……まぁ、あたしが穴を作っちゃったことは問題になるかもしれないけど、他に魔物がいないことにはちょっと安心。
残りの問題は、シーナ市……安ら木荘についてから、よね。
丁度、停留所に馬車が停車していた。
あたしは迷わずその馬車に乗り込み、シーナ市に戻った。
聞き覚えのない、しわがれたような声が耳に入ってきた。
そして頬を誰かに叩かれる。
けど……。
痛いんですけど。
ちょっと痛いんですけど?!
でも、止めてくださいって言おうとしても声が……なんか出にくい。
って……。
「ん……、ンん……」
気を失ってたのね。
でも、そこらじゅう、あたしが見たことのない人だらけ。
「お、気が付いたか? エルフの姉ちゃん、大丈夫か? おい、無理すんな? おーい、担架とかねぇかー?」
「うぅ……えっと……」
あたしはその人に抱きかかえられてた。
「おいおい、そいつ、ダークエルフだぞ? 見るだけでもどうなるか分からんのに、触ったらどんな悪いことが起きるか分からんぞ?」
「何でそんな奴がここにいるんだよ」
「他にもとんでもない魔物がでてくるんじゃねぇか? 早く追い出せよ」
あたしを気遣う声はほとんどなかった。
ワッキャムさんの言ってたことって、こう言うことだったのか。
けど、今の状況はどうなってるのか、全然分かんない。
「えっと……、あたしは……大丈夫……みたいです」
ゆっくり起き上がり、立ち上がってみる。
父さんから受け取った弓に破損はない。
装備も、突入前とほぼ同じ。
体に異変はない。
ならあとは、状況の確認だけだ。
「あの……あたし、星の頂点っていう冒険者のパーティに入ってて……」
知ってる限りのことを話してみる。
そうだ。
あの仲間達の姿が……どこにもない。
というより、似たような恰好をした、ここにいる沢山の人達って……何者?
「あ、なんかそんなこと言ってたな。俺らはここの鉱石を採掘してる作業員なんだよ。とんでもない魔物が現れて、退治の依頼を出してたんだよ」
あたしを解放してくれた作業員が説明してくれた。
けど……。
「おい、もう平気なんなら、とっととこっから追い出せや! エルフのねぇちゃんもさっさと出てってくんねぇか?! 縁起の悪ぃダークエルフが、作業の邪魔になるような穴作りやがってよぉ!」
穴?
そうだ。
あのでかいスライムを、光の弓矢で攻撃して……。
「お、おう……。もうここも落ち着いたみたいだから、俺らも生活かかってるし、作業再開しねぇとまずいんだ。悪いけどこっから出てってくれねえか?」
言ってることは周りの人と同じだけど、介抱してくれた人間だけが、あたしに申し訳なさそうに言ってきた。
「あ、あの……それはもちろん。ですが、出口までは……」
「ちっ。おい、お前! ついでに道案内してやれや!」
ぞんざいに扱われてるこの人、立場が下なのかな。
何か申し訳ない気持ちになるけど、頭ごなしにそんな風に思われるのも腹が立つ。
「は、はい、分かりました。じゃ地上まで案内しますよ……」
こうして、あたしはこの掘削現場を後にすることになった。
※※※※※ ※※※※※
魔物討伐ということで、この掘削現場に突入した時は、照明から遠い場所は暗かった。
それに比べて、今は暗いところがほとんどなく、照明が隅から隅まで行き渡っている。
おかげで歩きやすいし、気を遣う必要もなく慎重になる必要もない。
行く時と比べて、何と気の休まることか。
そんな安心感もあって、案内の途中でいろんな話が聞けた。
「え? 二日も経ってる?!」
「えぇ。安ら木荘の酒場のマスターから、依頼達成の報告を聞きまして。魔物を討伐できた、と。ですが、すぐ作業再開というわけにはいかない。毒が漂ってる、とか」
そうだった。
あたし達は耐性の魔法をかけてたから平気だった。
「魔物は討伐されても、その影響は残ってるらしく、その報告を受けて二日後の今日、現場を見に来たんですよ」
あれ?
じゃああたしは……みんなにほったらかしにされた?
どういうこと?
「あたし、仲間五人と一緒に現場に入っていったんですよ。その五人は……」
「そこまでは……。俺らは、酒場に仕事の依頼と報酬の金を納めただけですんで。あとは依頼達成を待ってるだけ。達成までの経過まではちょっと分からないんですよ」
「そんな……」
見捨てられた?
けど、あたしがさらに下の階層に落ちるなんて想定外。
自分達は死にかけて、何とか立ち直った後に、まだ危険がはらんでいるかもしれない現場の奥に進んで助けに行く、というのも……。
とにかく、安ら木荘に戻って確認しない限り、何を喋っても考えても、事実と直結させることはできない。
「あ、でも、地下七階に魔物……スライムがいるってのは知ってたんですよね?」
「え? あ、はい。ですが、まさかその下に依頼を受けた方が落ちていったってのは予想外でした……」
そりゃ……まぁ、そうだろう。
それにしても、地上に向かう途中ですれ違う人、距離が近くなっていく人のほとんどから、白い目で見られてるような気がする。
……ダークエルフの印象、か。
「さて……ここが地階です。真っ直ぐ進めば外に出ます」
「道案内有り難うございます。でもそこから先、どう行けばいいのか……」
馬車を貸し切りにしてここまできた。
道順を覚えるようなことはしなかったから、シーナ市に戻るにはどう進めばいいか分からない。
「シーナ市に戻りたいんだけど、歩けば丸二日くらいかかるって聞いたから……」
「あ、そっか。なら、定時馬車の停留所が近くにあるんですよ。料金は五千円くらいかな? ごく稀に、どこからかに行った馬車がシーナ市に戻る馬車が通りかかるけど、それだと一万円は超えるかも。二万円はしないと思いますよ」
ここでの状況は分かった。
あとは、あたしの周りにどんな変化があるか、よね。
「世話になったわね。ありがと」
とりあえず礼を言う。
けど、どうせここでお別れするなら、気になることも言ってみる。
「……あたしを見て、よく思わない人がたくさんいたのに、あなたはあたしに普通に接してくれたわね」
「え? あ、あぁ、俺、元冒険者なんですよ。確かに縁起が悪いって言われる種族は色々いるみたいですけど、冒険者ってのはそんな決め付けはほとんどありませんでしたからね。……仲間、とやらの皆さんと、何のわだかまりもなく合流できるといいですね」
なるほど。
そういうことか。
偏見のない元冒険者。
そして、あたしの安否を、今のところ気にするでもなさそうな冒険者の仲間。
……エルフにも、だけど、人間にも色々いるんだな。
「うん……改めて、ありがとう」
こうして、何とか魔物退治のその後の状況は把握できた。
現場には特に問題は……まぁ、あたしが穴を作っちゃったことは問題になるかもしれないけど、他に魔物がいないことにはちょっと安心。
残りの問題は、シーナ市……安ら木荘についてから、よね。
丁度、停留所に馬車が停車していた。
あたしは迷わずその馬車に乗り込み、シーナ市に戻った。
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