285 / 493
王宮動乱編
王宮異変 その8
しおりを挟む
「クリット! インカー! ここで泉が起きる!」
「え?」
「何?!」
そうだ。
この感じ……魔物の泉現象が起きる前の……。
だがいつもなら、現象が発生する何日か前に必ず感じ取っていた。
なのに……。
「何をいきなり突拍子もないことを!」
ミシャーレは、本当に俺のことを知らなかった。
自分の好きなように物事を解釈して来てたんだな。
いや、今は本当に非常事態だ。
落ち着いてる場合じゃねぇ!
「いつ起きる?!」
そこなんだよ、問題は!
「おそらく……一時間かかるかかからないか、だ……」
「なっ……」
「時間……ないじゃないか!」
目の前には五百の兵。
門の中にも同じくらい。
全員がこちらに武装を向けている。
その相手をどうするかってことを考えるだけでも難題だってのに、さらに泉現象の魔物……魔物の軍勢を相手にせにゃならんってのか?!
「ふん。何をほざいてるか知らんが……この三人を」
俺以上に平和ボケしてるように見えるぞ? 軍事何とか大臣さんよ。
「まだそんなことを言ってるのか、あんたは!」
「ミナミアラタの事を何にも知らないんだな、あんた!」
「な……にを……っ」
近くはないミシャーレとの距離。
それでもクリットとインカーの、ここにきて桁違いに見せる気迫に気圧されてる。
「慈勇教の元大司祭とゴナルト国王が召喚した七人の旗手の一人、予見の旗手だぞ!」
「だが国王から冷遇を受け、その責から自ら身を退いている。だがその力はいまだ健在だ! だから……どう、する?」
「俺が知るか!」
選択肢は二つしかない。
逃げる。
戦う。
しかし、逃げるにしても前で整列している兵達に追いかけられて捕まえられる。
戦うにしても……瞬殺だろ。
どのみち、残り一時間くらいでどこまで逃げられる?
逃走に成功したとして、現れた魔物達はどこに行く?
間違いなく町の中に進出していくだろ。
住民達はどうなる?
国の首都が血の海に変わるぞ?
泉現象の魔物の進出を抑えるためには、発生現場のここ以外に好機はない。
けどな……。
俺に、その指揮権はないし責任者でもない。
現象を引き起こした張本人でもないし、単にその現象が起きることに気付いただけだ。
「……先に六人召喚し、後で一人追加された、と聞いたな……。予見の旗手、か。前任も冷遇されていたようだが……」
今頃俺のことを初めて考えてんのか?
今はそんなことを落ち着いて考察してる場合じゃねぇだろうがっ!
つっても、俺の言うことを信じろっつっても信じてくれるわきゃねぇか?
ライム、テンちゃん達を解放したって太刀打ちできるかどうか。
こいつらが「旗手がいるから安全」とか言い出さないってことは、どこかで起きてる泉現象に構ってる最中か。
どのみち連中が駆け付けるのは、おそらく現象が起きる直前かその後だ。
それに来たところで、指揮系統の国王からも国王代理からも指示を受けられねぇだろ。
残り……三十分切ったか?
ミシャーレも兵士達も取り乱す様子はない。
だが、俺らと兵軍の間に黒い靄のようなものが見え始めている。
残念ながら、それに気付いた者は……俺一人……だけか?
もうこうなったら……。
人に頼りたくはないし、仲間を傷つけたくはない。
だがそれしか手はない。
仲間を見つけて解放して、全員で魔物退治に打って出る。
そのためには……。
「……縦の列が二十。一列につき二十五人。その後ろに開いている城門。……地下牢にはどう行きゃいいんだ?」
「アラタ……」
「……中ほど辺りまで進む。そこから左右どちらでも直角に曲がって直進。壁に扉がある。内部に入ったら王宮の方向に進む。中央にロビー。その奥の左右の壁に廊下がある。地下牢へは、その廊下から地下に進む階段を下りていけばいい。説明は簡単だ。だが……」
仲間を解放した後、ここに逆戻り。
それがなんの障害もなく、順調に事を進めたとしてもだ。
現れた魔物はどれだけ暴れまくっているのか。
「アラタ。あまり考えたくはないが、魔物が現れるのを待ったらどうだ?」
「おい、クリット」
「魔物が現れたら、この兵達と間違いなく戦闘になる。その混乱に乗じて宮殿内に突入。今突入したら大怪我、重傷じゃ済まされん。なるべく無傷で、願わくば俺達三人が無傷で地下牢に向かわねばならん」
非力な者が、力ある者に抗う手段があったなら。
魔球を今から使ってもいいが、仲間の救出後、仲間達の力のみで魔物共を何とかできなかったら。
その時のための切り札が減る。
そして何より。
「な、なんだこれは!」
「黒いもや……お、おい、これ……」
「噂の、魔物の泉現象ってやつか?!」
「あんなの、嘘っぱちだろ?!」
「けどこの現象、見たことねぇぞ!」
魔物の泉現象を見たことがない奴らがほとんど……いや、みんな初体験ってことか?!
そんなの有り得るのか?!
まぁ……現象はすべて旗手任せなら……そうかもしれんが……。
靄のあちこちから、黒い影の魔物の体の一部が飛び出し始めてた。
ここまで来たら、もう逃げる手は失われた。
腹、決めるしかねぇな。
「あ、慌てるな! じ、陣形を保て! 中にいる兵もこっちで臨戦態勢をとれ!」
大臣さんよ。
数がいりゃいいってもんじゃねぇ。
確かに内外にいる兵全員ここに呼び寄せても問題ないだろうが、それは広さだけの話。
連携とった戦闘ができるのか?
泉の魔物を見るのは初めて、っていう兵ばかりみてぇだぞ?
「アラタ。随分落ち着いてるな」
「そういえばそうだな。さっきまでの顔の青さがなくなってる」
現実の恐怖より、妄想上の恐怖の方がよほどひどかった。
それだけだ。
だが、俺らだって危険度は下がったわけじゃねぇ。
魔物と兵がいる中を突っ切らなきゃなんねぇんだ。
ホントに、何でこんなことになったのやら。
って……。
「クリット、インカー。悪いがもう一つ嫌なお知らせだ」
「え?」
「まだ何かあるのか?」
「あぁ……今度は上から何かくる気配だ」
「……まさか……」
「泉現象二連発か?! そんなこと……今まではなかったぞ?!」
目の前では、一体、また一体と、黒いもやの中から黒いシルエットとしか見えない魔物共が現れ始め、兵達は尻込みしながら後退している。
貧乏くじ、引きまくってるよな、俺。
「え?」
「何?!」
そうだ。
この感じ……魔物の泉現象が起きる前の……。
だがいつもなら、現象が発生する何日か前に必ず感じ取っていた。
なのに……。
「何をいきなり突拍子もないことを!」
ミシャーレは、本当に俺のことを知らなかった。
自分の好きなように物事を解釈して来てたんだな。
いや、今は本当に非常事態だ。
落ち着いてる場合じゃねぇ!
「いつ起きる?!」
そこなんだよ、問題は!
「おそらく……一時間かかるかかからないか、だ……」
「なっ……」
「時間……ないじゃないか!」
目の前には五百の兵。
門の中にも同じくらい。
全員がこちらに武装を向けている。
その相手をどうするかってことを考えるだけでも難題だってのに、さらに泉現象の魔物……魔物の軍勢を相手にせにゃならんってのか?!
「ふん。何をほざいてるか知らんが……この三人を」
俺以上に平和ボケしてるように見えるぞ? 軍事何とか大臣さんよ。
「まだそんなことを言ってるのか、あんたは!」
「ミナミアラタの事を何にも知らないんだな、あんた!」
「な……にを……っ」
近くはないミシャーレとの距離。
それでもクリットとインカーの、ここにきて桁違いに見せる気迫に気圧されてる。
「慈勇教の元大司祭とゴナルト国王が召喚した七人の旗手の一人、予見の旗手だぞ!」
「だが国王から冷遇を受け、その責から自ら身を退いている。だがその力はいまだ健在だ! だから……どう、する?」
「俺が知るか!」
選択肢は二つしかない。
逃げる。
戦う。
しかし、逃げるにしても前で整列している兵達に追いかけられて捕まえられる。
戦うにしても……瞬殺だろ。
どのみち、残り一時間くらいでどこまで逃げられる?
逃走に成功したとして、現れた魔物達はどこに行く?
間違いなく町の中に進出していくだろ。
住民達はどうなる?
国の首都が血の海に変わるぞ?
泉現象の魔物の進出を抑えるためには、発生現場のここ以外に好機はない。
けどな……。
俺に、その指揮権はないし責任者でもない。
現象を引き起こした張本人でもないし、単にその現象が起きることに気付いただけだ。
「……先に六人召喚し、後で一人追加された、と聞いたな……。予見の旗手、か。前任も冷遇されていたようだが……」
今頃俺のことを初めて考えてんのか?
今はそんなことを落ち着いて考察してる場合じゃねぇだろうがっ!
つっても、俺の言うことを信じろっつっても信じてくれるわきゃねぇか?
ライム、テンちゃん達を解放したって太刀打ちできるかどうか。
こいつらが「旗手がいるから安全」とか言い出さないってことは、どこかで起きてる泉現象に構ってる最中か。
どのみち連中が駆け付けるのは、おそらく現象が起きる直前かその後だ。
それに来たところで、指揮系統の国王からも国王代理からも指示を受けられねぇだろ。
残り……三十分切ったか?
ミシャーレも兵士達も取り乱す様子はない。
だが、俺らと兵軍の間に黒い靄のようなものが見え始めている。
残念ながら、それに気付いた者は……俺一人……だけか?
もうこうなったら……。
人に頼りたくはないし、仲間を傷つけたくはない。
だがそれしか手はない。
仲間を見つけて解放して、全員で魔物退治に打って出る。
そのためには……。
「……縦の列が二十。一列につき二十五人。その後ろに開いている城門。……地下牢にはどう行きゃいいんだ?」
「アラタ……」
「……中ほど辺りまで進む。そこから左右どちらでも直角に曲がって直進。壁に扉がある。内部に入ったら王宮の方向に進む。中央にロビー。その奥の左右の壁に廊下がある。地下牢へは、その廊下から地下に進む階段を下りていけばいい。説明は簡単だ。だが……」
仲間を解放した後、ここに逆戻り。
それがなんの障害もなく、順調に事を進めたとしてもだ。
現れた魔物はどれだけ暴れまくっているのか。
「アラタ。あまり考えたくはないが、魔物が現れるのを待ったらどうだ?」
「おい、クリット」
「魔物が現れたら、この兵達と間違いなく戦闘になる。その混乱に乗じて宮殿内に突入。今突入したら大怪我、重傷じゃ済まされん。なるべく無傷で、願わくば俺達三人が無傷で地下牢に向かわねばならん」
非力な者が、力ある者に抗う手段があったなら。
魔球を今から使ってもいいが、仲間の救出後、仲間達の力のみで魔物共を何とかできなかったら。
その時のための切り札が減る。
そして何より。
「な、なんだこれは!」
「黒いもや……お、おい、これ……」
「噂の、魔物の泉現象ってやつか?!」
「あんなの、嘘っぱちだろ?!」
「けどこの現象、見たことねぇぞ!」
魔物の泉現象を見たことがない奴らがほとんど……いや、みんな初体験ってことか?!
そんなの有り得るのか?!
まぁ……現象はすべて旗手任せなら……そうかもしれんが……。
靄のあちこちから、黒い影の魔物の体の一部が飛び出し始めてた。
ここまで来たら、もう逃げる手は失われた。
腹、決めるしかねぇな。
「あ、慌てるな! じ、陣形を保て! 中にいる兵もこっちで臨戦態勢をとれ!」
大臣さんよ。
数がいりゃいいってもんじゃねぇ。
確かに内外にいる兵全員ここに呼び寄せても問題ないだろうが、それは広さだけの話。
連携とった戦闘ができるのか?
泉の魔物を見るのは初めて、っていう兵ばかりみてぇだぞ?
「アラタ。随分落ち着いてるな」
「そういえばそうだな。さっきまでの顔の青さがなくなってる」
現実の恐怖より、妄想上の恐怖の方がよほどひどかった。
それだけだ。
だが、俺らだって危険度は下がったわけじゃねぇ。
魔物と兵がいる中を突っ切らなきゃなんねぇんだ。
ホントに、何でこんなことになったのやら。
って……。
「クリット、インカー。悪いがもう一つ嫌なお知らせだ」
「え?」
「まだ何かあるのか?」
「あぁ……今度は上から何かくる気配だ」
「……まさか……」
「泉現象二連発か?! そんなこと……今まではなかったぞ?!」
目の前では、一体、また一体と、黒いもやの中から黒いシルエットとしか見えない魔物共が現れ始め、兵達は尻込みしながら後退している。
貧乏くじ、引きまくってるよな、俺。
0
お気に入りに追加
1,585
あなたにおすすめの小説
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
人間だった竜人の番は、生まれ変わってエルフになったので、大好きなお父さんと暮らします
吉野屋
ファンタジー
竜人国の皇太子の番として預言者に予言され妃になるため城に入った人間のシロアナだが、皇太子は人間の番と言う事実が受け入れられず、超塩対応だった。シロアナはそれならば人間の国へ帰りたいと思っていたが、イラつく皇太子の不手際のせいであっさり死んでしまった(人は竜人に比べてとても脆い存在)。
魂に傷を負った娘は、エルフの娘に生まれ変わる。
次の身体の父親はエルフの最高位の大魔術師を退き、妻が命と引き換えに生んだ娘と森で暮らす事を選んだ男だった。
【完結したお話を現在改稿中です。改稿しだい順次お話しをUPして行きます】
貴方の隣で私は異世界を謳歌する
紅子
ファンタジー
あれ?わたし、こんなに小さかった?ここどこ?わたしは誰?
あああああ、どうやらわたしはトラックに跳ねられて異世界に来てしまったみたい。なんて、テンプレ。なんで森の中なのよ。せめて、街の近くに送ってよ!こんな幼女じゃ、すぐ死んじゃうよ。言わんこっちゃない。
わたし、どうなるの?
不定期更新 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう!〜公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ〜
西園寺わかば
ファンタジー
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる