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三波新、定住編
アラタの店の、アラタな問題 その3
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事件はその日の午後に起こった。
大概鍛錬に来る冒険者達は、昼飯はこっちにまで引き返さず、それぞれの現場で摂る。
だからおにぎりを買い求める客は、日中はほとんどいない。
だからといってのんびりしているわけにはいかない。
彼らがここに戻って来てすぐに補充したり、翌朝、出発前に買い求めるために店の前に殺到する。
少しでも混雑を抑えるために、それ以外の時間のほとんどをおにぎり作りに費やす。
俺はおにぎりを作るだけでいいのだが、ヨウミは収支の計算、ライムは飲み物加工に水筒作り包み皮作りと、みんなが忙しい。
しかし泉現象で関係者全員に危険な目に遭わせた一因ってのがまだ心に引っかかってる俺は、おにぎり作りに集中しながらも森の中、そしてダンジョンの地下へと気を張り巡らせている。
その甲斐あって、異変に気付いた。
おそらく異変が起きて間もなく気付いたと思う。
場所はダンジョンの地下。
「アラタ……今、地震なかった?」
「チト、ユレタ!」
「まさか、また、泉現象?!」
何も考えず、自分の仕事にだけ集中している二人ですら、何となく感じる程。
「いや、泉だったらうじゃうじゃ出てくるもんだが……数は二……いや、三体」
「たった三体で地面を揺らすほどって……」
「バショ、ドコ?」
「多分……地下十階くらいか。誤差はそこから地下十三階くらいまでか」
ヨウミが青ざめる。
その階層で引き返す初級冒険者はまずいない、という話だったから。
彼らが出発してから今までの時間、どこまで深く潜っただろうか。
その魔物から追われるならまだいい。
地上に出られるから。
だが、地上に出る道を塞がれたら、魔物に知恵があるならば、彼らは地下に向かって追い詰められていくだけだ。
二体までならまだ何とかなるだろう。
こっちの仲間の重量級の二人が付き添いに行ってるから。
だが三体ともなれば、一体が先に自由に動けるような場所にいたら二人のうちのどちらかが対処できるが、残った一人が二体同時に対処しなければ、彼らの身に危険が迫る。
地表を揺らすような力を持つ魔物相手に、マッキーの弓矢がどれくらい効果があるか分からない。
けれども打てる手は打たなければ、最善の手とは言えない。
「ライム、大至急マッキーに伝言! みんなと一緒に急いで戻れ、と」
「ワカッタ!」
「ヨウミ。出発前に記名したノート広げといてくれ。それとペンも」
「う、うん」
言葉が不自由な分、そして付き合いが一番古いおかげか。
ライムは俺の気持ちを悟ったかのように、洞窟からすぐに飛び出し森の中に消えていった。
だが、地下の様子はどうなってるか分からない。
少なくとも全員生存していることは分かる。
だが残念ながら、魔物三つの気配もあちこちに動いているのも分かる。
ひょっとしたらモーナーとテンちゃんは、魔物が二体でも四体でもなく三体だということを分かってないかもしれない。
マッキー達が戻るまで、彼らは魔物より地表に近い場所に移動できることを願うしかない。
こないだの泉現象のような、生死の境が彼らの身のすぐそばに存在するように事態になるのはご免だ。
が、間もなく吉報が飛び込んだ。
吉報というか。
ダンジョンに潜った冒険者達の中の一組が息も絶え絶えにやってきた。
中には声を上げながら泣いている者もいる。
初陣で怖い目に遭えばそりゃ泣くだろうが、泣いてばかりでも困る。
「あ、アラタさあん!」
「怖かったよおおおお!」
まずは落ち着かせなきゃならん。
「このノートにお前らが書いた自分の名前あるよな。チェック入れろ」
「は、はいっ!」
ダンジョンに潜ったグループは、五人組と六人組。
戻ってきたのは五人で、同じグループ。
彼ら全員の装備品に目立った損壊はない。
接触なく退避できたものと思われる。
だがその分、まだ残ってる連中が被害に遭ってる可能性も高まった。
「ご、ゴーレムでした……でかいの、モーナーさんよりでかかった!」
「三ついた! まだ動いてた」
それは気配を察知していたから分かる。
「地下十一階だった! もう一組は、まだ怪我とかはなかったけど……」
「ふえぇ……。わ、私達、ヒックっ! 魔物の背中側に移動……できた、から……ヒック!」
「逃げられる人は逃げてって、テンちゃんさんが……うえぇぇん」
二人で三体を引き付けたおかげで、こいつらは逃げきれたと。
だが……。
「ヨウミ。この世界でのゴーレムっつったら……」
「いろんな種類がいるけど、岩か土でできた動く人形。痛覚はないと思う。魔力の量によって硬度が変わるって話は聞いたけど、土がどんなに魔力を吸い込んでも岩より固くなることはないって言ってたから」
……ちょっと待て。
その土製が最高どれくらいの硬度があるか分からんが、守らなきゃならない者がいるし数が多いとは言え、あんな二人を押しているってことは……。
最悪な事態じゃねえのか?!
「アラターっ! 何があったの?! まずいこと起きた?!」
マッキーが冒険者達全員を連れて戻ってきた。
もちろんライムも。
「あぁ。ダンジョンの地下十一階。ゴーレム三体。体格はモーナーよりでかいんだと」
「……薄暗い中でモーナーより大きいって分かるということは……」
マッキーが指摘するまで気が付かなかった。
大きさではモーナーを圧倒している。
最低でも首一つ分は。
「……ゴーレムの正体は」
「聞いてない。お前ら、ゴーレムはどんなんだった?」
「多分、ロックゴーレムだと思う」
「土でもないし、金属でもなかったよね」
マッキーがつらい顔を見せた。
威力がある矢じりでも硬い石でできている。
全て跳ね返されて、矢が尽きて手詰まりになる様子が簡単に想像できた。
おそらくマッキーもだろう。
「魔力でコーティングしてるから、岩盤に刺さることもあるけど……」
「せめて生き物で、痛みを感じることがあればあるいは……って、楽観しすぎよね。ごめん、マッキー」
ヨウミの謝罪にマッキーは頭を横に振る。
金属があればいくらか状況は打開できるはずだが……。
「テンちゃんさんとモーナーさん……助からないの?」
「ほかの、名前も顔もまだ覚えてないけどあいつらも助からないの?」
みんなが涙を流している。
状況によっては、みんなが彼らと同じ立場になってたかもしれなかったのを分かっていた。
みんな、それなりに覚悟はしていたようだったが、実際に目の当たりにすると、その覚悟すらまだ甘かったという実感でも受けたんだろう。
だがさらにその時点で吉報があった。
「来る! 何人か上がってきたぞ!」
「え?」
「誰?」
まとまった人数が地上に出てこようとしている。
モーナーもテンちゃんも、子供らを置いてそこから脱出しようとするような奴じゃない。
となると……。
全員がダンジョンの入り口の方向に注目した。
大概鍛錬に来る冒険者達は、昼飯はこっちにまで引き返さず、それぞれの現場で摂る。
だからおにぎりを買い求める客は、日中はほとんどいない。
だからといってのんびりしているわけにはいかない。
彼らがここに戻って来てすぐに補充したり、翌朝、出発前に買い求めるために店の前に殺到する。
少しでも混雑を抑えるために、それ以外の時間のほとんどをおにぎり作りに費やす。
俺はおにぎりを作るだけでいいのだが、ヨウミは収支の計算、ライムは飲み物加工に水筒作り包み皮作りと、みんなが忙しい。
しかし泉現象で関係者全員に危険な目に遭わせた一因ってのがまだ心に引っかかってる俺は、おにぎり作りに集中しながらも森の中、そしてダンジョンの地下へと気を張り巡らせている。
その甲斐あって、異変に気付いた。
おそらく異変が起きて間もなく気付いたと思う。
場所はダンジョンの地下。
「アラタ……今、地震なかった?」
「チト、ユレタ!」
「まさか、また、泉現象?!」
何も考えず、自分の仕事にだけ集中している二人ですら、何となく感じる程。
「いや、泉だったらうじゃうじゃ出てくるもんだが……数は二……いや、三体」
「たった三体で地面を揺らすほどって……」
「バショ、ドコ?」
「多分……地下十階くらいか。誤差はそこから地下十三階くらいまでか」
ヨウミが青ざめる。
その階層で引き返す初級冒険者はまずいない、という話だったから。
彼らが出発してから今までの時間、どこまで深く潜っただろうか。
その魔物から追われるならまだいい。
地上に出られるから。
だが、地上に出る道を塞がれたら、魔物に知恵があるならば、彼らは地下に向かって追い詰められていくだけだ。
二体までならまだ何とかなるだろう。
こっちの仲間の重量級の二人が付き添いに行ってるから。
だが三体ともなれば、一体が先に自由に動けるような場所にいたら二人のうちのどちらかが対処できるが、残った一人が二体同時に対処しなければ、彼らの身に危険が迫る。
地表を揺らすような力を持つ魔物相手に、マッキーの弓矢がどれくらい効果があるか分からない。
けれども打てる手は打たなければ、最善の手とは言えない。
「ライム、大至急マッキーに伝言! みんなと一緒に急いで戻れ、と」
「ワカッタ!」
「ヨウミ。出発前に記名したノート広げといてくれ。それとペンも」
「う、うん」
言葉が不自由な分、そして付き合いが一番古いおかげか。
ライムは俺の気持ちを悟ったかのように、洞窟からすぐに飛び出し森の中に消えていった。
だが、地下の様子はどうなってるか分からない。
少なくとも全員生存していることは分かる。
だが残念ながら、魔物三つの気配もあちこちに動いているのも分かる。
ひょっとしたらモーナーとテンちゃんは、魔物が二体でも四体でもなく三体だということを分かってないかもしれない。
マッキー達が戻るまで、彼らは魔物より地表に近い場所に移動できることを願うしかない。
こないだの泉現象のような、生死の境が彼らの身のすぐそばに存在するように事態になるのはご免だ。
が、間もなく吉報が飛び込んだ。
吉報というか。
ダンジョンに潜った冒険者達の中の一組が息も絶え絶えにやってきた。
中には声を上げながら泣いている者もいる。
初陣で怖い目に遭えばそりゃ泣くだろうが、泣いてばかりでも困る。
「あ、アラタさあん!」
「怖かったよおおおお!」
まずは落ち着かせなきゃならん。
「このノートにお前らが書いた自分の名前あるよな。チェック入れろ」
「は、はいっ!」
ダンジョンに潜ったグループは、五人組と六人組。
戻ってきたのは五人で、同じグループ。
彼ら全員の装備品に目立った損壊はない。
接触なく退避できたものと思われる。
だがその分、まだ残ってる連中が被害に遭ってる可能性も高まった。
「ご、ゴーレムでした……でかいの、モーナーさんよりでかかった!」
「三ついた! まだ動いてた」
それは気配を察知していたから分かる。
「地下十一階だった! もう一組は、まだ怪我とかはなかったけど……」
「ふえぇ……。わ、私達、ヒックっ! 魔物の背中側に移動……できた、から……ヒック!」
「逃げられる人は逃げてって、テンちゃんさんが……うえぇぇん」
二人で三体を引き付けたおかげで、こいつらは逃げきれたと。
だが……。
「ヨウミ。この世界でのゴーレムっつったら……」
「いろんな種類がいるけど、岩か土でできた動く人形。痛覚はないと思う。魔力の量によって硬度が変わるって話は聞いたけど、土がどんなに魔力を吸い込んでも岩より固くなることはないって言ってたから」
……ちょっと待て。
その土製が最高どれくらいの硬度があるか分からんが、守らなきゃならない者がいるし数が多いとは言え、あんな二人を押しているってことは……。
最悪な事態じゃねえのか?!
「アラターっ! 何があったの?! まずいこと起きた?!」
マッキーが冒険者達全員を連れて戻ってきた。
もちろんライムも。
「あぁ。ダンジョンの地下十一階。ゴーレム三体。体格はモーナーよりでかいんだと」
「……薄暗い中でモーナーより大きいって分かるということは……」
マッキーが指摘するまで気が付かなかった。
大きさではモーナーを圧倒している。
最低でも首一つ分は。
「……ゴーレムの正体は」
「聞いてない。お前ら、ゴーレムはどんなんだった?」
「多分、ロックゴーレムだと思う」
「土でもないし、金属でもなかったよね」
マッキーがつらい顔を見せた。
威力がある矢じりでも硬い石でできている。
全て跳ね返されて、矢が尽きて手詰まりになる様子が簡単に想像できた。
おそらくマッキーもだろう。
「魔力でコーティングしてるから、岩盤に刺さることもあるけど……」
「せめて生き物で、痛みを感じることがあればあるいは……って、楽観しすぎよね。ごめん、マッキー」
ヨウミの謝罪にマッキーは頭を横に振る。
金属があればいくらか状況は打開できるはずだが……。
「テンちゃんさんとモーナーさん……助からないの?」
「ほかの、名前も顔もまだ覚えてないけどあいつらも助からないの?」
みんなが涙を流している。
状況によっては、みんなが彼らと同じ立場になってたかもしれなかったのを分かっていた。
みんな、それなりに覚悟はしていたようだったが、実際に目の当たりにすると、その覚悟すらまだ甘かったという実感でも受けたんだろう。
だがさらにその時点で吉報があった。
「来る! 何人か上がってきたぞ!」
「え?」
「誰?」
まとまった人数が地上に出てこようとしている。
モーナーもテンちゃんも、子供らを置いてそこから脱出しようとするような奴じゃない。
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