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四人目の相棒は許嫁
屋根裏部屋に、さらにもう一つ
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今回押し掛けてきた異世界人の女は、何と言うか、アクが強いというか。
だが、今までは結婚とは無縁だったんだが、カウラがこうして縁談を作ってくれた。
俺は別に乗り気ではないが、周りからはそう思われてもおかしくはないんだろうなぁ、とも思うし、結婚相手がこっちの世界の人間だったとしても、いずれはここのことは知ってもらわなきゃならない。
ということは、だ。
結婚相手が同じ世界の人間なら、ここのことをよく知ってもらうために。
異世界人なら個室よりも環境が整えられた場所にいてもらうために。
なんてことを、こいつがこの部屋に来てから考えるようになった。
あの押し掛け女が来たのは、ある意味いい機会だと思う。
が、それに取り掛かるには、今からじゃちょっと中途半端かな。
明日、連絡してみるか。
とりあえず、まずはこの炊飯器をだな。
「……おっきいですね……」
「ん? あぁ、まぁな」
「次からは、さらにたくさん……食べられるんですね……」
おい。
よだれよだれ。
大丈夫かこいつ。
ポンコツ化しないでくれよ?
「あれを毎日食わす気はねぇぞ? 週に一回なんて多い方だ」
「月に一度、ですか?」
「……まぁそれくらいかな」
何だその顔。
夢見る乙女じゃあるまいし。
とにかく仕事だ仕事。
米を研げーっ!
※※※※※ ※※※※※
翌朝プレハブに行くと、入り口の横の隅で椅子に姿勢正しく座っている彼女が目に入った。
その佇まいは思わず目を奪うほど美しい。
まるで美術品である。
が……。
「……器用だな……。寝てるのか」
目を閉じて座ったまま、微動だにしない。
一体どんな体と精神構造をしているのか。
タフだよなぁ。
部屋を横取りされて、腹を立てたりしないものだろうか。
「……あ、おはようございます」
「……おう、おはよう……」
「え、えっと……」
珍しく戸惑いの表情を見せている。
何かあったか?
「あ、あの……いつから、ここにいました?」
「ついさっきだが、どうした?」
「い、いえ。寝顔を見られた気がしたもので……」
……そう言えばそうだな。
つか、ただ眼を閉じてるのとそんなに変わらなかったが……。
「とりあえず、ご飯炊こうか。それにちょっと話がある」
「え? あ、はい」
※※※※※ ※※※※※
「部屋を作る?」
「おう」
「更に狭くなると思いますが」
うん、そうじゃなくてな。
「プレハブ、隣に作るつもりでいる」
「そうですか。騒音とか大変になりそうですね」
「他人事だな、おい。お前が使う部屋の話だぞ?」
「プレハブ……って、ここと同じくらいの広さですよね?」
同じくらいも何も、同じ物を作って繋げるつもりだが。
「広すぎるような気がしなくも……」
「場合によっちゃ、俺も使うかもしれないからな」
「コウジさんの部屋ですか」
何か会話のピントがずれてるな。
「そこの個室さ、お前追い出されただろ?」
「まぁ……私の物がありませんでしたし……」
「ここが気に入らないってんなら自分の世界に帰ってもいいけど、ここにいる以上、お前の生活拠点は必要だろ? なのに追い出された。そういうわけにもいかない、と、ここの管理人である俺はそう思うわけよ」
「有り難うございます。……どれくらいの広さの部屋か聞いていいですか?」
聞いていいですか? って、その前に人の話聞けよ。
「いや、だからこのプレハブと同じ物を隣にだな」
「……部屋?」
「部屋」
「小屋一つ、まるまるですか?!」
……米研ぎの手が止まってるぞ?
「お前の物にしていいってんじゃなく、ここにいる限り自由にしていい場所で、お前の生活圏内で、場合によっては俺も……」
って、いかん!
顔が赤くなり始めた!
「おい。ゆっくりと手をあげてくれ。うん、いいぞ。手についた米粒をその中に落としてだな……うん、いいぞ」
なぜ顔が赤くなるのかは分からんが、まずはとにかく冷静にさせんと。
「よし、そのまま、さっきまで座ってた椅子に座ってみようか。……うん。じゃあそのまま椅子に座っててね。米研ぎ俺がするから。ミスされて、昨日買った炊飯器壊されても困るから、な?」
両手で顔を抑える仕草も好感が持てる。
だが、こいつが四人目だからそう思えるんだろうな。
一人目だったら……それこそ押しかけ女房だ。
カウラが持ち掛けてきた縁談の相手だったからな。
「ふわあぁ……。あ、おはようございまーす。じゃ、早速お手伝いしますかねー」
緑の肌の女が個室から出てきた。
何と言うか、空気を読まないというか……。
けどこいつがいなかったら、彼女はずっと顔を赤くしたままだったろう。
「お早うございます。では、コウジさんの仕事の邪魔にならないように、あっちに行ってましょうね?」
顔色の変化の速さには驚く。
さっきまで狼狽えていたせいで見えた可愛さがまったくなくなり、何と言うか……凛々しさにあふれる毅然とした姿の彼女がそこにいた。
※※※※※ ※※※※※
「何だよ、コウジ。そっちの部屋の窓閉めて。また何かやるのか?」
朝の握り飯の時間。
受け取った奴ら何人かからそんなことを言われた。
いつも開けるブラインドを締め切ったまま。
外で工事をする人達に、この中を覗かれたら大騒ぎだからな。
って言うか、またって何だよ。
このプレハブ工事している間に来たことがなきゃ、そんなこと言わねぇだろ。
まったく、どんだけこの部屋に来たがるんだっての。
ピンチにならなくてもこの部屋に出入りできるってんなら、ここまで呆れ果てることはなかったけどな。
「もう一つプレハブを付け足すんだよ。もっともお前らのための部屋じゃないから関係ないけどな」
「じゃあ私のために作ってくれるのね?! うれしいわ、コウジ!」
緑の肌の女がすり寄ってきた。
うざってぇ!
「人が使ってた個室を、俺の許可もなく勝手に使って、しかも我が物顔で振る舞う態度も気に食わねぇ。お前とも関係ねぇよ。大体どこの馬の骨だお前は!」
「何だよ、婚約者じゃねぇのか」
「んなわきゃあるかっ!」
許嫁を連れて来た、ということが発端になって、こんな訳の分からない異世界の女が次々と現れる。
カウラに責任を取ってもらう話じゃない。
だが流石に辟易してきた。
「大体結婚願望なんかねぇんだよ! あいつは、言ってみりゃ俺の遠縁だ! その大元から頼まれて連れてきてんだ。それなりの待遇になるのは当たり前だろうが! 特別扱いすべき奴を特別扱いして何が悪い! って言うか、どこの誰かも分かんねぇ奴が、何で俺の許可なく好き勝手に使うんだっての! 握り飯をもらいに来たってんなら許容範囲だ! だが個室は、俺が手伝ってほしいって思う奴に使わせてんだ! お前はむしろ邪魔だ! つか、何者だよ、お前は! って、邪魔者だったな。あ、名前は聞きたくないから」
握り飯タイムに絶叫したのは初めてだな。
時間が凍った、ってのはこのことか。
時間が動き出したように感じた瞬間、その女は奇声を発して屋根裏部屋から出ていった。
公開処刑されたことがようやく分かったか。
自分の世界に戻ったんだろうな。
「……モテ期と女難の相が同時にやってきたか……」
どこのどいつか分からんが、やかましいわっ!
だが、今までは結婚とは無縁だったんだが、カウラがこうして縁談を作ってくれた。
俺は別に乗り気ではないが、周りからはそう思われてもおかしくはないんだろうなぁ、とも思うし、結婚相手がこっちの世界の人間だったとしても、いずれはここのことは知ってもらわなきゃならない。
ということは、だ。
結婚相手が同じ世界の人間なら、ここのことをよく知ってもらうために。
異世界人なら個室よりも環境が整えられた場所にいてもらうために。
なんてことを、こいつがこの部屋に来てから考えるようになった。
あの押し掛け女が来たのは、ある意味いい機会だと思う。
が、それに取り掛かるには、今からじゃちょっと中途半端かな。
明日、連絡してみるか。
とりあえず、まずはこの炊飯器をだな。
「……おっきいですね……」
「ん? あぁ、まぁな」
「次からは、さらにたくさん……食べられるんですね……」
おい。
よだれよだれ。
大丈夫かこいつ。
ポンコツ化しないでくれよ?
「あれを毎日食わす気はねぇぞ? 週に一回なんて多い方だ」
「月に一度、ですか?」
「……まぁそれくらいかな」
何だその顔。
夢見る乙女じゃあるまいし。
とにかく仕事だ仕事。
米を研げーっ!
※※※※※ ※※※※※
翌朝プレハブに行くと、入り口の横の隅で椅子に姿勢正しく座っている彼女が目に入った。
その佇まいは思わず目を奪うほど美しい。
まるで美術品である。
が……。
「……器用だな……。寝てるのか」
目を閉じて座ったまま、微動だにしない。
一体どんな体と精神構造をしているのか。
タフだよなぁ。
部屋を横取りされて、腹を立てたりしないものだろうか。
「……あ、おはようございます」
「……おう、おはよう……」
「え、えっと……」
珍しく戸惑いの表情を見せている。
何かあったか?
「あ、あの……いつから、ここにいました?」
「ついさっきだが、どうした?」
「い、いえ。寝顔を見られた気がしたもので……」
……そう言えばそうだな。
つか、ただ眼を閉じてるのとそんなに変わらなかったが……。
「とりあえず、ご飯炊こうか。それにちょっと話がある」
「え? あ、はい」
※※※※※ ※※※※※
「部屋を作る?」
「おう」
「更に狭くなると思いますが」
うん、そうじゃなくてな。
「プレハブ、隣に作るつもりでいる」
「そうですか。騒音とか大変になりそうですね」
「他人事だな、おい。お前が使う部屋の話だぞ?」
「プレハブ……って、ここと同じくらいの広さですよね?」
同じくらいも何も、同じ物を作って繋げるつもりだが。
「広すぎるような気がしなくも……」
「場合によっちゃ、俺も使うかもしれないからな」
「コウジさんの部屋ですか」
何か会話のピントがずれてるな。
「そこの個室さ、お前追い出されただろ?」
「まぁ……私の物がありませんでしたし……」
「ここが気に入らないってんなら自分の世界に帰ってもいいけど、ここにいる以上、お前の生活拠点は必要だろ? なのに追い出された。そういうわけにもいかない、と、ここの管理人である俺はそう思うわけよ」
「有り難うございます。……どれくらいの広さの部屋か聞いていいですか?」
聞いていいですか? って、その前に人の話聞けよ。
「いや、だからこのプレハブと同じ物を隣にだな」
「……部屋?」
「部屋」
「小屋一つ、まるまるですか?!」
……米研ぎの手が止まってるぞ?
「お前の物にしていいってんじゃなく、ここにいる限り自由にしていい場所で、お前の生活圏内で、場合によっては俺も……」
って、いかん!
顔が赤くなり始めた!
「おい。ゆっくりと手をあげてくれ。うん、いいぞ。手についた米粒をその中に落としてだな……うん、いいぞ」
なぜ顔が赤くなるのかは分からんが、まずはとにかく冷静にさせんと。
「よし、そのまま、さっきまで座ってた椅子に座ってみようか。……うん。じゃあそのまま椅子に座っててね。米研ぎ俺がするから。ミスされて、昨日買った炊飯器壊されても困るから、な?」
両手で顔を抑える仕草も好感が持てる。
だが、こいつが四人目だからそう思えるんだろうな。
一人目だったら……それこそ押しかけ女房だ。
カウラが持ち掛けてきた縁談の相手だったからな。
「ふわあぁ……。あ、おはようございまーす。じゃ、早速お手伝いしますかねー」
緑の肌の女が個室から出てきた。
何と言うか、空気を読まないというか……。
けどこいつがいなかったら、彼女はずっと顔を赤くしたままだったろう。
「お早うございます。では、コウジさんの仕事の邪魔にならないように、あっちに行ってましょうね?」
顔色の変化の速さには驚く。
さっきまで狼狽えていたせいで見えた可愛さがまったくなくなり、何と言うか……凛々しさにあふれる毅然とした姿の彼女がそこにいた。
※※※※※ ※※※※※
「何だよ、コウジ。そっちの部屋の窓閉めて。また何かやるのか?」
朝の握り飯の時間。
受け取った奴ら何人かからそんなことを言われた。
いつも開けるブラインドを締め切ったまま。
外で工事をする人達に、この中を覗かれたら大騒ぎだからな。
って言うか、またって何だよ。
このプレハブ工事している間に来たことがなきゃ、そんなこと言わねぇだろ。
まったく、どんだけこの部屋に来たがるんだっての。
ピンチにならなくてもこの部屋に出入りできるってんなら、ここまで呆れ果てることはなかったけどな。
「もう一つプレハブを付け足すんだよ。もっともお前らのための部屋じゃないから関係ないけどな」
「じゃあ私のために作ってくれるのね?! うれしいわ、コウジ!」
緑の肌の女がすり寄ってきた。
うざってぇ!
「人が使ってた個室を、俺の許可もなく勝手に使って、しかも我が物顔で振る舞う態度も気に食わねぇ。お前とも関係ねぇよ。大体どこの馬の骨だお前は!」
「何だよ、婚約者じゃねぇのか」
「んなわきゃあるかっ!」
許嫁を連れて来た、ということが発端になって、こんな訳の分からない異世界の女が次々と現れる。
カウラに責任を取ってもらう話じゃない。
だが流石に辟易してきた。
「大体結婚願望なんかねぇんだよ! あいつは、言ってみりゃ俺の遠縁だ! その大元から頼まれて連れてきてんだ。それなりの待遇になるのは当たり前だろうが! 特別扱いすべき奴を特別扱いして何が悪い! って言うか、どこの誰かも分かんねぇ奴が、何で俺の許可なく好き勝手に使うんだっての! 握り飯をもらいに来たってんなら許容範囲だ! だが個室は、俺が手伝ってほしいって思う奴に使わせてんだ! お前はむしろ邪魔だ! つか、何者だよ、お前は! って、邪魔者だったな。あ、名前は聞きたくないから」
握り飯タイムに絶叫したのは初めてだな。
時間が凍った、ってのはこのことか。
時間が動き出したように感じた瞬間、その女は奇声を発して屋根裏部屋から出ていった。
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