モテたかったがこうじゃない

なん

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第二章

32*

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話してたらなんだか眠くなってきた。

不安な気持ちが少し薄れたのと、やっぱり満足してるお腹の影響が大きい。

「ふあぁ…」

「なんだ眠いのか?」

「うん…」

「朝から話し合いだったし気疲れしたんだろ。片付けとくからベッド行って寝とけ」

「ありが…と、母さん…おやすみ…」

眠気でフラフラする身体をなんとか動かしてゆっくりベッドへ向かう。

「ああ、おやす…て、誰が母さんだ!」

景気の良いツッコミを背に、そのままベッドに倒れ込んだ。

顔に当たるシーツが冷んやりして気持ちい…。

おれはそのまま吸い込まれるように夢の世界へ旅立っていった。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




目が覚めると部屋が暗くなっている。

どれくらい寝てたんだろう。おれは寝そべったまま思い切り身体を伸ばした。

倒れ込むように寝たはずなのにしっかり掛け布団まで掛けてあるのに気付いた。

兄貴がしてくれたんだろう。優しい。

起き上がって窓を見るともう日が落ちていた。

「だいぶ寝たな…んんっ」

喉がガサガサだ。口でも開けてたんだろうか。

何か飲もう…。

台所に向かうのに扉を開けたところでシャワーの音がした。

いないなと思ってたら兄貴は風呂か。おれも後で入ろう。

流しに洗われた食器が綺麗に並べられて水切りされていた。

ちゃんとしてるなー、と感心してると側にぶどうの絵が描いてある瓶があった。兄貴が飲んでたジュースだ。

振ってみるとまだ残ってる。

これでいいや。

水切りされてるコップを取って注ぐと丁度瓶が空になった。

赤いジュース。匂いはやっぱりぶどうだ。しかも濃そう。
きっと良いやつに違いない。

喉の渇きに促されるまま、おれは一気にそれを飲み干した。瞬間、喉と腹の中がカーッと熱くなって堪らず咽せる。

「ごほっごほ…っ、ゔぅ…なんだこ、れ…ぇ?」

ぐわんと視界が揺れて、そのまま後ろに倒れる。

コップを持ったまま倒れたのもあって凄い音がした。

痛い、けど、その感覚も鈍い。思考がふわふわする。

仰向けのまま天井を見ているとドタドタと音が近づいてきた。

「何の音だ…っ、て坊主!!」

グイッと力強く上体を抱き起こされた。途端また頭がぐわんと揺れて思わず苦悶が漏れる。

「ゔぅ…」

「苦しいのか?おいっ、しっかりしろ!」

必死な表情の兄貴はよっぽど急いで出てきてくれたのか裸でびしょ濡れ。身体も拭かずに来てくれたんだろう。上から覗き込まれているおれの顔に雫が落ちてきてぽたぽた濡らしていく。

「くそっ、侵入者の気配はなかったが…何があった?」

気配なんかあるわけない。おれがジュースを飲んだだけだ。

必死な様子の兄貴をぼんやり見る。喉が渇いたなぁ。

ジュース飲んだばっかりなのに、なんでこんなに渇くんだろう。熱いし、変なの…。

「あにきぃ…」

「どうしたってお前…、酒臭くさ…っまさか」

はっと気が付いた様子で床に割れているコップの残骸を見つけた兄貴が呆れた声を出した。

視線を上に向けて確信を得たんだろう。ガックリを項垂れている。

「…お前、ワイン飲んだろ」

「わ、いん…?」

「はあー…酔って倒れただけかよ…。まさかワインも知らないお子ちゃまだったとは。…あーあー、慌てて出たから床もびしょ濡れだ。たく勘弁してくれよ…心臓に悪いぜ…」

心配してくれていた兄貴は気が抜けたようにおれを抱えて座り込む。

足の間に挟まれるように兄貴の胸にももたれ掛かっているせいでおれもびしょびしょだ。

ワインが何か知らないけど、酔ってるって言ってるしお酒だったのかな?確かにこのふわふわする感じはお酒を飲んだ時に似てる。でも前は倒れたりしなかったし、今見たいに力が入らないこともなかったのに…。

身体の中もジクジク熱いし、抱きしめられている兄貴の身体も風呂上がりなだけあって暖かい。

喉が渇いている。

気が付いたら兄貴の身体に伝う雫を舐めていた。

「うおっ!?何してんだ…っ」

両肩を掴まれて引き剥がされてしまった。

「喉乾いた」

「はぁ!?あぁ…じゃあそう言えよ、びっくりするだろーが…。水汲んでやるから待て…て、おい!」

力が緩んだ隙に懐に飛び込み、兄貴の顎に溜まった水滴を舐める。

「ちょ…っマジで何やってんだ、コラ…っ!」

また思い切り引き剥がされた。

「だって美味しいんだもん。おれ、これがいい」

「美味しいって、変な事を…はっ、もしかして汗の事言ってるのか…?体液に含まれる魔力に反応するって言ってたような…」

「あにきぃ、舐めたい」

「だから変な言い方するなって…っ。あ゛あぁ…っもう!酔っ払いは黙って大人しくしてろ!いいか、手離すけど絶対動くなよ、絶対だぞ!」

凄く念押しされたけど関係ない。おれは舐めたいんだ。

立ち上がって背中を向ける兄貴に抱きつこうと立ったが、足腰に力が入らなくて失敗する。

倒れそうになったのを兄貴の腰にしがみついて回避した。が、前に回した手が掴んだ物がちょっと変だ。

「うぎぃ…っおい、どこ掴んで…っちょ…っ」

何かを確かめようと取り敢えず触ってみる。
手を動かす度に兄貴が呻くが無視した。

硬くて、長くて、棒状…。あ、先の方がぬるぬるする。
そうだこれはまさに…。

「ちんこだ!」

「ちんこだ!じゃねぇんだよ…っクソ!マジで離せって…くっ、シャレになんねから…っ!」

そっかちんこか。ちんこからも液出るよなぁ。前にグランツ様の飲んだ時美味しかったし、じゃあこれにしよう。

そう決めたおれはもそもそと股の間を潜って流し台と兄貴の間に挟まる位置に移動する。

「おいおい…っ何やって、」

「いただきまーす」

目の前にそそり勃つちんこに食らいついた。

「おい!!あ゛っふぅ…っマジかよ、離れ…ゔっ」

既に出ていた先走りを味わうように舐める。やっぱりだ、美味しい。

ごくんと自分の唾液と一緒に飲み込む度に喉の渇きも満たされていった。

「はあ…あ…っ、信じらんねぇ…っクソ、はっマジかよ…っ!」

引き剥がそうと頭に乗せられた手は段々力が抜けていって、今は乗せられているだけ。押さえられていた力がなくなって動きやすくなったのをいい事に、舐めるだけじゃなくて頭を上下に動かしてみた。

すると口の中の物がグンッと大きくなる。

ちらりと目だけ上に向けると、荒い息を吐きながらおれを見下ろす兄貴がいた。

燃えているような赤い瞳がおれを捉える。その視線に腹の奥がぞくんと疼いた。目が離せない。

頭に置かれた手が滑るようにおれの頬に移動してきて数回撫でられる。

それが気持ちよくて目を細めると、兄貴が苦虫を噛んだような表情をした。

「酔っ払い相手に情けねぇ…」

「んっふぅ…っんんぅくちゅ、ふぅ…んちゅっ」

ゆっくりと腰が動き出して口の中を擦られる。

激しくない動きに合わせておれも舌を絡めた。

その度に少し滲んでくる先走りが口の中に広がって喉を動かすと、兄貴が気持ちよさそうに頬を撫でてくれた。
それが嬉しくてもっと奥まで咥えたくなる。

いつの間にか兄貴の腰骨を掴んで夢中でしゃぶりついていた。

そんなおれを兄貴はもう止めなかった。

「…美味いか?」

口の中が一杯で返事が出来ない代わりに何度か頷く。

「ちくしょうっ、かわいいな」

腰の動きが段々大きくなって出たり入ったりを繰り返す。

たまに上顎を擦られてびくんっと身体が跳ねた。

それを見逃さず、狙って何度も擦られて気持ちがいい。

「はあ…なんでこんな事に…」

ため息混じりの言葉とは裏腹に、的確な動きで口内を擦ってくる。

舐めているのはおれなのに、逆に追い詰められていくようだった。

「うちゅ、んん…っん、ふぅ…うっんっんっふぅ…っんぅ…っ」

兄貴の動きに合わせておれの腰も揺れる。

へこへこと揺れているそれに気付いたのか、兄貴がいやらしく笑った。

「…エロ。俺の飲んでイっちまったりしてな」

もう片方の手も頬に添えられて頭を固定された。

指で耳と顎下を撫でられて震える。喉の奥もきゅっとしまった。

苦しさと気持ち良さに生理的な涙が滲むと、兄貴がごくんと喉を鳴らした。

「飲んでくれるんだろ?美味いんだもんな。…残さず飲めよ」

優しく喉目掛けて腰を押し付けられる。

質量を増したそれに喉を圧迫されて勝手に何度も締め付けた。

兄貴の先端が気持ち良さそうにフルフルと痙攣しているのが喉で分かる。その振動はおれの粘膜も刺激して、背筋にゾクゾクと快感が走る。

おれが感じているのを確信して何度も喉奥に押し込まれた。

ちゃんと息継ぎのタイミングを計ってくれていて、押し込まれている間は息が出来無いけど緩急があってそれも気持ちが良い。

頭も更にぼーっとしてきて、されるがままにちんこをしゃぶった。

顔は涙と涎と溢れた先走りで酷い事になってるだろう。でも、そんなのは気にしてられない。

気持ちいい。美味しい。

脳みそはそれでいっぱいだ。

「んぶぅっん、んっふっんぅ…っ」

「はぁ…はぁ…、…出すぞ」

先端がぐっと膨らんだと同時に大量の精液が喉に直接流れ込んできた。

「んぐぅっ!んっん゛ぅ…っん゛んぅー…っ!」

あまりの量に苦しくて口を離そうとしたけど兄貴がそれを許さない。

溢れる涙を拭う指は優しいのにがっしりと掴まれた顔は固定されたままだ。

おれはなんとか流し込まれるままにゴクゴクと喉を動かして全部腹の中へ収めていく。

食道まで犯されているような感覚に全身が痺れた。瞬間、身体が大きく痙攣する。

「ゔーっゔーっ!ふぅぅ…っうっうぅ…っ!!ぅ…ふぅ…ふぅ…っ」

雷に打たれた衝撃と共にパンツの中が濡れていくのが分かった。

最後の一滴まで注がれて、ゆっくりと兄貴のものが口から抜かれた。

支えが無くなった身体は崩れる様にへたり込んだ。

流し台に寄り掛かっていないと座ってることも出来ないくらいへとへとで、久しぶりに空になった口を開いたまま大きく息継ぎを繰り返すしか出来ない。

兄貴も荒い息を何度も吐いて呼吸を整えながらしゃがんでおれを覗き込んだ。

大きく開いた口の中を覗き込んで満足そうにしている。

「全部飲めたな、…それに」

徐ろにズボンと一緒にパンツも引っ張られて中を覗き込まれた。

そこには白く濡れたおれのちんこ。

「本当に俺の飲んでイクなんて。こりゃ堪んねぇわ」

引っ張っていた指を外して、まだ呼吸の整わないおれの頬に掌を当てて撫でられる。

「これだけやれば酔いも覚めたろ。お互い汚ねぇし風呂入って寝るぞ。んで忘れろ」

ガラスも片付けねぇとなーと立ち上がる兄貴の手を掴んだ。

「あ?立てねぇのか?」

またしゃがんでくれた兄貴の今度は顔を両手で掴んで引き寄せる。

体制を崩して倒れ込んでくるままにキスをした。

びっくりしている兄貴を無視して舌を差し込んで絡める。

「ん゛ーっん゛ーっ!」

不意を突いたとはいえ兄貴に力で勝てる筈もなく引っぺがされた。

「ぷはっ、今度はなんだ!?」

「あにきぃ…おれ、まだ足りない…」

「はあ!?」

「おなかも、くちも、あちゅくて…むずむずするのぉ」

「お前まだ酔って…いや、これはまさか…」

おれは満面の笑みで兄貴を覗き込んだ。

「ねぇ、おれとえっちしよ?」

「うぐぅ…っ」

兄貴は顔を真っ赤にして仰け反った。

這うように兄貴に詰め寄る。

「いいでしょ?あにきのちんこ、もっとほしいぃ…」

「待て、来るな…っ、お前さては発情してるだろ…っ!?」

「あにきに触られるのすきぃ…いっぱい触ってほしいのぉ。ね?いいでしょ?」

どんどん追いついてついにあにきの上に乗り上げた。今度はおれが見下ろす。

真っ赤になってわなわな震えているあにきの鼻先にちゅっとキスをして媚びるように笑った。

「あにきぃ、おねがい」

「何でこんな事に…」

あにきは顔を両手で覆った。


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