半透明人間

あかさたな!

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ばあちゃんと僕

304.黒鳶_KUROTOBI

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「いや、でもやっぱりそのガキも検査が必要かもしれない。
もしかしたら劣勢遺伝子かもしれないし」

そう言って、男はばあちゃんだけではなく、
僕も見逃す気がなかった。

「たのむ。この子に罪はないの。だからもう…」


パーン

と銃声が響いた。

男はなんの容赦もなく、ばあちゃんの命火を消した。


「その子が半透明じゃない証拠見せてみろ!」

そう挑発してきた男に父は返す言葉がなかった。

父は今目の前で起きた出来事が非現実的すぎて
脳が完全にフリーズしていた。

銃声に駆けつけたじいちゃんと母は
固まっている父を家の中に無理やり避難させ、

いつも穏やかなじいちゃんは
男と怒鳴るように話していた。

僕は目の前で起きた出来事がまだ受け入れられず、
言葉を発することもできずに、
ただ呆然としていた。

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