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第50話 バレンタ王国で挨拶
しおりを挟むその後は、5人で互いの話をしていたが、エーリゼの両親にも挨拶した方がいいとなったので、挨拶に行くことにした。
エーリゼをお姫様抱っこして、瞬足を使い、バレンタ王国に向かった。お姫様抱っこをした時のエーリゼの照れている顔は、とても可愛かった。
約30分ぐらいでバレンタ王国のサレック伯爵の領に着いた。すぐにサレック伯爵の屋敷に向かった。
サレック伯爵の屋敷に着くと、エーリゼは戸を叩いた。
しばらくすると、執事が出てきて、エーリゼの姿を見て驚いていた。そして、エーリゼが執事にサレック伯爵を呼んで欲しいと伝えた。すぐに執事は、サレック伯爵の元に急いだ。
僕は、エーリゼの案内の元、応接室に通された。
[執事視点]
エーリゼお嬢様が帰ってきたと思ったら、男を連れてきた。このことをすぐに旦那様にお伝えしなければ。
執務室のドアをノックした。そしたら、中から入れと声がかかり、入った。
「一体、どうした?」と、旦那様が聞いてきた。
「エーリゼお嬢様が、帰ってきました」と、答えた。
「馬鹿娘が帰ってきたのか。それがどうしたんだ?」と、旦那様が聞いてきた。
「エーリゼお嬢様が、男と帰ってきて、今、応接室にいるのです」と、答えた。
その言葉を聞き、旦那様は、「何、今すぐ向かう。何をしているんだ。馬鹿娘が」と言い、執務室を出た。
[アレク視点]
エーリゼと話しながら、待っていると足音が聞こえてきた。
扉にノックがされ、エーリゼが答えた。そして、エーリゼと同じ緑色の髪をした男が入ってきた。
「お初にお目にかかります。私は、ハロルク王国にて、伯爵の地位を預かっています、アレク・フレックと申します、以後お見知り置き」と、挨拶をした。
その挨拶を聞いたサレック伯爵は、驚いた顔をした。
「風神の剣士と呼ばれているフレック伯爵は、どうしてここにいるのですか?」と、聞いてきた。
「ここにきた理由は、サレック伯爵の大切な娘さんを私の婚約者にしてもらう為にきました」と、答えた。
「え、エーリゼのことですか?どうしてエーリゼなのですか?」と、聞いてきた。
「エーリゼとは、幼い頃に一緒に旅をした仲です。そして、エーリゼは、私のことを9歳の頃から好きでいてくれた為、それに応えようとしたからです」と、答えた。
「そうですか。エーリゼ、本当のことか?」と、聞いた。
「うん、本当のことだよ」と、答えた。
「そうか。婚約がしたくないという我儘は、こうゆうことだったんだな。どうか、娘のことを幸せにしてください」と、僕の目を見て、サレック伯爵が言った。
「はい、お任せ下さい」と、答えた。
その後は、話をした後に解散することになった。
僕は、行きと同じようにして、ヨルダン魔法国に向かっていた。
「なぁ、エーリゼ、少し寄り道をしないか?」と、聞いた。
「うん、いいよ」と、答えてくれた。
僕は、エーリゼの返答聞き、ある場所に向かった。
[ある海の近く]
僕達は、目的地に到着した。そこは、今にも沈みそうな夕焼けがよく見ることが出来る場所だった。
僕は、エーリゼをお姫様抱っこから下ろした。
エーリゼは、その光景を見ながら、「綺麗だね」と、僕に言った。
景色に見惚れている彼女の名前を僕は呼んだ。膝をつきながら、「エーリゼ」と、穏やかな表情を浮かべて。
その声を聞いたエーリゼは、僕の方に振り返った。振り返ったのを確認した僕は、「エーリゼ、僕を君の婚約者にしていただけますか?」と、聞いた。
「うん、僕はアレクの婚約者になるよ。だから、これからよろしくね」と、今まで見たどんな夕焼けよりも美しい笑顔を浮かべた。
その返答を聞いた僕は、エーリゼの手にキスをした。
この日、僕は、5人の婚約者ができた。
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