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第33話 ゲイルの春
しおりを挟むゲルドとリシアさんが結ばれて1ヶ月後、今度はゲイルから呼ばれて、ハロルク王国から3つ先のマラアナ王国に来ていた。
予定の位置に着くと、ゲイルとゲイルと腕を組んでいる女性がいた。
僕が地面に降りついたら、その女性が、「ゲイルさんを解放してください」と、言ったきた。
僕は、その言葉にびっくりした。
ゲイルが、「待て待て、ミナ、辺境の悪夢は、貴族だぞ」と、言った。
ミナが、「私なら大丈夫です。私、王女様付きのメイドですから」と、言った。
ゲイルが、「いやいや、そういうことではなくて」と、言った。
2人は、その後も言い合っていた。
「えーと、痴話喧嘩はそこまでにして、僕に用って何?」と、2人に言った。
ミナは、痴話喧嘩と聞き、顔を赤くして、1人の世界に入ってしまった。
「用というのは、ミナとの結婚を許して欲しい」と、僕に頭を下げた。
「ゲイル、頭を上げてくれ。話せる範囲でいいから、ミナさんとの出会いとどこに惹かれたかを話してくれる?」と、ゲイルに言った。
「ああ、出会いは、ミナが絡まれているのを助けてところだな。惹かれたのは、俺には無い人を気遣うところかな」と、答えた。
僕は、その返答を聞き、ミナさんに確認を取った。「ミナさん、少しいいですか?」と、言った。
僕の言葉を聞き、自分の世界から帰ってきた。「え、あ、はい。大丈夫ですよ」と、答えた。
「ミナさん、ゲイルは元犯罪者ということは、知っているの?」と、聞いた。
「はい、知ってますよ。過去に、盗賊団の盗賊長をやっていたことや貴族学院を襲撃したことも知ってます。でも、私は、今のゲイルさんに惹かれたんです」と、答えた。
「うん、ありがとう。ゲイル、3つの条件を呑んでくれたら、犯罪奴隷から解放するよ」と、ゲイルに言った。
「その条件とは?」と、ゲイルが聞いてきた。
「まず、一つ目は、この国にいながら集まる情報だけでいいから、一週間に一度情報を送って欲しい。2つ目は、何か困ったことがあれば、僕を頼ってくれ。3つ目は、ミナさんのことを幸せにしろ。この3つの条件を守れるなら、犯罪奴隷から解放するよ」と、答えた。
ゲイルは、その言葉を聞き、小さくハハと笑い、「いいだろう、辺境の悪夢、その条件飲ませて貰おう」と、言った。
「ちょっと待ってください。1つ目と3つ目の条件はわかります。でも、2つ目の条件がわかりません」と、少し顔が赤いミナさんが言ってきた。
「ミナ、簡単なことだよ。辺境の悪夢は、俺を2度も追い詰め、俺よりも強いと思っている人物だ。そして、辺境の悪夢は、お人好しだ。だから、この条件は、俺にも利があり、辺境の悪夢にも利があるんだ」と、ゲイルが答えた。
ミナさんは、その言葉を聞き、納得した顔した。
「ゲイル、君との犯罪奴隷の契約を破棄する」と、言った。
そしたら、ゲイルの首に付いていた首輪が取れた。その光景を見た、ミナさんは嬉しそうな顔をしていた。
「じゃあ、僕はこれで。あ、結婚式には呼んでよね。お祝いしたいから」と、言った。
「ああ、是非来てくれ、辺境の悪夢よ」と、ゲイルが言った。
僕は、返答を聞き、瞬足を使って、空に消えた。
見えなくなる前に、ゲイルとミナさんの方を見たら、2人とも幸せそうな顔をして、抱き合っていた。
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