52 / 61
第五十二話 親の愛
しおりを挟む10分ぐらいすると、2人とも落ち着き、座りながら、色々と話すことにした。
僕は、応接室から、出て、姉妹の時間を作ろうとしたが、フリージアとフレンさんに、いて欲しいと言われてしまった。
僕は、それを承諾したが、一旦、3人分の紅茶を淹れてきた。
紅茶を淹れてきたら、全員の前に、紅茶を置いた。
僕達は、話し合いを始めた。
フリージアと僕が、出会った時の話をしたので、それ以降の話をすることにした。
話し合いは、平穏のまま進んでいたが、フリージアが、突然、僕と混浴していることと一緒に寝ていることをフレンさんに言ってしまった。
フレンさんは、驚いた表情を浮かべ、目が笑ってない笑顔を僕に向けて来た。
僕は、自分から言ったのではなく、フリージアが、率先して、やっていたことを伝えた。念の為、一切手を出してないことも伝えた。そして、キスや着替えを見ていないこともしっかりと伝えた。
フレンさんは、疑わしい目線をまだ向けていたが、フリージアが、自分から率先したことを伝えたので、疑わしい目線で、見られなくなった。
「そういえば、フリージアも伊黒さんもランダム転移魔法陣に入られてここに来たんですね?」と、フレンさんが、聞いて来た。
「うん」と、フリージアが、答えた。
「そうですよ」と、答えた。
フレンさんは、「それにしても凄い奇跡ですね。奇跡と言えば、勇者召喚は、黒の職業が、現れたのは、伊黒さんが、初めてだったです。まぁ、奇跡と言って、良いのか、分かりませんけど」
「フレンさん、それは、本当ですか?」と、聞いた。
「はい、お父さんから聞いた話ではそうでしたよ。あ、そういえば、お父さんが、亡くなる前に、変なことを言っていました。たしか、どこからか黒が現れ、救うだろう」と、フレンさんが、答えてくれた。
僕は、その言葉が聞き、今まで、違和感が、確信に変わった。
僕は、「フリージア、フレンさん、貴方達は、本当に親から愛されていたんですね」
「えっと、いきなり、どうしたんですか?」と、フレンさんが、聞いて来た。
「フリージアとフレンさんのお父様の言葉から、違和感から確信に変わったんだ。フリージアは、お母様に、フレンさんは、お父様に、愛されていた。そして、フリージアとフレンさんの両親は、どちらも愛していたんだ。そうじゃなきゃ、勇者召喚とランダム転移魔法陣に細工なんてしないよ」と、答えた。
「ど、どういう、こと?」と、フリージアが、聞いて来た。
「僕が、この城に来たのも職業が、黒騎士なのも2人のお父様が、細工をしたからなんだ。多分だが、勇者召喚に細工をして、黒色の名前がつく職業の異世界人をこの世界に呼び、そして、ランダム転移魔法陣にも細工をして、追放される異世界人をフリージアがいるこの城に転移するようにしていたんだ」と、答えた。
僕は、続けて、「だから、2人は、両親からとても愛されていたんだ。そうじゃなきゃ、ここまでしないよ」
「そう、なんだ。お母さん、ありがと、愛して、くれて。そして、見たことが、無かった、けど、お父さんも、ありがと」と言い、フリージアが、空に微笑んだ。
「お父さんとお母さんは、私達のことを平等に愛してくれていたんですね。もし、色の差別のない世界だったら、良い家族でいられたのかもしれません。でも、そんな未来は、ありませんでした。ですけど、私は、フリージアとこれから仲良くしていきますから、天国から見守っていて下さい」と言い、フレンさんは、空に微笑んだ。
その後は、フレンさんの時間が許す限り、会話を楽しんでいた。
そろそろ帰らないと、フレンさんが、怪しまれるので、お開きにすることにした。
フリージアは、寂しそうな表情を浮かべていた。
フレンさんは、それに気づき、フリージアのことを抱きしめ、また会うことを約束した。
僕は、フレンさんが、元々居た部屋に送った。
フレンさんと直ぐに、別れようとしたが、あることをフレンさんに伝えた。
フレンさんは、その内容に驚いたが、直ぐに、嬉しそうな表情を浮かべた。
僕は、フレンさんに別れを告げ、城に帰った。
城に帰ったら、応接室の中にまだフリージアが居た。
「どうしたの?フリージア?」と、聞いた。
「雄介、色々と、ありがと。私と、お姉ちゃん、のこと、ありがと。私、雄介と、会えて、良かった。好き、大好き、大大好き、雄介」と言い、フリージアは、笑顔を浮かべながら、僕に抱きついて来た。
僕は、抱き返し、「ありがとう、フリージア。僕も大好きだよ」
「私、雄介と、会えた、ことが、1番の、幸せだよ」と言い、フリージアは、僕の胸から、顔を上げ、眩しい笑顔を浮かべた。
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる