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第十九話 白羽族の巫女
しおりを挟む1人残したのは、アルビノの白羽族の少女だ。
「わ、私だけを残してどうするつもりですか?」と、少女は、聞いてきた。
「どうもするつもりは、無いよ。ただ、ひとつだけ聞きたいことがあったからだよ。君は、フリージアの双子のお姉さんかな?」と答え、聞いた。
その言葉を聞き、少女は、驚いた表情を浮かべた。
「フ、フリージアのことを知っているんですか?」と、聞き返して来た。
「うん、知ってるよ。なんなら、今、一緒に住んでる同居人だよ。あ、安心して、一切、手を出してないから」と、答えた。
「そ、そうなんですね。えっと、お名前を聞いても?あ、すいません、名乗るなら、私からですね。私は、白羽族の巫女で、フリージアの双子の姉のフレンと言います」と、フレンが、聞いて来た。
「僕の名前は、伊黒雄介と言います」と、答えた。
「伊黒?雄介?もしかして?異世界の勇者なのですか?」と、フレンが、聞いて来た。
「はい、そうですよ。あ、ここにいる理由は、黒騎士という職業だからです」と、答えた。
「そうなんですね。あの、話せる範囲でいいので、フリージアと出会った時のことを教えてくれませんか?」と、フレンが、聞いて来た。
「良いですよ」と、答え。
フリージアとの出会いを話した。
「ありがとうございます。フリージアは、白羽族のこと、私のことを何って言ってました?」と、フレンが、聞いて来た。
「白羽族のことは、憎くは無い様です。でも、恐怖を抱いてます。フレンさんのことは、昔に一度遊んだことは、覚えているらしいですけど、あまり覚えて無い様です」と、答えた。
「そうですか」と言い、フレンは、少し暗い表情を浮かべた。
「最後に、ひとつだけ良いですか?私とフリージアは、今からでも仲のいい姉妹になれると思いますか?」と、フレンが、聞いて来た。
「なれると思いますよ。フレンさんと話してみて、わかったのですが、よくフリージアと似てます。だから、今からでも遅くないと思いますよ」と、答えた。
「よ、良かったです。あ、あの、フリージアのこと、よろしくお願いします」と言い、フレンは、頭を下げて来た。
「フリージアのことは、僕に任せて下さい。必ず、守ります。あ、そうだ、フレンさんにも念の為、護衛を付けておきますね」と言い、僕は、影の守り手のスキルをフレンさんに使った。
「えっと、何かしましたか?」と、フレンさんが、聞いて来た。
「僕のスキルの1つに、影の守り手というものがありまして、そのスキルを使うと、スキルを使った人の影の中に、魔法生物が入り込み、その対象を守ってくれます。それを付けさせて貰いました。もちろん、フリージアにも使ってますよ」と、答えた。
「い、いいんですか?私まで?」と、フレンさんが、聞いて来た。
「構いませんよ。フレンさんは、フリージアにとって、大事なお姉さんなのですから」と、答えた。
「伊黒さん、ありがとうございます。どうか、フリージアのことを改めてお願いします。私の最期の家族で、大切な妹なので」と、フレンさんは、再び頭を下げて来た。
僕は、「お任せ下さい、フレンさん。私は、もしこの世界の全てが、フリージアの敵になったとしても、僕だけは、フリージアだけの味方であり続けますから」
フレンさんは、その言葉を聞き、安心した表情を浮かべた。
僕は、続けて、「では、一旦、これで」と言い、僕は、影移動のスキルを使い、先に移動させた者達と同じ場所に飛ばした。
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