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第三十話 商人バルハナ

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 隠し事は辞めたいので、全てを話すことにした。

 まずはナサヤ子爵に転移魔法が使えることを話した。

 ナサヤ子爵は驚いた表情を浮かべていた。

 何故、最初に伝えたかというとベンネット伯爵とリリアと顔を合わせをするためだ。

 転移魔法を使用し、ベンネット伯爵家の屋敷に転移した。

 ベンネット伯爵家に転移したら応接室で顔合わせを行った。

 ナサヤ子爵はベンネット伯爵の人柄とリリアの人柄が分かり、満足そうな表情を浮かべていた。

 そこでリリアとエレネが仲が良いことも知れたので、ナサヤ子爵は安堵の表情を浮かべていた。

 そして、ベンネット伯爵も義家族になるナサヤ子爵の人柄を知ることが出来て満足そうな表情を浮かべていた。

 そこからは和やかな雰囲気が流れた。

 ある程度、打ち解けてから俺は全てを話すことにした。

 まずは軽めの冒険者レックスは自分であると話した。

 4人の反応はそうなんだぐらいだった。

 ベンネット伯爵は知っているがこれも話すことにした。

 商人バルハナが俺であるとも話した。

 ベンネット伯爵を除いた3人はとても驚いた表情を浮かべていた。

 まぁ、商人バルハナの正体が一切不明で有名だからな。

 実はベンネット伯爵家との取り引きをベンネット伯爵が得するように調整している。

 これからはナサヤ子爵家との取り引きもそうしようと思っている。

 まぁ、ベンネット伯爵は気付いていないと思うが。

 全てを話した俺だがリリアとエレネは変わらず、俺のことを好きでいてくれた。

 それがなによりも嬉しかった。

 なんなら、秘密を話したことで更に仲が深まった気がする。

 そして、1年目の王立学院が終わり、長期休暇に入った。

 俺は今海に来ている。

 商人バルハナとしてはもう活動していない。

 全て育てた部下達に任せてしまった。

 今回は育てた部下の内の1人が俺に協力を求めてきたため来ている。

 まぁ、今回は商売じゃないけど。

 今回は難民の保護が目的だ。

 協力を求めてきた部下は商才は凄いが、今回のような事態には対応しきれていないのだろう。

 だから、俺が手伝うことにした。

 まずは難民が衣食住を確保出来るように動いた。

 仮設住宅を建て住を確保し、炊き出しをで食を確保し、時期外れや流行外れで倉庫に残っていた服を配って衣を確保した。

 これで衣食住の最低限のことはやり終えた。

 次は衛生面か。

 俺はトイレや大浴場や病院等の衛生的な施設を作った。

 トイレを作ることで感染症予防になる。

 そして、大浴場を作ることで難民達の体を清潔に保ち、病気になる確率を減らせる。

 病院を作ることで治療することも出来る。

 次は子供達が遊べる場所を作るか。

 子供達が満足に遊べる場所を作った。

 居住区から少し離れた場所に作ることで騒音問題を解決出来るように工夫した。

 最後に意見箱を設置し、足りないものや要望を俺達に届けるようにした。

 これから、俺達はそれに合わせて対応して行く。
 
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