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第三十六話 プールに
しおりを挟むあの後、私が気絶させた反逆者達は無事逮捕された。
ファンタジー的な装備の調査もされたが全て粉々になっていた為、特に情報は出てない。
逮捕された後、警察の取り調べが行われたのだ。
そこで、反逆者達の身勝手な不満が話される。
それはニュースにもなり、結構話題になっていたな。
全ての取り調べが終えた後、裁判が行われる。
その裁判で反逆者達は内乱罪と殺人罪で起訴され、首謀者には死刑が言い渡され、他の反逆者達にも無期懲役が言い渡された。
これで衛視達を殺し、国会議事堂を不当に占拠した反逆者達を終わったのだ。
それから時が経ち、夏休みに入る。
夏休みに入ってから、1週間が経過している。
そして、今はプールにいる。
母さんがプールのチケットを購入してきたのだ。
3人の分の。
しかも購入してきたのが2日前だったので、急ぎで水着を購入することになってしまう。
母さんは意外と行き当たりばったりなところがあるからな。
私が水着を選んだ後、代金だけ渡されて先に外で待ってほしいと言われたのだ。
ラナちゃんの水着を秘密にするためと付け加えられている。
確かにそれは外で待ってないとな。
私は母さんから代金を受け取り、水着を購入した後に店を出る。
10分ぐらい店の近くのベンチで座りながら待っていると、母さんと少し顔が赤いラナがやって来る。
少し赤い顔のままラナは私の方にやって来たのだ。
「ぼ、僕の水着姿楽しみにしていてね、樹」
「ああ」
その買い物を終え、プール当日になる。
プールに到着した私は母さんとラナと別れてから水着に着替え、待ち合わせ場所でもある流れるプールの近くで待っていると声が聞こえてくる。
聞こえてくるのは男の声が殆どだった。
声がした方を向くと水着姿の母さんとラナが私の方に向かって歩いてくる。
私は白色のフリルがついたワンショルダー水着に身を包んだラナに見惚れてしまう。
見惚れている間に母さんとラナは私の前までやって来たのだ。
「ど、どうかな?似合っていたら嬉しいよ」
ラナは恥ずかしいのか顔を少し赤くして、後ろに両手を組んで、もじもじしている。
「と、とても似合っているよ」
「本当。嬉しいよ、樹」
そう言いながら、ラナは太陽よりも眩しい笑顔を浮かべたのだ。
その後、私は母さんとラナと一緒にプールを楽しむ。
プールを楽しんでいるとあっという間に昼になったので、昼食を食べることにしたのだ。
ラナは悩んでいちご味のシロップが掛かったかき氷を選ぶ。
「こ、これがかき氷」
そう言いながら、ラナは恐る恐るいちご味のシロップが掛かったかき氷を口に運ぶ。
「冷たくて、美味しい」
ラナは満足そうに食べていたが、途中で右手を頭で押さえてい?。
「あ、頭にキーンってきて痛いんだけど、なんでか知っている?」
「かき氷は一気に食べると頭が痛くなってしまうんだ。確か、冷たさが痛みだと脳が勘違いしてしまうが原因だったはず。だから、かき氷はゆっくり食べた方がいいよ」
「うん。そうするよ」
私達が話している間、周りから視線を感じる。
まぁ、視線は集まるよな。
私の隣に美少女のラナがいればな。
「あ、樹。僕の方を向いてくれる?」
不思議に思いながらラナの方を向くと、私の顔の間近までラナが顔を近づけていたのだ。
驚いているとラナは右手で私の口元の方に伸ばしてきた。
そのままラナは何かを掴んだ後、掴んだ何かを地面に捨てた。
そして、ラナは自分の口元に右手を置きながら笑顔を浮かべていた。
「唐揚げのかすが口についていたよ」
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
ラナは嬉しそうな表情を浮かべた後、焼きそばを口にする。
焼きそばを食べているラナを見ながら母さんの方をちらりと見ると、ニヤニヤしていた。
本当に母さんは。
息子の私とラナがイチャイチャしているところを見るのが好きなのだ。
だから、家にいるときでもさせようとしてくる。
まぁ、偶にそれに乗っかりラナとイチャイチャすることはあるが。
あ、視線か変わった。
特に私に集まる視線が。
嫉妬の視線に。
やっぱりこうなるか。
だって、美少女のラナとイチャイチャしていたらな。
その視線を全て無視しながら、昼食を終えた。
その後、ウォータースライダーをラナと楽しんだり、波のプールで母さんとラナと楽しんだりしていたな。
プールを満喫したのだ。
楽しい時間は直ぐに過ぎ去り、蛍の光が流れ始めていた。
それを聞いた私達はプールから出て、家に帰ったのだ。
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