異世界で至った男は帰還したがファンタジーに巻き込まれていく

竹桜

文字の大きさ
上 下
3 / 64

第三話 千年の時

しおりを挟む

 [ラナ視点]

 僕の名前はラナ・シーアナ。

 今年16歳になった王立図書館で司書として働いている。

 僕は両親の顔を全く知らない。

 記憶がある時には既に孤児院にいた。

 孤児院での暮らしは最低限だった。

 衣食住も最低限。

 そんな中で僕は暮らしていく。

 僕は少しでも過ごしやすくするために街に出て、日雇いの仕事を始めた。

 それでなんとか暮らしていけるぐらいになった。

 ある日、僕は古い本を拾った。

 その本はとても古ぼけていたけど、読めない程では無かった。

 僕はその本を孤児院に持って帰り、読んだ。

 文字は読めたので、本は読めた。

 本を読んだ僕は凄くこの本が面白いと思った。

 それから、僕はこの本を文字通り穴が空くまで読んだ。

 そこで決めたのだ。

 将来は本が沢山読める仕事につこうと。

 だから、僕は限られた中で勉強し始めた。

 それから時が経って、僕は14歳になった。

 この世界では成人は14歳なので、僕は孤児院から出なきゃならない。

 この時の僕は王立図書館の司書の試験に合格していた。

 僕は孤児院を出て、王立図書館で司書として働く日々が始まった。

 そんな日々を過ごし、2年ぐらいが経ったある日に僕は気になる人とあった。

 この辺では見ない人種だった。

 僕は旅人かなと思いながら、声を掛けた。

 その時、声を掛けて正解だと思う。

 異世界から召喚され、王城から追放されたという事情を聞いた僕は不憫に思った。

 だから、僕は樹のことを助けることにした。

 それからは樹と一緒に暮し始めた。

 そんな暮らしが今日で2ヶ月。

 なんか、最近の僕は変なんだ。

 樹のことを見ていると病気でも無いのに胸の内側が熱い。

 どうしたんだろう?

 僕は。

 こんなのどんな本にも載って無かったよ。

 今日もいつもの朝を過ごしていると、いきなり騎士達が入ってきた。

 嘘、この人達。

 普通の騎士じゃなくて、近衛騎士団だ。

 なんで?

 王族を守る近衛騎士達が僕の家に?

 その疑問は直ぐに解消された。

 なんと、この国の第1王女殿下が僕の家にきたからだ。

 第1王女殿下は僕には目もくれず、樹の方を向いた。

 そして、第1王女殿下はニヤリと笑ったのだ。

 そのまま、何かの魔法具を樹の方に向け、割ったのだ。

 すると、樹はこの場から消えてしまったのだ。

 樹がいきなり消えたことに唖然としている僕に第1王女殿下は言ったのだ。

 樹は魔法具によって何も無い真っ白な空間に飛ばされ、そこで千年の時を過ごすと。

 そして、現実世界の1時間が1年になる。

 せ、千年。

 現実世界では41日と16時間だけど、普通の人間なら千年も精神が耐えられないよ。

 言いたいことを終えた第1王女殿下は近衛騎士団と共に僕の家から出て行った。

 僕はそのまま力が抜け、地面に女の子座りしてしまった。

 そんな僕は今気づいたよ。

 君のことが好きだって。

 だから無事に帰ってきて、樹。

 室内なのに雨が降ってきて、僕の右目から1雫が流れたのだ。

 その1雫はそのまま地面に落ちた。

 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~

名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!! 神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!? これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。

元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々

於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。 今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが…… (タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)

ダンジョン美食倶楽部

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。 身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。 配信で明るみになる、洋一の隠された技能。 素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。 一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。 ※カクヨム様で先行公開中! ※2024年3月21で第一部完!

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。 彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。 最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。 一種の童話感覚で物語は語られます。 童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

処理中です...