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第五十五話 結婚式

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 あれから時が経ち、俺と由奈は19歳にエリーとアリネと莉奈は18歳になった。

 今日は俺と由奈達の結婚式だ。

 会場は都内でも結構大きい結婚式場だ。

 結婚式の参列者は俺と由奈と莉奈の知り合いだけだ。

 エリーは研究ばかりしていて交友関係が無く、アリネは結社に仕組まれた火事以降から友人は居なくなったらしい。

 なので、エリーとアリネの知り合いは誰も来てない。

 俺はタキシードを着て、待合室で由奈達を待っていた。

 10分ぐらいすると結婚式会場の職員にノックされ、呼ばれた。

 俺は職員に連れられて、新婦の待合室に案内された。

 ドアをノックした。

 すると、中から聞こえてきた。

 「どうぞ」

 入室の許可を貰った俺は待合室の中に入った。

 待合室から入った俺は見惚れてしまった。

 ウェディングドレスを着た由奈達に。

 由奈は純白なAライン型のウェディングドレスに身を包み、純白のショートベールをつけていた。

 エリーは純白なマーメイドラインのウェディングドレスに身を包み、純白のミドルベールをつけていた。

 アリネは純白なプリンセスラインのウェディングドレスに身を包み、純白のロングベールをつけていた。

 そして、由奈は少し照れながら、エリーは少し頬を赤くしながら、アリネは顔を真っ赤にしていた。

 「ど、どうかな?こういった服は、あんまり着ないから。似合っているか分からないけど、似合っているかな?」

 「どうかしら?似合っていると嬉しいわ。朋也さんは、どう思う?」

 「ど、どうでしょうか?に、似合っていますか?檜山さん」

 「とても似合っていて、美しいよ」

 3人は嬉しそうな表情を浮かべた。

 由奈達のことを褒めていたら、式の開始の時間になった。

 俺は由奈達と一緒に結婚式会場の中に入った。

 結婚式は何も起きずに順調に進み、誓いのキスに入った。

 俺達は一旦会場から下がった。

 俺が先に会場に入り、由奈達を待っていた。

 音楽が鳴り響き、会場のドアが開いた。

 由奈は由奈の父親にエスコートされて、入場してきた。

 エリーとアリネは両親が居ないので、2人で手を繋いで入場してきた。

 由奈は由奈の両親から離れ、俺に近づいてきた。

 エリーとアリネも俺に近づいてきた。

 俺は由奈達と一緒に、神父の前に移動した。

 すると、神父が喋り始めた。

 「新婦永山 由奈、エリー・リッブク、アリネ・ファシー、新郎檜山 朋也に永遠の愛を誓うか」

 「はい、誓います」

 「はい、誓います」

 「はい、誓います」

 「新郎檜山 朋也、新婦永山 由奈、エリー・リッブク、アリネ・ファシーに永遠の愛を誓うか」

 「誓います」

 「では、誓いのキスを」

 俺は由奈達の方を向き、純白なベールを上に上げた。

 そして、由奈、エリー、アリネの順番に誓いのキスをした。

 誓いのキスを終えた後、結婚式は順調に進み、最後のプログラムになった。

 最後のプログラムはブーケトスだ。

 俺達は参列者達と一緒に外に出た。

 由奈達はブーケを両手に持ち、俺の方を向いた。

 3人は微笑んでいた。

 「ありがとう、朋也。僕を助けてくれて。僕と結婚してくれて。これから一杯幸せになろうね」

 「ありがとう、朋也さん。私をあの時助けてくれて、結婚してくれて。これから一緒に幸せになりましょうね」

 「檜山さん、いえ、朋也さん。私を助けてくれて、本当にありがとうございました。これからたくさん幸せになりましょう」

 「ああ、勿論だ」

 俺も由奈達につられ微笑みを浮かべた。

 由奈達は嬉しそうに笑顔を浮かべ、ブーケを投げた。

 そのブーケは参列者達の中に落ちた。

 由奈が投げたブーケは莉奈が持っていた。

 エリーとアリネが投げたブーケは父親の知り合いの社長令嬢が持っていた。

 ブーケトスを終えると、溢ればかりの拍手が起こり、俺たちのことを祝福してくてれた。

 その祝福は今まで聞いたことが無い程の音だった。

 俺達の結婚式は大成功に終わった。
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