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第二十二話 飛空艇
しおりを挟むツキミと恋人になってから半年が経った。
街の話題は今でもグリーンソルジャーのことだ。
まぁ、闇ギルドが一夜のうちに滅んだからな。
バレたのは失敗だったな。
あの後、ツキミやレンさんに説明を求められた。
その時に俺が襲われて、ツキミが狙われたので報復に出たと説明した。
その説明で、ツキミとレンさんは納得してくれた。
そして、今は飛空挺の乗り場にやって来ている。
飛空挺とは飛行船の形をしているが、魔法具で浮くことができる空を飛ぶ乗り物だ。
この飛空挺は1週間掛けて、旅をすることが出来る。
なので、今回は店長に事情を話し、1週間の休暇を貰った。
その事情は後で話すとしよう。
俺達は案内された部屋に到着した。
案内された部屋はそれなりの大きさだった。
それなりのクラスのもので予約をしたからな。
まぁ、それなりに値段はしたが。
荷物も置いたのでツキミと一緒に飛空挺の中を探索することにした。
飛空挺の中を探索しているとアナウンスで空に上がると聞こえて来た。
俺達は一旦探索を中断し、外に出た。
外はそれなりに人がいた。
人がいない柵ギリギリの場所に向かった。
その場所に到着すると同時に飛空挺が空に浮かび始めたのだ。
地面はどんどん離れ、空に上がり続ける。
20分ぐらいで上昇が終わった。
高度的には500メートルぐらいだろう。
少し肌寒いな。
ツキミは空からの風景を見て、目を輝かせていた。
そして、ツキミの狐耳と尻尾も揺れていた。
俺は着ていた上着をツキミに掛けた。
ツキミはそれに気付き俺の方を向いて、笑顔を浮かべてくれた。
「ありがとう、リアン」
俺はツキミに微笑みを浮かべた。
「どういたしまして、ツキミ」
ある程度景色を見た後、飛空挺の探索に戻った。
飛空挺の探索を終えた俺達は部屋に戻った。
夕食までは部屋の中で紅茶を飲みながら、会話をしていた。
夕食の時間になったので、夕食の会場に向かった。
夕食はコース料理だった。
ツキミは綺麗な礼儀作法で食べていた。
やっぱり、ツキミは銀狐族のお姫様なんだな。
まぁ、俺も元は侯爵家の人間だがな。
今となってはどうでも良いけど。
夕食を食べ終わった後、お酒を飲みながら、音楽を鑑賞することになっている。
俺はワインをツキミは果汁酒を頼んでいた。
ちなみに、俺は17でツキミは16だ。
この世界では成人は16なので、どちらも成人している。
流石に値段が高いだけあって、音楽の質は高かった。
音楽の鑑賞を終えた後、俺達は自室に戻り、用意されていた荷物を持って、風呂に向かった。
風呂は男女で別れており、ツキミと別れて、風呂に入った。
風呂はそれなりに入って、出た。
ツキミが風呂から出て来るまで、近くの待合室で待つことにした。
俺が出てから、30分後くらいにツキミが風呂から出て来た。
待合室で10分ぐらい休憩してから部屋に戻った。
部屋に戻った俺達は紅茶を飲みながら、会話をして、過ごした。
会話をしていると、遅い時間になったので、寝ることにした。
今回は違うベッドだ。
無人島の時とは違う。
「おやすみ、リアン」
「おやすみ、ツキミ」
俺はツキミの可愛らしい寝息が聞こえるぐらいに寝ることが出来た。
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