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第四十九話 エンシェントドラゴン
しおりを挟むそして、あのドラゴンは、エンシュントドラゴン。
あれは、私では無いと対処出来ないな。
私は、後ろを向き、「あれが、今回の主催だ。私は、あのドラゴンに対処する。だから、他のドラゴンに攻撃を続けてくれ」
「ウォーターマシンガン」と、唱えた。
すると、私の周りに、多数の雫が浮かび上がった。
多数の雫は、エンシュントドラゴンに向かって、飛んで行った。
だが、エンシュントドラゴンの硬い鱗に弾かれ、ダメージを与えることが出来なかった。
やはりか。
これの魔法では、無理か。
鱗だとそうだよな。
だが、翼なら、どうかな?
私は、もう1回ウォーターマシンガンを唱え、エンシュントドラゴンの翼を狙った。
多数の雫は、エンシュントドラゴンの翼に穴を開け、空から落ちた。
地面に落とされたエンシュントドラゴンは、それなりの傷が出来ていた。
エンシュントドラゴンは、反撃として、私に向かって、真っ白なブレスで攻撃してきた。
「ウォーターシールド」と、唱えた。
すると、水の盾が現れた。
水の盾は、真っ白なブレスを守り切った。
「ウォーター、ウォーター」と、唱えた。
すると、2つの水の雫が、現れた。
私は、剣を向け、「頭と心臓に」
すると、2つの水の雫は、エンシュントドラゴンの頭と心臓に向かって、飛んで行った。
2つの水の雫は、エンシュントドラゴンの硬い鱗を貫通し、頭と心臓を貫通した。
エンシュントドラゴンは、頭と胴体から血を流しながら、地面に倒れこんだ。
それ以降は、動くことは、無かった。
エンシュントドラゴンは、倒したが、まだまだドラゴンはいるな。
水属性でも倒せるが、時間があまりにも掛かってしまう。
そんなことを思いながら、空を向くと、こちらに近づいてくる影を見つけた。
その影は、こちらにどんどん近づいてくる。
ドラゴンの増援か?
いや、ドラゴンにしては、小さ過ぎる。
人1人ぐらいの大きさだ。
その影は、確実に学園都市の上空に近付いた。
流石に、ドラゴン達もその影に気付き、攻撃しようと近づいた。
その影は、ドラゴンの首だけを狙い、落とした。
首を落とされたドラゴンは、空から落ちて行った。
邪魔なドラゴンを倒した影は、私達からも見える位置で、止まった。
黒い軽鎧に身を包み、銀色の髪をツインテールにし、頭からは、黒い天使の輪っかを浮かび上がらせ、背中からは、黒い翼を生やしている少女だった。
そして、手には、黒い槍が握られている。
な、何故、サリラが、ここにいるんだ?
疑問に思っていると、サリラは、黒い槍をドラゴン達の方に向けた。
そして、何かを唱えた。
すると、空飛ぶドラゴンと地面を這うドラゴンの丁度真ん中に黒い球体が現れた。
その黒い球体の中から、光が差し込んでいた。
あれは、サリラの光属性と闇属性を合わせた始まりの魔法、デイブレイク。
闇が、ドラゴンの体を縛り、光が、ドラゴンの鱗を貫通し、その命を奪った。
1つの魔法で、残っていたドラゴンは、全滅した。
ドラゴンを全滅させたサリラは、私達の方を向いた。
サリラは、私に気が付き、微笑んだ。
そして、サリラは、空に上がり、何処かに飛び去ってしまった。
サリラが飛び去ると、めちゃくちゃ歓声が上がった。
こうして、ドラゴンの宴は、1人も犠牲者を出すことなく終わった。
その日の夜に、サリラに、何故、居たのかを聞いた。
すると、サリラは、散歩していたと答えてきた。
どうやら、散歩していたら、異常を感じ、助太刀しようと、向かったみたいだ。
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