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第十六話 堕天使
しおりを挟む帰る前に、シャドーウォリアーに、ゴブリン達の解体と魔核の回収を命令しておいた。
セレリアとリタをシャドートラベリングを使って、家に帰った。
いつもの夜を過ごしたが、寝る前に、セレリアに、頬擦りをされた。
頬擦りをしたセレリアは、嬉しそうな表情を浮かべ、自分の部屋に帰っていった。
その頃には、ゴブリン達の解体と魔核の回収は、終えており、シャドーウォリアーは、帰還していた。
私は、シャドークリエイトを唱え、ゴブリン達の魔核を使って、新しい影の魔物を作り出した。
シャドーソルジャーが1体、シャドーアサシンが16体、シャドーウォリアーなどのB級以下の影の魔物を新たに配下に加えた。
結構、多くなったな。
これからは、A級以下の魔物の魔核は、売却して、お金にするか。
A級以上は、影の魔物に変えるか。
新しい配下を作り終えた後に、整備と警備と護衛以外の配下を集めた。
翡翠を探すように、命令した。
配下達は、頭を下げ、影と一体化し、消えた。
待っていると、5時間ぐらいで、指輪の加工に使えるぐらいの大きさの翡翠を持ってきた。
私は、配下達に翡翠探しをやめさせ、新しい指示を出した。
朝食を食べてから、私は、シャドートラベリングを使って、街に向かった。
セレリアの指輪を作ったアクセサリー店に、向かった。
そこで、翡翠を材料にした指輪を頼んだ。
その時に、支店長に、あの宝石を持ってきて欲しいと言われた。
私は、それを了承し、店を出て、シャドートラベリングを使って、古城に戻った。
あの宝石は、配下に命令し、見つけた。
3日後、私は、その宝石を持って、またアクセサリー店を訪れた。
指輪を受け取り、宝石を売却した。
その後、私は、新月の夜に、リタに指輪を渡した。
リタは、嬉しそうな表情を浮かべ、受け取ってくれた。
そして、リタと恋人になってから、1週間が経った。
ダンジョンを出てから、1ヶ月が経っていた。
セレリアとリタとお茶をしていると、魔物を倒せと命令を出していたシャドーソルジャーから、報告がきた。
森の中で、交戦中だと。
そして、戦闘は、均衡していると。
私は、席を立ち上がった。
「シャドーアーマー」と、唱えた。
すると、私は、シャドーナイトの装備を装着していた。
セレリアとリタは、驚きの表情を浮かべていた。
私は、セレリアとリタに、先ほどのことを話した。
セレリアは、私の方を見て、「気おつけて、ニース」
リタは、心配そうに私の方を見て、「き、気おつけて下さい、ニースさん」
「ああ」と返し、シャドートラベリングを使って、向かった。
到着した場所では、シャドーソルジャーが、銀色の髪をツインテールにして、水色の瞳をしている美少女と、対峙していた。
その美少女の頭には、黒い天使の輪っかが浮かび、背中には、黒い天使の翼が生えていた。
そして、黒い軽鎧に身を包み、黒い槍を持っていた。
あれは、天使、いや、堕天使か。
天使は、天界に住んでいるとされている種族だ。
そして天使は、神の使いだとも言われている。
天使が、天界で、悪事を働き、裁きとして、地上に落とされ、堕天使となると、教会の本に書いてあったな。
何故、この森にいるんだ?
堕天使の少女は、冷や汗をかきながら、「なんで、こんなところに、シャドーソルジャーがいるのよ。早く倒して、逃げないと。シャドーナイトで来てしまうわ」
私は、「シャドーソルジャー。戦闘をやめろ」
すると、シャドーソルジャーは、戦闘をやめ、片膝を着き、私に頭を下げた。
私の姿を見た堕天使は、絶望の表情を浮かべて、「嘘、早すぎる。シャドーナイトなんて、私には、勝てないわ」
私は、両手を上げ、戦闘の意思が無いことを伝えた。
私は、両手を上げたまま、「私の配下のシャドーソルジャーが、失礼した」
堕天使の少女は、驚きの表情を浮かべていた。
「貴方は、シャドーナイトでしょ?何で、私を襲わないの?」と、堕天使の少女が、聞いてきた。
「それは、私は、元人間だからです」と、答えた。
「元人間?人間が、シャドーナイトに?どうしてそうなったかを聞いても良いからしら?」と、堕天使が、聞いてきた。
「もちろん」と答え、全てを話した。
それを聞いた堕天使の少女は、黒い槍を下げることは、無かった。
「貴方の話が、本当かは、私には、分からないわ。それでも一旦、貴方の話を信じるわ」と言い、堕天使の少女は、黒い槍を下げた。
私は、両手を下げ、「それは、良かったです。あ、自己紹介を忘れていました。私は、ニースと言います」
サリラは、左手を胸の辺りに置き、「私は、サリラと言うわ。行く宛が無い堕天使よ」
「サリラ嬢、貴方は、これからどうする予定ですか?」と、聞いた。
「予定ね。そうね。貴方のところに行こうと思っているわ。あ、私のことは、サリラで良いわ。その代わり、貴方のことは、ニースと呼ぶから」
「私のところですか?」と、聞いた。
「ええ。現状で、1番信頼出来るのは、ニースだからよ。街に行ったとしても危険なだけよ」と、サリラが、答えてくれた。
話がまとまった私達は、古城に向かって、歩き始めた。
シャドートラベリングは、私の体に触れていないと移動出来ないため、使えない。
なので、徒歩で、古城に向かう。
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