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第二十八話 魔物の軍隊
しおりを挟む裏の組織との取り引きを終えたから、1週間が経った。
何事もなく過ごしている。
今は、茉里とソニアと一緒に、テレビを見ていた。
テレビを見ていると、あの時と同じように、画面が切り替わった。
画面が切り替わると、魔物達が、街を襲っている映像が、映し出された。
しかも今回の魔物達は、前とは、異なっている部分がある。
それは、組織的に動いていることだ。
フランスの時は、無作為に人を襲っていたが、今回は、効率的に、人を襲っているんだ。
まるで、軍隊。
魔物の軍隊のようだった。
そんなことを感じていると、冷や汗を流しているニュースキャスターが、画面に映し出された。
ニュースキャスターは、「ご、ご覧下さい。ま、魔物が、街を襲っています。し、しかも、この街だけではなく、様々な地域で、魔物が、人を襲っています」
ニュースキャスターは、続けて、「ま、魔物を召喚した者を捕まえたのに関わらずにです」
突然、爆発音が、聞こえた。
ニュースキャスターは、カメラでは無く、下の方を見た。
すると、画面も下の方を映し出した。
画面には、街の石油タンクが、爆発していたのだ。
「み、見えますか。街の石油タンクが、爆発しています。あ、見てください。あそこで、魔物に対して、攻撃をしている者がいます」と言い、ニュースキャスターは、どこかを指差した。
画面は、指差した先を映し出した。
指差した先では、軍隊が、魔物に対して、攻撃を行っていた。
魔物は、目で追うことが出来ない銃弾を死んだ魔物の体を使った、自らの身を守った。
そして、魔物の死体を前に押しながら、確実に、前進した。
ここからは、聞こえないが、1人の軍人が、悲鳴をあげながら、魔物に喰われた。
そして、また1人と魔物に、喰われていった。
魔物を倒せてはいるが、いずれ全滅するだろう。
画面は、ニュースキャスターを映し出した。
ニュースキャスターは、真剣な表情を浮かべ、「こ、今回の魔物は、前回と比べ物になりません。逃げて下さい。出来るだけ遠くに」
何処からか、音が聞こえた。
その音は、何かが飛んでいる音だった。
いきなり、画面が、ヘリの床を映し出した。
そして、画面は、落ちた衝撃で、ひび割れていた。
ニュースキャスター達の悲鳴が、聞こえてきた。
嫌な音と共に、画面に血だらけの手が映し出された。
茉里とソニアは、今起きている状況を想像してしまい、画面から目を逸らした。
画面上に、首輪をつけた鳥の魔物が、映し出された。
鳥の魔物が、画面を突くと、完全に割れてしまい、真っ暗になってしまった。
それからは、画面は、スタジオに、戻され、放送していることを忘れ、ニュースキャスター達の安否を確認していた。
何処の誰だ?
魔物を繁殖させて、首輪で、従わせている者は。
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