213 / 333
王都を離れて
ファイブピース・スウィートサマーデイズ(2)(TakeASeat先生ご提供)
しおりを挟む
小説家になろうで『このクソゲーをよろしく ~君、今日からゲームマスターね!と言われたので、ゲームの中を覗いてみたらサ終危機のクソゲーだった件~』を連載中のTakeASeat先生から、『ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい』の二次創作話をご提供いただきました~~
リリアンの冒険者デビュー直後(#8の頃)の、仲間たちとのほっこり話となっております。序盤の話なので、まだ読み進めていない方もどうぞお楽しみください♪
◆登場人物紹介
・リリアン…主人公。前世の記憶を持つ、黒毛の狼獣人の少女。前世では冒険者Sランクの人間の剣士だった。冒険者デビューしたばかりの15歳。
・デニス…王都シルディスの西の冒険者ギルドに所属する、Aランクの先輩冒険者。23歳。
・ニール…冒険者見習いとして活動している自称貧乏貴族の少年。14歳。
・アラン…デニスの後輩のBランクの冒険者。ニールの「冒険者の先生」をしている。
・マーニャ…エルフでBランクの魔法使い。美人で酒に強い。しかも良く食べる。
====================
ウォーターメロンを60個収穫し終えると、マジックバックを背負っていたニールの口数も少なくなってきた。いくら『重量軽減』の魔法が付加されているといっても、これだけの量をしまうと重くなってしまうだろう。
「ニール、大丈夫? 少し持とうか?」
「だ、だ、大丈夫。これくらい何ともない……!」
ニールの額からは明らかに嫌な汗がにじみ出ていたが、ニールがそう言うなら仕方がない。
「リリアン! ニール! こっちに来てくれ!」
私の三角耳がデニスさんの叫ぶ声を捉えた。振り返ると、視線の先では森の入り口で手を振るデニスさんの姿が見えた。
「ニールはここにいて」
私は低い声で言い捨てて駆け出した。
「え!? リリアン、ちょっと待――」
その後ろからニールが背負っていたマジックバッグを放り出してついてくるのが分かった。言うことを聞かないニールの行動に思わずため息が出てしまったが、そのままデニスさんの元へと駆ける。
「何かあったんですか? デニスさん!?」
「話は後だ。ついてきてくれ」
デニスさんは神妙な面持ちでそう言うと、森の中へと歩みを進めていく。私は念のため半獣化してクローを装備した。
森の奥からは仄かに肉の焦げる匂いがする。まさか既に戦闘中なのだろうか? そうだとすると、アランさんやマーニャさんが炎系の魔法を可燃物が密集する森の中で使うとは考えづらい。敵の魔法攻撃に対する苦戦が伺える状況だった。
私の頭の中を嫌な予感が埋めつくしていき、自然と足早になっていく。
「――え?」
突然視界が開け、私は立ち止まった。
「アランさん!? マーニャさん!?」
目の前は切り立った崖。その向こうにはゴゴゴゴ――という大質量の水流の音と共に水しぶきを上げる滝が見えた。その下流側の河川敷には、焚火を取り囲んで串刺しの肉を焼いているアランさんとマーニャさんがいて、こっちに向かって手を振っている。
「……デニスさん、これは一体どういうことですか?」
「ん? 何ってバーベキューだけど?」
「私たちには言えない秘密のクエストがあるんじゃないんですか!?」
「秘密のクエスト? なんのことだ?」
「でも、これだけのメンバーを集めておいて、バーベキューなんて……」
「バーベキューは大人数でやった方が楽しいだろ!?」
「……」
皆が無事であったという安心感、そして予想が的外れであったという虚脱感で、私はがっくりと肩を落とした。
「リリアンはクエストだとか何か理由がないとついてこないだろ? だから態々黙ってたんだ」
「ということは――」
私が後ろを振り返ると、ニールは視線を逸らして口笛を吹いていた。バーベキューのことを知らなかったのは、どうやら私だけらしかった。
※
河川敷に降りると香ばしく焼けたモーアとオークの串焼きが私を待ち受けていた。そして、デニスさんが拝借していったウォーターメロンは、川の隅っこでプカプカと気持ちよさそうに浮かんでいた。
「オークは脂が多いので、こうやって焚火で焼くと程よく脂が落ちて淡白に仕上がるんです」
アランさんがそう言いながら串焼きをひっくり返す。
「こっちのはもう焼けてるから、もう食べても大丈夫よ~」
マーニャさんがそう言いながら、オークの串焼きを渡してくれた。端っこを齧ると、爽やかな香辛料の風味が鼻孔をくすぐり、驚くことに臭みが全くない。
「おいしい……味付けが塩だけじゃないんですね」
私の言葉にアランさんが得意げに鼻を鳴らして頷いた。
「数種類のハーブを調合した特製の調味料を持参しました。樫の木亭の味と少し違うかもしれませんね……」
「味が妙に上品なんだよなあ。俺は樫の木亭の味の方が好きだな!」
デニスさんはそう不満げに呟きながらも、勢いよく串焼きを頬張りエールで胃に流し込む。そして最後には満足そうな吐息を漏らした。一通り食事が済んだところで、デニスさんが「さて……」と言って立ち上がる。
「お待ちかねの採れたてウォーターメロンと洒落こもうじゃないか」
デニスさんが水面に浮かぶウォーターメロンを取りに向かう。その様子を見ながらアランさんがフッと微笑んだ。
「今年のウォーターメロンは見栄えからして出来がよさそうですね。味が楽しみです」
「あ、私は遠慮しておきます」
私がそう宣言すると、皆の視線が一斉に私に集中する。
「なんでだ!? おいしいのに!?」
ニールが目を丸くしながら叫んだ。
「私、ウォーターメロンの青臭さが苦手なのよ」
「リリアン、それは新鮮なウォーターメロンを食べたことがないからだ。ウォーターメロンは時間が経てば経つほど青臭さが強くなってくる。採れたてなら臭みはないはずだぞ」
ウォーターメロン片手に戻ってきたデニスさんがそう断言した。デニスさんが球体の実を櫛切りにし、うまい具合に5等分にする。するとその断面から鮮やかなビビッドピンクが覗いた。デニスさんはその断面に塩をひとつまみ振りかけ、私に手渡してくれた。
「ほらよ」
渋々大きな一切れを受け取り、盃に口をつけるようにしてその中心を一口齧る。
「――!?」
私は思わず目を丸くしてしまった。キンッと冷たい口当たりの後に甘じょっぱさが舌先を襲う。そして、口の中にジュワっとみずみずしさが広がると同時に甘みが脳天を突き抜けた。先ほど食べた串焼きの脂を一掃するような爽快感。臭みなど全く気にならなかった。
「驚いた……」
私の驚く様子を見たデニスさんがニヤリと口元を引き上げる。皆もウォーターメロンを口にしてそれぞれ満足そうな表情を浮かべていた。私が残り少なくなったウォーターメロンの切り身をじーっと眺めていると、デニスさんが私の頭をポンポンと撫でた。
「今日くらいゆっくり休め。一年中気張ってたら体が持たないぞ」
その言葉を聞いてハッとした。私はデニスさんがバーベキューをやりたいからクエストを受けたのだと思っていた。でも、デニスさんはランクアップのことばかり気にしている私のことを気にかけてくれたのではないだろうか。デニスさんはいつも人のことばかり気にかけている。今回も私のことを思っての行動だったに違いない。
「デニスさん、今日はありがとう」
私が素直にお礼を言うと、デニスさんが微笑んだ。気心知れた5人で団らんを囲む幸せ。私の胸はこの時ばかりは幸福感で満たされた。たまにはこんな休息もいいかもしれない――そう思った。
「それはそうと、これだけじゃ物足りないわね……」
マーニャさんの方を見ると物欲しそうに私のウォーターメロンをじっと見つめていた。
「クエストで依頼された分量よりも多めに収穫してますよね? 少量であれば消費してしまっても良いのでは?」
アランさんがそう言うと、皆の視線がニールへ集中する。
「ああ、ウォーターメロンが入ったマジックバッグなら重いから群生地に置いてきたけど」
ニールが悪びれずに言った。その言葉を聞いたアランさんとマーニャさんから不穏なオーラが噴出する。
「マジックバッグはギルドからお借りしているものなのに、無くしたり破損したりしたらどうするんですか……」
「へ?」
「私のウォーターメロンを置き去りにするなんて……」
「へ?」
「「今すぐ取ってきて!」」
マーニャさんとアランさんの声がきれいに重なり、崖にこだました。
====================
『このクソゲーをよろしく ~君、今日からゲームマスターね!と言われたので、ゲームの中を覗いてみたらサ終危機のクソゲーだった件~』(TakeASeat先生)
VRMMORPG『ニューズ・オンライン』の管理部署に配属されたプログラマーの山田は、ゲームのゲの字も知らないド素人にも関わらず、なんとゲームマスターを任されてしまった!
しかし、そのゲームは閑古鳥が鳴くような不人気なクソゲーだった。このままでは2カ月後にはサ終(サービス終了)というゲームオーバーが待っている!
山田は『ニューズ・オンライン』を人気ゲームに出来るのか!?
現役ITエンジニアのTakeASeat先生が、作品を通じて業界裏話を描きます!
====================
TakeASeat先生、素敵なお話のご提供、どうもありがとうございましたー
リリアンの冒険者デビュー直後(#8の頃)の、仲間たちとのほっこり話となっております。序盤の話なので、まだ読み進めていない方もどうぞお楽しみください♪
◆登場人物紹介
・リリアン…主人公。前世の記憶を持つ、黒毛の狼獣人の少女。前世では冒険者Sランクの人間の剣士だった。冒険者デビューしたばかりの15歳。
・デニス…王都シルディスの西の冒険者ギルドに所属する、Aランクの先輩冒険者。23歳。
・ニール…冒険者見習いとして活動している自称貧乏貴族の少年。14歳。
・アラン…デニスの後輩のBランクの冒険者。ニールの「冒険者の先生」をしている。
・マーニャ…エルフでBランクの魔法使い。美人で酒に強い。しかも良く食べる。
====================
ウォーターメロンを60個収穫し終えると、マジックバックを背負っていたニールの口数も少なくなってきた。いくら『重量軽減』の魔法が付加されているといっても、これだけの量をしまうと重くなってしまうだろう。
「ニール、大丈夫? 少し持とうか?」
「だ、だ、大丈夫。これくらい何ともない……!」
ニールの額からは明らかに嫌な汗がにじみ出ていたが、ニールがそう言うなら仕方がない。
「リリアン! ニール! こっちに来てくれ!」
私の三角耳がデニスさんの叫ぶ声を捉えた。振り返ると、視線の先では森の入り口で手を振るデニスさんの姿が見えた。
「ニールはここにいて」
私は低い声で言い捨てて駆け出した。
「え!? リリアン、ちょっと待――」
その後ろからニールが背負っていたマジックバッグを放り出してついてくるのが分かった。言うことを聞かないニールの行動に思わずため息が出てしまったが、そのままデニスさんの元へと駆ける。
「何かあったんですか? デニスさん!?」
「話は後だ。ついてきてくれ」
デニスさんは神妙な面持ちでそう言うと、森の中へと歩みを進めていく。私は念のため半獣化してクローを装備した。
森の奥からは仄かに肉の焦げる匂いがする。まさか既に戦闘中なのだろうか? そうだとすると、アランさんやマーニャさんが炎系の魔法を可燃物が密集する森の中で使うとは考えづらい。敵の魔法攻撃に対する苦戦が伺える状況だった。
私の頭の中を嫌な予感が埋めつくしていき、自然と足早になっていく。
「――え?」
突然視界が開け、私は立ち止まった。
「アランさん!? マーニャさん!?」
目の前は切り立った崖。その向こうにはゴゴゴゴ――という大質量の水流の音と共に水しぶきを上げる滝が見えた。その下流側の河川敷には、焚火を取り囲んで串刺しの肉を焼いているアランさんとマーニャさんがいて、こっちに向かって手を振っている。
「……デニスさん、これは一体どういうことですか?」
「ん? 何ってバーベキューだけど?」
「私たちには言えない秘密のクエストがあるんじゃないんですか!?」
「秘密のクエスト? なんのことだ?」
「でも、これだけのメンバーを集めておいて、バーベキューなんて……」
「バーベキューは大人数でやった方が楽しいだろ!?」
「……」
皆が無事であったという安心感、そして予想が的外れであったという虚脱感で、私はがっくりと肩を落とした。
「リリアンはクエストだとか何か理由がないとついてこないだろ? だから態々黙ってたんだ」
「ということは――」
私が後ろを振り返ると、ニールは視線を逸らして口笛を吹いていた。バーベキューのことを知らなかったのは、どうやら私だけらしかった。
※
河川敷に降りると香ばしく焼けたモーアとオークの串焼きが私を待ち受けていた。そして、デニスさんが拝借していったウォーターメロンは、川の隅っこでプカプカと気持ちよさそうに浮かんでいた。
「オークは脂が多いので、こうやって焚火で焼くと程よく脂が落ちて淡白に仕上がるんです」
アランさんがそう言いながら串焼きをひっくり返す。
「こっちのはもう焼けてるから、もう食べても大丈夫よ~」
マーニャさんがそう言いながら、オークの串焼きを渡してくれた。端っこを齧ると、爽やかな香辛料の風味が鼻孔をくすぐり、驚くことに臭みが全くない。
「おいしい……味付けが塩だけじゃないんですね」
私の言葉にアランさんが得意げに鼻を鳴らして頷いた。
「数種類のハーブを調合した特製の調味料を持参しました。樫の木亭の味と少し違うかもしれませんね……」
「味が妙に上品なんだよなあ。俺は樫の木亭の味の方が好きだな!」
デニスさんはそう不満げに呟きながらも、勢いよく串焼きを頬張りエールで胃に流し込む。そして最後には満足そうな吐息を漏らした。一通り食事が済んだところで、デニスさんが「さて……」と言って立ち上がる。
「お待ちかねの採れたてウォーターメロンと洒落こもうじゃないか」
デニスさんが水面に浮かぶウォーターメロンを取りに向かう。その様子を見ながらアランさんがフッと微笑んだ。
「今年のウォーターメロンは見栄えからして出来がよさそうですね。味が楽しみです」
「あ、私は遠慮しておきます」
私がそう宣言すると、皆の視線が一斉に私に集中する。
「なんでだ!? おいしいのに!?」
ニールが目を丸くしながら叫んだ。
「私、ウォーターメロンの青臭さが苦手なのよ」
「リリアン、それは新鮮なウォーターメロンを食べたことがないからだ。ウォーターメロンは時間が経てば経つほど青臭さが強くなってくる。採れたてなら臭みはないはずだぞ」
ウォーターメロン片手に戻ってきたデニスさんがそう断言した。デニスさんが球体の実を櫛切りにし、うまい具合に5等分にする。するとその断面から鮮やかなビビッドピンクが覗いた。デニスさんはその断面に塩をひとつまみ振りかけ、私に手渡してくれた。
「ほらよ」
渋々大きな一切れを受け取り、盃に口をつけるようにしてその中心を一口齧る。
「――!?」
私は思わず目を丸くしてしまった。キンッと冷たい口当たりの後に甘じょっぱさが舌先を襲う。そして、口の中にジュワっとみずみずしさが広がると同時に甘みが脳天を突き抜けた。先ほど食べた串焼きの脂を一掃するような爽快感。臭みなど全く気にならなかった。
「驚いた……」
私の驚く様子を見たデニスさんがニヤリと口元を引き上げる。皆もウォーターメロンを口にしてそれぞれ満足そうな表情を浮かべていた。私が残り少なくなったウォーターメロンの切り身をじーっと眺めていると、デニスさんが私の頭をポンポンと撫でた。
「今日くらいゆっくり休め。一年中気張ってたら体が持たないぞ」
その言葉を聞いてハッとした。私はデニスさんがバーベキューをやりたいからクエストを受けたのだと思っていた。でも、デニスさんはランクアップのことばかり気にしている私のことを気にかけてくれたのではないだろうか。デニスさんはいつも人のことばかり気にかけている。今回も私のことを思っての行動だったに違いない。
「デニスさん、今日はありがとう」
私が素直にお礼を言うと、デニスさんが微笑んだ。気心知れた5人で団らんを囲む幸せ。私の胸はこの時ばかりは幸福感で満たされた。たまにはこんな休息もいいかもしれない――そう思った。
「それはそうと、これだけじゃ物足りないわね……」
マーニャさんの方を見ると物欲しそうに私のウォーターメロンをじっと見つめていた。
「クエストで依頼された分量よりも多めに収穫してますよね? 少量であれば消費してしまっても良いのでは?」
アランさんがそう言うと、皆の視線がニールへ集中する。
「ああ、ウォーターメロンが入ったマジックバッグなら重いから群生地に置いてきたけど」
ニールが悪びれずに言った。その言葉を聞いたアランさんとマーニャさんから不穏なオーラが噴出する。
「マジックバッグはギルドからお借りしているものなのに、無くしたり破損したりしたらどうするんですか……」
「へ?」
「私のウォーターメロンを置き去りにするなんて……」
「へ?」
「「今すぐ取ってきて!」」
マーニャさんとアランさんの声がきれいに重なり、崖にこだました。
====================
『このクソゲーをよろしく ~君、今日からゲームマスターね!と言われたので、ゲームの中を覗いてみたらサ終危機のクソゲーだった件~』(TakeASeat先生)
VRMMORPG『ニューズ・オンライン』の管理部署に配属されたプログラマーの山田は、ゲームのゲの字も知らないド素人にも関わらず、なんとゲームマスターを任されてしまった!
しかし、そのゲームは閑古鳥が鳴くような不人気なクソゲーだった。このままでは2カ月後にはサ終(サービス終了)というゲームオーバーが待っている!
山田は『ニューズ・オンライン』を人気ゲームに出来るのか!?
現役ITエンジニアのTakeASeat先生が、作品を通じて業界裏話を描きます!
====================
TakeASeat先生、素敵なお話のご提供、どうもありがとうございましたー
0
お気に入りに追加
128
あなたにおすすめの小説
これ以上私の心をかき乱さないで下さい
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。
そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。
そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが
“君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない”
そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。
そこでユーリを待っていたのは…
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
屋根裏の魔女、恋を忍ぶ
如月 安
恋愛
――大好き。
決して、叶わない恋だとわかっているけど、夢で想うだけで、幸せです。
と思ってただけなのに、なんで、こんなことに……。
ワケあって、伯爵邸の屋根裏に引き籠るリリアーナは、巷では魔女だと噂されていた。
そんな中、社交界の華と呼ばれる姉とその婚約者である公爵が、晩餐で毒を盛られた。
「犯人はリリアーナ」と誰もが言い、暗殺計画まで持ち上がっている様子。
暗殺を命じられたのは、わたしを冷然と見やる、片想いの相手。
引き籠り歴十二年。誰よりも隠れ暮らすのは得意。見つからないように隠れて逃げ続け、生き延びてみせる! と決意したのも束の間、あっさりと絶体絶命に陥る。
諦めかけたその時、事件が起こり……?
人の顔色伺い過ぎて、謎解き上手になった小心者令嬢と不器用騎士が、途中から両片想いを拗らせてゆくお話です。
暗ーい感じで始まりますが、最後は明るく終わる予定。『ざまぁ』はそれほどありません。
≪第二部≫(第一部のネタバレややあり?)
幼いレイモンドとその両親を乗せた馬車が、夜の森で襲われた。
手をくだしたのは『黒い制服の騎士』で――――――。
一方、幸せいっぱいのロンサール邸では、ウェイン卿とノワゼット公爵、ランブラーとロブ卿までが、ブランシュとわたしを王都から遠ざけようとしているみたい。
何か理由があるの?
どうやら、わたしたち姉妹には秘密にしたいほど不穏な企みが、どこかで進行しているようす。
その黒幕は、毒蛇公爵の異名をとるブルソール国務卿?
それとも、闇社会を牛耳る裏組織?
……いえいえ! わたしのような小娘が首を突っ込むような問題じゃありませんとも。
そんなことは騎士の皆様にお任せして、次の社交シーズンに向けて頑張ろうっと。
目標は、素敵で完璧なウェイン卿の隣に立つにふさわしい淑女になること!
だけど、あら?
わたし、あることに気がついちゃったかも……?
あまあま恋愛×少しファンタジー×コージーミステリーなお話です。
登場人物たち悩み抜いて迷走しますが、明るく完結予定です。
不定期更新とさせていただきます。
仮面幼女の面倒厄介(回避したい)録
紫
ファンタジー
2024年7月22日、『仮面幼女の面倒厄介(回避したい)録』へタイトルを変更しました。
道中出来ていないというのが主な理由です。こんなはずでは……
小柄な幼女エリィは、気づけば仮面で顔は半分覆われ、身体も顔以外水銀のような状態で転生していた。前世の記憶があるせいか、感情の起伏に少々乏しくあまり子供らしくないが、子供ロールプレイをする趣味はないので自分的には問題はないようだ。
ただ剣と魔法の世界らしいのに、世界のシステムがどういう訳か一部破綻していて、まともに魔法が使えないというのが残念極まりない。エリィの転生理由もそこにありそうだが、一番にしないといけない事は自分の欠片探しだと言われる。
何にせよ便利且つ最強な転生特典豪華チートもりもりで乗り切っていくとしよう。
そんな欠片探しの旅の仲間は、関西弁な有翼青猫に白銀グリフォン、スライム、執事なシマエナガにクリスタルなイモムシや金色毛玉こと大狐と、一貫性も何もないが、そこは気にする必要はないだろう。
それにしても確かに便利最強な転生チートで乗り切る所存とは言ったものの、何かある度に増えていく技能と言うか能力と言うかスキルや魔法に箱庭等々、明らかにバレちゃダメなレベル。とはいえ便利なのは確かだし使わないと勿体ないのだから仕方ない。
もしかしたらちょっぴりダークでご都合主義満載なエリィ達一行が、自らの常識のなさや人間たちとの関わりに苦労しつつ厄介事に巻き込まれてていくと言う、そんな物語。
※なろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観の為、『実際』とは違う部分が多数あります事等、どうぞお許しください。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※リアル都合により不定期更新となっております。
◆◆◆◆◆
未だに至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
誤字脱字他は標準搭載となっております。本当に申し訳ありません<(_ _)>
【読み切り版】婚約破棄された先で助けたお爺さんが、実はエルフの国の王子様で死ぬほど溺愛される
卯月 三日
恋愛
公爵家に生まれたアンフェリカは、政略結婚で王太子との婚約者となる。しかし、アンフェリカの持っているスキルは、「種(たね)の保護」という訳の分からないものだった。
それに不満を持っていた王太子は、彼女に婚約破棄を告げる。
王太子に捨てられた主人公は、辺境に飛ばされ、傷心のまま一人街をさまよっていた。そこで出会ったのは、一人の老人。
老人を励ました主人公だったが、実はその老人は人間の世界にやってきたエルフの国の王子だった。彼は、彼女の心の美しさに感動し恋に落ちる。
そして、エルフの国に二人で向かったのだが、彼女の持つスキルの真の力に気付き、エルフの国が救われることになる物語。
読み切り作品です。
いくつかあげている中から、反応のよかったものを連載します!
どうか、感想、評価をよろしくお願いします!
【完結】World cuisine おいしい世界~ほのぼの系ではありません。恋愛×調合×料理
SAI
ファンタジー
魔法が当たり前に存在する世界で17歳の美少女ライファは最低ランクの魔力しか持っていない。夢で見たレシピを再現するため、魔女の家で暮らしながら料理を作る日々を過ごしていた。
低い魔力でありながら神からの贈り物とされるスキルを持つが故、国を揺るがす大きな渦に巻き込まれてゆく。
恋愛×料理×調合
【完結】お飾り契約でしたが、契約更新には至らないようです
BBやっこ
恋愛
「分かれてくれ!」土下座せんばかりの勢いの旦那様。
その横には、メイドとして支えていた女性がいいます。お手をつけたという事ですか。
残念ながら、契約違反ですね。所定の手続きにより金銭の要求。
あ、早急に引っ越しますので。あとはご依頼主様からお聞きください。
公爵家御令嬢に転生?転生先の努力が報われる世界で可愛いもののために本気出します「えっ?私悪役令嬢なんですか?」
へたまろ
ファンタジー
ここは、とある恋愛ゲームの舞台……かもしれない場所。
主人公は、まったく情報を持たない前世の知識を持っただけの女性。
王子様との婚約、学園での青春、多くの苦難の末に……婚約破棄されて修道院に送られる女の子に転生したただの女性。
修道院に送られる途中で闇に屠られる、可哀そうな……やってたことを考えればさほど可哀そうでも……いや、罰が重すぎる程度の悪役令嬢に転生。
しかし、この女性はそういった予備知識を全く持ってなかった。
だから、そんな筋書きは全く関係なし。
レベルもスキルも魔法もある世界に転生したからにはやることは、一つ!
やれば結果が数字や能力で確実に出せる世界。
そんな世界に生まれ変わったら?
レベル上げ、やらいでか!
持って生まれたスキル?
全言語理解と、鑑定のみですが?
三種の神器?
初心者パック?
肝心の、空間収納が無いなんて……無いなら、努力でどうにかしてやろうじゃないか!
そう、その女性は恋愛ゲームより、王道派ファンタジー。
転生恋愛小説よりも、やりこみチートラノベの愛読者だった!
子供達大好き、みんな友達精神で周りを巻き込むお転婆お嬢様がここに爆誕。
この国の王子の婚約者で、悪役令嬢……らしい? かもしれない?
周囲の反応をよそに、今日もお嬢様は好き勝手やらかす。
周囲を混乱を巻き起こすお嬢様は、平穏無事に王妃になれるのか!
死亡フラグを回避できるのか!
そんなの関係ない!
私は、私の道を行く!
王子に恋しない悪役令嬢は、可愛いものを愛でつつやりたいことをする。
コメディエンヌな彼女の、生涯を綴った物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる